今、ちょっと辛い言葉に立ち止まって進む方向を考えています。
しょっちゅうそんなことばかりです(;´・ω・)
@mimosa222.bsky.social
詩を書きます 現実からふっと何処かへ…
今、ちょっと辛い言葉に立ち止まって進む方向を考えています。
しょっちゅうそんなことばかりです(;´・ω・)
「風が吹いて立ち止まる」
強い風が吹いて
目に痛いものが入って
前に進めなくなったから立ち止まる
目を閉じて立ち止まる
今までどこを歩いてきたのか
今はどこを歩いていたのか
今どこへ行こうとしていたのか
目を閉じて考える
何か間違っていたかもしれないけれど
ここまで歩いてこれたから
正しいも間違いもないのだ
でも
目を開けて歩き出す時は
少し違う道を選んでみよう
ほんのちょっと角度を変えて。
ほら、また風が吹いてきた
でももう目は澄んでいる
「詩」
私の血の中には詩が流れている
汗の中にも吐息の中にも涙にも
「砂で出来ていた」
あの言葉は嘘だった
嘘は砂で出来ているから
強い風が吹けば
形をなくし
消えてしまう
もう
どこを探しても
見つからない
「幸せのソファー」
幸せな思い出をふかふかのソファーのようにしつらえて
そこに沈み込んで過ごす
未来の私もこんなふうに幸せでありますように…
そのソファーの中の私は過去と未来に過ごしている
今は?
今は幸せ?
問いかける声は聞こえないふりをする
「手放す」
どんどん手放して
風が強いうちに
風が桜を散らしているうちに
花びらに混ぜて飛ばしてしまおう
心配も
悲しみも
寂しさも
うらやましさも
みじめさも
花びらになって飛んで行く
あとに残るのは
ただ、心
「すみれつみ」
すみれが咲いていた
足元に。
ぜんぶつんでしまおう
花をぜんぶつんでしまったら
もうここにすみれは咲かなくなるだろうか?
そんなことはない
次々に咲くすみれ
わたしの手には紫の春の光
「ことば」
あの頃はまだ
ことばを信じていた
誰にでも伝わると
誰のことばも
私の綴ることばと
同じような重みだと
そうではないと知ったから
悲しみを胸に
ことばを胸に
こぼさぬように
そっと抱えて
黙って暮らしている
「光」
明るい部屋に住みたい
朝の光が入り
夜明けが分かる部屋に
春の陽の暖かさに
着ているものも
心もホカホカする部屋
そんな部屋で光を浴びていたい
今は
日の差さない部屋で目覚め
日の当たらない場所で夜まで働く
気持ちはずっと下り坂を降りてゆく
足が弱くなって
もう坂をのぼれない
「うつうつうつ」
からだの不調が心を重くする
うつうつうつ
お出かけできない
うつうつうつ
たくさん眠ろう
うつらうつらうつら
たくさん眠れる
うとうとうと
夢のなかでいろんな人と会う
こんにちはさようなら
「さようなら」
さようなら大好きな二月
こんにちはちょっと好きな三月
そう思いながら檸檬をしぼり
そう思いながら檸檬タルトを焼き
そう思いながら紅茶を飲む土曜日
「うらやましい」
本を読んでいて
書かれていることがうらましくて
涙が滲むバカみたいな私
「優しい人」
いつも人から「優しいね」と言われる
そうすると心の奥で
「そんなことない」
「優しくなんかない」
と声がするので
「そう、私は優しくなんかない」
とつぶやく
わかった
私は自分に優しくしていなかった
いつも責められている自分が心の奥て小さくなって
「優しくしてもらったことなんかない」
「いつも怒っているくせに」
と泣いていた
今日から自分に優しい人になろう
「投げた言葉が吸い込まれ…」
あの人へ、言葉を投げるとリアクションのマークがつく
私はまた次の言葉を投げ、またリアクションをもらう
また別の話を言葉にして投げる
既読がつく
相手からの言葉は一つもかえってこなくて
私の投げた言葉はどこかにたよりなく
ゆらゆら浮かんで流れていくような気がする
そのうちどこかに吸い込まれて消えてしまえばいいのに
そんな気持ちになって
せめて自分に見えないように削除した
でもまだどこかに漂っている、言葉たち。
「ひとりで」
家の中にひとり
ひとりの心地よさと自由
日の当たる部屋のしずけさ
眠ってしまいたい
「心を透明に」
詩を書くときは心を透明にして
風に乗せるように言葉をふうっと吐くのだ
見えないけれど何かの形をして飛んで行く
「そのままで」
人はだれもそのままでいい
あなたもそのままでいい
あの人もそのままでいい
私もそのままでいい
もう二度と分かり合えなくても
だれもがそのまま生きればいいのだから
「遠い海へ」
私に背を向けて逃げたあなたから遠くに
遠くに遠くに舟を漕ぎ出そう
広い海の気持ちよさにうっとりする
あの白い雲のところまで行こう
「夢から醒めた日」
ある日突然、夢から醒めた
眠っていなくても夢を見ることがあるのだと知った
夢から醒めた私は
もうただの
人生後半を生きる
子宮もない
50代女性だ
朝はゴミをまとめて捨てに行く
そんな日々を過ごしている
「新年」
新年がふわっと訪れた
旧年は夜空にそっと消えた
「そおっとそおっと」
もう嫌われたかもしれないから
そおっとそおっと
まっすぐ見ないように気がつかれないように
しのび足でそおっと
少しずつあなたに近づいては
とびのくように距離をとる
そしてまたほんの少し近づいていく
「不機嫌」
不機嫌な人が周りにいない
そういうところで暮したい
または
誰が不機嫌でも上機嫌でも
何の感情も起こらないないようになりたい
「風のような」
そよ風のような文章を書きたい
誰かの心をそっと揺らす
心の熱を少しだけ冷ます
「凍えない」
どんなに寒くても
絶対に凍えない
しっかりと見開いた
私の瞳
私の心
私の夢
「暖炉の炎」
少しずつ千切って
暖炉の火に焚べる
怒り
悲しみ
絶望
自己嫌悪
罪悪感
無力感
最後に感謝を
暖炉の炎が
全て灰にする
でもまだ炎は消えない
私は冷たい手を
火にかざして
あたためる
あたためればまた
動くようになるから
「言葉のない広場」
私が必死に
投げかけた問いに
誰も彼もが
返事でない言葉を
返してくる
意味がわからないよ
私は途方に暮れて
少しずつ
言葉を無くしてしまう
言葉のない広場で
一人立ち尽くす
「期待と言葉」
人への期待を捨てる、
と泣きながら決心しては
人の言葉に救われる。
そんなことを繰り返し繰り返し
気がつけばもう12月。
「手放そう」
手放そう
誰かに分かって欲しいという気持ち
手放そう
人への期待
放すと決めても
離さないのは誰?
それは私
毎日米粒を投げるように
小さく一つずつ投げる
「なにも届かない」
分かってほしくて言葉にしても
それを石礫だと思う人には届かない
いくら考えた言葉で綴っても届かない
と、やっと気がついた
言葉の無力。
「飛ばそう」
心を書き出した紙をちぎって
雪のようになるまで細かくちぎって
手のひらに乗せよう
重みのない言葉は
すぐ風に飛ばされていく
心はもう空っぽ