別冊ele-king「アメリカ──すでに革命は起こっていたのか 新反動主義の時代におけるカルチャーの可能性」
「ele-king」という音楽雑誌があるらしく、そのスピンアウト企画の別冊誌がおもしろい。石田健さん、大澤真幸さん、岡本裕一朗さん、三牧聖子さんなどなど、アメリカで今何が起きているのかを探るべく読んできた本の著者のインタビュー記事がたくさん!
amzn.to/4r2rSo0
@yoshitaka-y.bsky.social
個別企業への長期投資が信条の個人投資家。広い視野で意思決定をするため、古今東西あらゆる書物の読破がライフワーク。 https://pixy10.org/
別冊ele-king「アメリカ──すでに革命は起こっていたのか 新反動主義の時代におけるカルチャーの可能性」
「ele-king」という音楽雑誌があるらしく、そのスピンアウト企画の別冊誌がおもしろい。石田健さん、大澤真幸さん、岡本裕一朗さん、三牧聖子さんなどなど、アメリカで今何が起きているのかを探るべく読んできた本の著者のインタビュー記事がたくさん!
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加来耕三「立花宗茂-戦国「最強」の武将」
amzn.to/46XmN8B
立花家ゆかりの地(柳川の御花)で結婚式をさせていただいたこともあり、戦国武将の中からひとり好きな人を選ぶなら、断然、立花宗茂!
新書で宗茂単体で書かれている本があるんだ!と喜んだけど、加来耕三さんでさえ、まるまる一冊宗茂の記述でまとめるのは難しかったようで…。大友宗麟や二人の父(立花道雪、高橋紹運)の記述も多かった。関ヶ原後、柳川藩に復帰するまでの20年間に興味があるけど、記録があまりないのかな…
ナオミ・S・バロンの「書くことのメディア史」
amzn.to/3HOqzr1
著者の主張が端的にまとまった一節をメモしておくと、
「書くことは重要な人間のスキルであり、この技術があってはじめて、考えが明確になり、感情を表現し、知識や経験を他者に分け与え、新しく世界を見る方法を作り出すことができるのだ、と。現代のAI言語能力とは、人間が何を、いかに、どうして書くのかを評価するために鳴らされた警鐘であるべきなのだ。」
伊原康隆、藤原辰史「学ぶとは 数学と歴史学の対話」
amzn.to/4oL9sXC
老数学者・伊原さんと40歳近く年下の歴史学者・藤原さんの往復書簡。
藤原さんが伊原さんの知の方法をまとめた一節をメモ。
「伊原さんの思考の中には、第一に、簡単にわかった気になるな、大きな物語や権威筋の理論に同調しない、納得するまで問い続ける、第二に、定義があいまいなまま大手を振って流通する言葉に注意せよ、そして第三に、レトリックに溺れることなく、実体験に根ざした論理を模索せよ、という態度が存在する。」
トマ・フィリポン「競争なきアメリカ――自由市場を再起動する経済学」
amzn.to/4f8Gpcd
豊富なデータをもとに先入観を打ち砕いてくれる一冊。
アメリカ国内では市場競争が減少し、国内消費者は割高な料金を強いられている。こうして生まれた余剰利益は雇用や投資ではなく、配当や自社株買いに流れている。こうしたアメリカと比較すると、ヨーロッパの方がよっぽど自由競争市場として正しい姿。
大人気という噂を耳にして読んでみた、ファンタジーミステリ「誰が勇者を殺したか」。
amzn.to/4mbr4db
努力が成功と正比例の世界であってほしい。著者と読者の願いが一致するのことで人気化したのかな。
土屋大洋「海底の覇権争奪」
amzn.to/3FZtyvH
海底ケーブル開通する2017年以前のパラオは、国全体で30Mbps未満というインターネットの速度(人工衛星通信)。これだけでも海底ケーブルの重要性が分かる。
アメリカや日本のような海洋国家は海底ケーブルが生命線。一方の大陸国家、中国やロシアは海洋ケーブルを失っても大きな影響はない。
ヘレン・トンプソン「秩序崩壊」
amzn.to/43WXvVo
エネルギー地政学の本。1956年のスエズ危機から2022年のロシアによるウクライナ侵攻までのエネルギー確保を巡る歴史が描かれている。
ちょっと難しくてどれだけ頭に残ったか微妙。もう少し易し目の本がないか探したい。これからはAIにどれだけ電力を食わせられるかが国家の強弱を決める時代だから。
池田光史「歩く マジで人生が変わる習慣」
amzn.to/45caDYP
私たちの全身の骨の数は206個。そのうち足の骨の数は左右合計で56個なんだって。これだけでも足の重要さが分かる。ベアフットシューズが欲しくなったので、このあと見に行ってみる。
社會部部長「あの国の本当の思惑を見抜く 地政学」
amzn.to/43rcnuD
米ソ冷戦終結後の20年間は、グローバル化や経済成長が最重要視された時代だったように思う。ここ数年で安全保障が経済よりも重視され始め、それとともに地政学に関する書籍が多く出版されるようになった。
これまで何冊か関連書を読んできたが、この本は入門書として特に分かりやすく、ぜひ一読をおすすめしたい。
ダン・デイヴィス「金融詐欺の世界史」
amzn.to/3Yn8AwZ
めちゃくちゃ期待の持てるタイトルだったが、あまりの読みにくさに悶絶。歴史だから古い事例を扱うのは当然だが、金融の話になると何かピンとこないというのが正直なところ。
デーヴィッド・マークス「STATUS AND CULTURE」
amzn.to/3ELKvJp
人間社会には時代によって異なる階級「ステイタス」があり、現代では富、経歴、名声が重要なステイタスの基準になっている。そして私たちのステイタスへの欲求が文化の流行り廃りが生まれる。
というのが論点だったのかな。ちょっとよく分からなかった。
冨山雄一「今、ラジオ全盛期。」
amzn.to/4iF8adh
「声のメディア特有の効果として、不特定多数に向けた話であっても「自分に向けて語られている」という「1対1」の関係性を感じやすいメディアであることは昔から言われてきました。…1人のリスナーが、その人なりに置かれている気持ちによって、パーソナリティの言葉を受け取り、「1対1」の結びつきを感じる時間。…ラジオがネット記事やテレビと比べて「炎上しにくいメディア」と言われるのは、リスナーとの関係性が「1対多数」ではなく「1対1×多数」の形で成り立っているからだと思います。」P143
河野龍太郎「日本経済の死角」
amzn.to/3EY4QLg
1998~2023年に日本の生産性は3割上昇したが実質賃金は横ばい。→収奪的な社会制度のもとで国は衰退する。「国家はなぜ衰退するのか」
「日本の長期停滞が続いているのは、①儲かっても大企業が溜め込んで、賃上げや人的投資が長く疎かにされてきたこと、②社会情勢が大きく変化して、家計の直面するリスクが大きく変化したにもかかわらず、それに応じた社会保障制度のアップグレードを政府が怠り、セーフティネットで包摂されない人が増えていること。」
齋藤ジン「世界秩序が変わるとき」
amzn.to/3EWhXg0
副題の新自由主義からのゲームチチェンジを最も平易に説いた一文。
「「市場が一番よく知っている」から「政治家が一番よく知っている」へ、「何が重要? 経済でしょう!」から「何が重要? 地政学でしょう!」へと人々の世界観が変わりつつある。
松岡正剛「編集宣言」
amzn.to/40waCLt
「本」という一字は象徴的である。おそらく「手本」という言葉が昂じて書物の意味を獲得するに至ったのだとおもわれるが、この「本」の一字を組みこんだ熟語にはギクリとさせられるボキャブラリーが並んでいる。たとえて、本物、本気、本心、本文、本論、本能、本意、本来。いずれをとっても本づくりをする者の威儀を正させるにふさわしい。ようするに「書物」ではなく「本物」をつくりなさい、と言われているような気にさせられる。
岡本裕一朗「戦争と哲学」
amzn.to/42nNvFf
大義のために戦う戦争と、大義を問い直して提示する哲学は、根底でつながっている。戦うべき大義を提示するのが哲学という見方が私には新鮮だった。
グレゴリー・ベイトソン「精神と自然 生きた世界の認識論」
amzn.to/4hc5gM3
「自分のよって立つところが誤っている可能性に意識が及ぶことのない人間は、ノウハウしか学ぶことができない。」
わたしたちは多くの場面で、ある分野に精通していると思い込み、断片的な知識で結論を出そうとしてしまいがち。考えることをやめたら、ノウハウと戯れるばかりの人生になってしまう。
ロラン・バルト「物語の構造分析」
amzn.to/41BE1pI
「テクストは多次元の空間であって、そこではさまざまなエクリチュールが、結びつき、異議をとなえあい、そのどれもが起源となることはない。テクストとは、無数にある文化の中心からやって来た引用の織物である。」
完全にオリジナルな文章や言葉なんて存在しない。
塩崎剛三「198Xのファミコン狂想曲」
著者は1985年の「ファミコン通信」創刊に携わった人物。
あの頃は「ファミリーコンピューターマガジン」「ファミコン必勝本」「マル勝ファミコン」とゲーム専門誌が乱立していた時期。最後発の「ファミ通」がどのようにして発行部数トップになったのか。その裏側を知ることができる貴重な記録。
amzn.to/49ianaJ
スチュアート・リッチー「あなたが知らない科学の真実」
科学者の研究のあり方、科学論文発表のプロセスの不備を指摘し、どう完全していくかを説いた一冊。カーネマン「ファスト&ロー」」第4章のプライミング効果の記述が、再現性に問題ありの具体例として紹介されていた。
amzn.to/4i1AoPq
ヴィリ・レードンヴィルタ「デジタルの皇帝たち」
amzn.to/3Ok3Cvz
この20~30年の動きのギュッと詰まった一節
「インターネットは、社会構造を変えると期待されていた。インターネットは、門番や仲介業者を追い払ってくれるはずだった。個人やコミュニティに力を与え、「平等な競技場」を築き、「みんなが同じ情報にアクセス」できるようになるはずだった。人工的な国境を作って私たちに関する書類を積みあげていた中央集権的権力を、廃れさせると思われた。…インターネットの予言者や技術者は、このようなことを約束していたのだ。しかし、実際に彼らがもたらしたのは、それとは大きく異なっていた。」
渡邊信彦「Apple Vision Proが拓くミライの視界 スマホがなくなる日」
amzn.to/3YRHu1z
方向性としては2017年に観た劇場版SAOのオーグマーが最終形態なんだろうなと。2030年までにあれを実現するための技術として一番難しいのは、省電力化と電池の小型化かな。
上田一生「ペンギンは歴史にもクチバシをはさむ」
amzn.to/4flzRG9
19世紀後半を中心に行われていた、ペンギン・オイル産業という残酷な歴史をはじめて知った。ペンギンを生きたまま蒸し釜に入れて油を精製…。おおよそ500万羽が犠牲になっていたという。
本村凌二『教養としての「世界史」の読み方』が文庫化されていることに気が付いた。
2018年に電子書籍で読んで、マーカーだらけにした一冊なので、文庫化を機に紙の本で再読しようと思う。付箋だらけにして辞書みたいに引きたい。
amzn.to/3NnBBCQ
藤村シシン「秘密の古代ギリシャ、あるいは古代魔術史」
古代魔術について、ここまで分かりやすい本は今までなかったかも。非常に興味深く、ゲームシナリオライターだったら絶対に手元に置いておきたい一冊だろうな。
amzn.to/4eyWMxE
マキシム・サムソン「世界は見えない境界線でできている」
amzn.to/3zdP50r
かなりマニアックなネタが登場するので、途中で挫折するか、新たな発見に胸を躍らせるか、読者によって反応は様々かなと。個人的には日本の「結界」について調べてみたくなった。
今谷明「近江から日本史を読み直す」
滋賀旅行の予習におすすめ
amzn.to/3MCUO2S
村上茂久「決算書ナゾトキトレーニング」。
たまには基礎の復習に。30分くらいで読めた。ソフトバンクの事例は他に応用しにくいので、他社と差し替えれば初心者向けの良書になったかも。
amzn.to/3ANtDQ7
ヒトの老化は年齢によってゆっくり進んだり、加速したりする時期に分かれているらしい。44歳と60歳あたりは加速期?
www.nature.com/articles/s43...