なんだっけああいうガッチリ頁をプレスしてる本…ガードルなんとか? とうろ覚えの頭で調べたらガードルブックは全然違った。小型でアクセサリー的に腰にぶら下げる方だった(時間切れだからといって調べず名前出さなくてよかった…)。
自分の記憶ずいぶんいい加減になったものだ…泣
なんだっけああいうガッチリ頁をプレスしてる本…ガードルなんとか? とうろ覚えの頭で調べたらガードルブックは全然違った。小型でアクセサリー的に腰にぶら下げる方だった(時間切れだからといって調べず名前出さなくてよかった…)。
自分の記憶ずいぶんいい加減になったものだ…泣
だめだ今日は頭が死んでる……
08.03.2026 14:56 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0
大主教の手から渡されたそれは、ひどく重厚な造りの書物だった。厳つい表紙の中心には見るからに頑丈そうな金属製の帯が嵌まっており、鍵が掛けられている。
「これは……それだけ極秘の内容ということでしょうか」
あまりの堅牢さに面食らったヴィーは、後見人である大主教の顔を見上げて問う。しかし大主教はわずかに表情を緩めて答えた。
「どちらかと申しますと、散逸を避けるためのものです。千数百年という長い時を書物の形で維持するには、その帯が不可欠と申せましょう。開いてご覧なさい」
ヴィーが言われるままに鍵を開けると、その重たい表紙を跳ね除ける勢いで、羊皮紙の頁が広がった。
お題:散逸
#語彙トレ2026
あまりに巨大な力の放出により、反動で荒れ狂う大気は数日経っても収まる気配がない。暴風に巻き上げられているのは、砂塵と化した呪符の残骸か。進めば進むほど視界が悪くなっていくのは、目的地に近付いている証拠でもあるのだろう。
嵐の中ドレイクは、ふと砂塵の向こうに人影を見る。驚いて半歩ほど前を行くアルケミラの様子を窺ったが、彼女が気付いている気配はない。
その人影は吹き荒ぶ風に煽られることなく、一つ所に浮いているように見えた。
(なんだこれは……幻視か?)
そう疑い目を眇めたとき、人影はドレイクの眼前に迫り、鮮明な像を結んだ。
「久しいの。ヴィテックスの長よ」
お題:幻視
#語彙トレ2026
「寂寥」で書きたかったけど書けなかったところ(リベンジ)
06.03.2026 14:58 — 👍 2 🔁 0 💬 0 📌 0
彼女の姿が掻き消えたのち、転移の呪符を形作っていた神聖文字は砂のように崩れ去る。静まり返った部屋にひとり残されたドレイクは、小さくため息をついた。
正直、あの夫婦には面倒を掛けられた憶えしかない。しかし半ば巻き込まれる形で隠遁生活を終えて以降、共に世界の転覆にも等しい事績を成してきた。
そのルーシが世を去り、そして皇女も現世から立ち去った今、あの人智を越えた闘いのすべてを記憶する者はドレイクだけになった。
無論、彼らの血を引き、動乱の渦中で育った自身の妻は、語ればその多くを理解するだろう。しかし共有はできない。
そのことに、とてつもない孤独を感じた。
お題:孤独
#語彙トレ2026
うわああ、ありがとうございます!
付けてみてよかった…!
一族が守り継いできたこれら禁書は、だが端的に言えば敗者の遺産だ。いくら読み漁ったところで、恐らく有益な情報は得られない――なにせ千年もあったのだ。存在するなら先祖の誰かがとうに見出したはずである。閉塞感がドレイクの胸中を漂う。
そんなある日、現れた一人の客。全身を外套で覆っていたが、腰に提げているのが普通の剣ではなく、より厚みと長さのある武骨な直刀であるのに気付き、ドレイクは身構えた。
(『餌狩り』の大刀……! こいつ両翼の神官か)
しかし彼は敵意も見せず、どこか縋るような眼で静かに書棚を見回す。
その眼差しに、ドレイクはふと、変化の予兆を感じ取った。
お題:予兆
#語彙トレ2026
早速ありがとうございます〜!
やる気の有る無し以上にとことん迷惑掛けられた感じの人生…(そして対応するとなぜか自分のステータスが上がってしまうという)
見栄を張ってサムネを設定してみたはいいけど、そもそもイラストのストックが無い…ぞ…? (都度描く余力は無い)
04.03.2026 16:46 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0
2月前半をまとめました。
あまりにも話があちこち飛ぶので、各話に解説を付けてみました。
1月の方も追記しています。
#語彙トレ2026
語彙トレ2026(2月前半) privatter.me/page/69a1c9f...
ダイアンサスのヴァーヴェイン。それが一族におけるヴィーの呼称である。彼がラヴィッジ伯として生地ダイアンサスの城に戻ったのは、六歳のときだった。
さすがに記憶は朧だが、それでも一面に広がる黄金色の麦の穂が風にそよぐ様が、強く印象に残っている。
それまで過ごしていた父の領地ウォータークレスと、ここダイアンサスを州都とするラヴィッジは隣同士の州だ。しかし片や火山灰と氷雪に覆われる不毛の地、片や国内有数の穀倉地帯という、両極端な地域であった。両者を知る父が、自身の所領の改革に手を付けずにいられなかったのは無理もない。
それが一族の均衡を崩す行為と分かっていても。
お題:朧
#語彙トレ2026
皇族の個性は、神の無数にある意識のいずれが共有されるかで決定するという。物心つかぬうちから神の意思が流れ込んでくるのだから、当然の帰結だろう。
氷の皇女とも称される自分は確かに、外見も意識も硬質なものがあるのは自覚していた。神の方の意識が人にも物にも興味が薄く、他者に向ける目が冷淡なのだ。
対して妹姫は、真逆の特性の意識を共有されたのだろう。彼女はよくよく爛漫たる花々に喩えられた。振り撒く笑みは絢爛で、嫋やかな挙措は周囲の者たちの庇護欲を擽る。常に他者からの注目を欲するようなところがあり、気に入りの両翼を側に侍らせては愛でていた。
自分には無い趣味だ。
お題:爛漫
#語彙トレ2026
惚れるという感覚も分かってないで行動に移したものだから大惨事です笑
02.03.2026 15:19 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0結局自我というものが何なのか、本当に分かってないのはどちらだったのか、という話…?
02.03.2026 14:54 — 👍 2 🔁 0 💬 1 📌 0
「お前はすでに自我に目覚めている。その萌芽の兆しを見たからこそ、我が許に招んだのだ。もう人形とは呼べまい」
「人形ではない者を無理やり操るのがお好みですか」
ルーシが険しい顔で問うと、皇女は小首を傾げた。
「操るほどではなかろう。香を焚いただけだ」
「なら分量でも間違えたのですか」
「……お前の意思は一切無かったと?」
「当然です」
どうせ傲慢な相手には何を言おうと通じまい。そう思い、彼はきっぱりと答えた。
「一切……」
しかし予想に反して皇女は黙り込む。落胆の色さえ浮かべた相手に、ルーシは純粋に驚いた。
「……おい、俺の店で痴話喧嘩とは何の嫌がらせだ」
お題:萌芽
#語彙トレ2026
#語彙トレ2026 3月のお題📋️
28.02.2026 15:54 — 👍 7 🔁 4 💬 0 📌 0
感覚が戻るなり轟音と振動に包まれる。
皇女の力で彼女の面前から外へと運ばれた二人は、あの亀裂のような細い谷間のすぐ際に降り立っていた。
好奇心で下を覗くと、あの行く手にあった岩盤に立ち塞がれ、行き場を失くした水流が逆巻いていた。激流と激流がぶつかり、飛沫が崖上まで降り注ぐ。
削り取られた土砂が氾濫する水に攪拌され、水はすっかり赤茶色に濁っていた。
いつ引くとも知れない荒れ狂う濁流を見下ろし、あんなものに巻き込まれたのかと二人は蒼褪める。
もし自分たちが皇女の血を引いていなければ、彼女の領域に招かれることもなく、あの人骨の山の仲間入りをしていたのだ。
お題:攪拌
#語彙トレ2026
#語彙トレ2026 - 2月完了!|Kiri note.com/kiritachiban...
今月のまとめを書きました📝
引き続き/ご新規でのご参加、そして読んで反応してくださる皆さまもありがとうございます〜🙏
シスリーって誰? と思われる気がしますが、ヴィーの母親です。
28.02.2026 04:22 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0
「お方さま、どうかご安静に」
気遣わしげな侍女の言葉に、シスリーは柔らかく微笑む。
「心配要りません。……ほら、この子もこんなに元気だわ」
こちらの身体まで揺らすような胎動に、自身の丸い腹部を見下ろし、目を細める。
「ですが……あまり出歩かれますのは」
侍女の憂いは晴れない。彼女について回るのは、体調面の不安だけではない。この腹の子を産み落とさせまいとする者たちが、いつどのような魔手を伸ばしてくるか知れないのだ。
それを思い、シスリーはそっと目を伏せる。
「……不憫な子。でも安心なさい。貴方には、護りを授けてあります。わたくしにしか与えられない護りを」
お題:胎動
#語彙トレ2026
気付いたらすっかり面倒見てるドレイク、の話が続く今日この頃…。
こんなだからアルケミラに「両親よりよっぽど頼りになる大人」認定されてしまうのである(実の両親とも仲は良いが、どちらもマイペースゆえに若干自分がしっかりしなきゃと思っている)。
この得体の知れない土地に何の躊躇いもなく踏み入れようとしたアルケミラを、ドレイクは即座に制止した。
母の許に急ぎたい気持ちは分かる。
しかし皇族の血を半分しか引かず、また片翼も持たない彼女は、帝国最強とも目される母とは異なり、神の力を使う術を一切持たない。
自分同様自らの足で、どこにいるとも知れない相手を探すことになるのだ。
逡巡する彼に、アルケミラは確信に満ちた目で、自分は母の気配を辿れると訴えた。
だが大人びているとはいえ、たった十三歳の少女の言葉を、ただ鵜呑みにもできない。せめて大人の責任として、彼は数日分の食糧と旅装束を手配したのであった。
お題:逡巡
#語彙トレ2026
今更ですが、べったープラスにアカウント持ってたことを思い出したのでまとめてみました。
まずは1月分(ちょっとしか無い)。
#語彙トレ2026
語彙トレ2026(1月) privatter.me/page/699f12c...
不毛の地で、どれほど歩めば辿り着けるのかも分からない道行きはあまりに危険だ。加えて、吹き荒ぶ風は容赦なくドレイクが整えた旅装を弄び、ともすれば方角も見失いそうになる。
しかし傍らの少女の足取りは、確固として迷いがなかった。
「母様が泣いてる。早く行って差し上げなくては」
「これがあの女の慟哭だっていうのか……!」
手に負えない、とドレイクは呆れる。
「だがお前の母親がこんな状態ということは……」
そこまで言って口籠った。つまり少女にとっても重大な凶事が起きたということなのだ。
彼女は唇を噛み、俯いた。
「……ええ。……着いたら泣きます。母様と一緒に」
お題:慟哭
#語彙トレ2026
イメージがどんどん頭の中に構築されていくようで、物語にすっかり浸って味わいました。二人にはこれから存分に互いの熱を伝え合ってほしいなぁと思います。
拙作にあらためて星をいただきありがとうございました(そしてマダーにご声援ありがとうございます!)。
こちらこそ可視聴域の語彙トレ、めちゃくちゃ格好良くて毎日楽しませていただいております〜。
「なんだこれは……」
ドレイクは茫然と呟いた。
吹き付ける風が顔を撫ぜる。彼方から運ばれてきたであろうその大気は、有り得ない濃密さで呪符の気配を撒き散らしていた。
眼前には、渺茫たる荒れ野が広がっている。だが、現存するいかなる地図にも、こんな土地は記録されていない。
「母様の匂いがしますわ」
隣に立つ少女が凛とした声で言った。風に嬲られる銀の髪を片手で抑えつつ、彼女は躊躇いなく先へと踏み出す。
「待てアルケミラ」
ドレイクは咄嗟に彼女を止めた。少女は振り返り、父と良く似た薄青の双眸をこちらに向ける。その見慣れた色が覗いた瞬間、悲痛な予感が胸を過った。
お題:渺茫
#語彙トレ2026
シーファの軽やかな衣装がとても可愛い…! また好対照のラディール。どんなお話だろうと楽しみにしてました。
光と影、陽と月の均衡が崩れた過酷な環境に生きる人々に身を捧げる立場の二人が、心に抱いた想いとは? 人々を守り愛する御神は彼らにどう応えるのか?
情景も設定もひとつひとつが宝石のように美しくて、読みながらうっとりしてしまった。彼らの心の在りようも美しくて、温かい読後感。
止める者は誰もいない。たった今、いなくなった。
激情の迸るままに、辺り一面を神聖文字が覆い尽くしていく。その果ては瞬時に視界を飛び出し、地平線のその向こうへ、留まることを知らず広がり続けた。
景色は一変し、地表すべてが神聖文字の光で蒼白く輝き、異界のごとき様相を呈する。あまりに異様な事象に、襲撃者たちは慄き震えた。
だがそんな矮小な個々の存在など、もはや彼女の意識の中の点にすらならない。
限界まで展開された呪符が一際強い輝きを放つなり唐突に逆流し、恐ろしい速度で彼女の立つ一点に収束する。直後、太陽が地表に墜落したかのごとき閃光で、辺り一帯が蒸発した。
お題:収束
#語彙トレ2026
いろいろ納得いかないヴィー(そりゃそうである)。
ちょっとこちらの推敲に時間かかってしまったので、今日の語彙トレは怪しいかもしれません…。