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のろ

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夢も腐も色々呟く 夢は江戸ミ中心。 けまろけ、すいまろすい、みかほね、せかいせんたくさん。 ごめんね、愚痴もぐちぐちしちゃう。

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あーー!!!そうか、そうか!なんかすごく納得がいった!あれだ!あれなんだ!専門分野ではないのに自分で考察から結論に思い至れてなんかすごいすっきりした!!!わ!!すごい達成感!!!!そっかー!!!それだ!!!(ただのでっかい独り言)

07.12.2025 13:41 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

こありくいさんの実力です……!求めたくなるネタと画力とセリフ回し……!✨
自分の返信、改めて見返すとあれ?ってなることよくあります😂それ以上に私は誤字が多いのでいつもほんとすみません……😇笑

そういうこと言う〜!調子に乗っちゃうじゃ無いですか〜!😂🎉
私もこありくいさん可愛すぎてずっと見ていられます……🌸🌸カバンに詰めて持って帰りそうになりました……☺️(持って帰りそうになりました?)
福岡から持ってきてくださったのですか!わああ、壮大な旅をしてくれた☺️
福岡空港ですね!覚えました😳🎉
本当にお気遣いありがとうございました🙇‍♀️とても嬉しかったです

24.11.2025 01:09 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0
 本丸を開いてから恋愛方面のことはからきしだったので、彼の願いを叶えられる自信がない。困り果てて天井へ目線を向けた。
 意識を思考へ向けている内に斜め右にいる清麿の手が伸びる。彼の節張った長い指先が彼女の手の甲へ当たった。
 照明の落とされた部屋で彼の白い肌が僅かな光を集めて白く反射する。
 
 少し硬い彼の指の腹が中指の付け根から手首にかけてくすぐる様に滑っていった。
 
「こうやって、触れて気を引く……とか?」
「ひゃ……!」
 驚いて目線を向けた彼の笑みが行燈に照らされて急に艶かしく感じた。
 手の甲に触れた熱が身体中を駆け抜けて頬に集まって行く。無意識に彼の意図を探ろうと目を凝らすと、躑躅色の瞳が暗く光っていた。
 捉われてしまったように、体が動かない。
「あとは、少し距離を詰めてみるとか、」
 何も言えないうちに彼が机越しに近付く。
 前髪が触れ合いそうな距離にまできて、覗き込まれて思わず体を引きそうになる。しかし触れた指の腹が何本か増えて彼女の手を引き留めていた。
 硬直した様に動けない。彼の声が甘く、柔らかい響きで彼女を呼ぶ。
「真っ直ぐ目を見て、呼ぶのもいいね。」
「……え、」
 喉の奥が引き攣ったように声が出ない。何を言えば良いのだろう、どうしたら正解なのだろうか。
 少し開いた口に被せるように清麿が言葉を被せた。

 本丸を開いてから恋愛方面のことはからきしだったので、彼の願いを叶えられる自信がない。困り果てて天井へ目線を向けた。  意識を思考へ向けている内に斜め右にいる清麿の手が伸びる。彼の節張った長い指先が彼女の手の甲へ当たった。  照明の落とされた部屋で彼の白い肌が僅かな光を集めて白く反射する。    少し硬い彼の指の腹が中指の付け根から手首にかけてくすぐる様に滑っていった。   「こうやって、触れて気を引く……とか?」 「ひゃ……!」  驚いて目線を向けた彼の笑みが行燈に照らされて急に艶かしく感じた。  手の甲に触れた熱が身体中を駆け抜けて頬に集まって行く。無意識に彼の意図を探ろうと目を凝らすと、躑躅色の瞳が暗く光っていた。  捉われてしまったように、体が動かない。 「あとは、少し距離を詰めてみるとか、」  何も言えないうちに彼が机越しに近付く。  前髪が触れ合いそうな距離にまできて、覗き込まれて思わず体を引きそうになる。しかし触れた指の腹が何本か増えて彼女の手を引き留めていた。  硬直した様に動けない。彼の声が甘く、柔らかい響きで彼女を呼ぶ。 「真っ直ぐ目を見て、呼ぶのもいいね。」 「……え、」  喉の奥が引き攣ったように声が出ない。何を言えば良いのだろう、どうしたら正解なのだろうか。  少し開いた口に被せるように清麿が言葉を被せた。

 
 
「ねえ主……ドキドキ、してくれた?」
 
 
 首を傾いだ彼から甘い花の香りが届く。
 顔から火が出ているのではないか、と思うくらい熱い。
 気を引きたい、と清麿は言った。その為に必要なことを教えてくれ、と。でも『誰の』とは彼女に教えなかった。
 手を握り、目を合わせ、頬を染めて欲しかったのは誰だったのか。
 今まで、そんな素振り全くといっていいほど見せなかったのに。
「じゅ、十分すぎるくらいに……。」
 そして、彼に女性の影が見えた時、内心で焦っていた彼女もそれは同じだった。
 繋がれていない方の手で頬を隠すが意味がないくらいどこもかしこも熱い。ああ、なんてタチが悪い。
 あとひと押し、そう彼は言っていた。
 いつからバレていたのだろうか。隠していた気持ちがあっけなく露呈してしまう。
「貴重な意見をありがとう。大成功だよ。」
 前髪も、額同士も触れ合いそうな距離で吐息を吐くように彼が笑う。その声色は幸せに溢れていて、彼女は一度、身震いするように肩を震わせた。
 
 願い事、聞いてもらえてよかった。
 嬉しそうに呟かれた一言は、二人の重なった影に溶けていった。

    「ねえ主……ドキドキ、してくれた?」      首を傾いだ彼から甘い花の香りが届く。  顔から火が出ているのではないか、と思うくらい熱い。  気を引きたい、と清麿は言った。その為に必要なことを教えてくれ、と。でも『誰の』とは彼女に教えなかった。  手を握り、目を合わせ、頬を染めて欲しかったのは誰だったのか。  今まで、そんな素振り全くといっていいほど見せなかったのに。 「じゅ、十分すぎるくらいに……。」  そして、彼に女性の影が見えた時、内心で焦っていた彼女もそれは同じだった。  繋がれていない方の手で頬を隠すが意味がないくらいどこもかしこも熱い。ああ、なんてタチが悪い。  あとひと押し、そう彼は言っていた。  いつからバレていたのだろうか。隠していた気持ちがあっけなく露呈してしまう。 「貴重な意見をありがとう。大成功だよ。」  前髪も、額同士も触れ合いそうな距離で吐息を吐くように彼が笑う。その声色は幸せに溢れていて、彼女は一度、身震いするように肩を震わせた。    願い事、聞いてもらえてよかった。  嬉しそうに呟かれた一言は、二人の重なった影に溶けていった。

源清麿実装記念

麿さに
5/6

きよまろくんが記念日特典を使ってさにわちゃんに教えを請うはなし。

23.11.2025 15:40 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「最後の仕上げに罠かけて」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 麿さに
 
 ここの本丸では刀剣男士達がこの本丸に顕現した日、それを彼らの記念日と扱っている。
 何振りもいる刀の記念日をそれぞれ祝うのは大所帯では難しい。その為、彼等の『願い』をここの主ができる範囲で叶えることが記念日のプレゼントとなっているのだ。
 
「というわけで清麿くん。決めたまえ。」
「急に言われてもなあ……。」
 ここはとある本丸のとある執務室。
 この本丸の主である彼女は遠征から戻ったばかりの源清麿に大仰な態度で詰め寄っていた。とはいっても実際に詰め寄ったわけではない。机越しに少し身を乗り出し、目を輝かせているだけだ。
 それでも気持ち体はふんぞり返っていて、いつもとは違う口調で願いを叶えてしんぜよう、と神様相手に神様を気取っている。
 なんとも罰当たりな態度だろう。ここの付喪神達には人間可愛さに許されているが、他の神に知られたらどんな末路になることやら。もちろん普段は審神者として、彼等の主としてわきまえて接してはいるが。
 この茶番はこの日だけだ。それ故に一部の刀剣男士の中にはこの態度を毎年楽しみにしている刀もいるともっぱらの噂だ。
「ちなみに二日前、記念日を迎えた水心子くんは『スイーツ食べ放題に連れて行く券』をご所望したよ。」
「えっ、それ二人で行くのっ?」
「どうだろ、予定が合えば清麿くんとか、大慶も誘

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「最後の仕上げに罠かけて」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。 以下は本文の内容です。  麿さに    ここの本丸では刀剣男士達がこの本丸に顕現した日、それを彼らの記念日と扱っている。  何振りもいる刀の記念日をそれぞれ祝うのは大所帯では難しい。その為、彼等の『願い』をここの主ができる範囲で叶えることが記念日のプレゼントとなっているのだ。   「というわけで清麿くん。決めたまえ。」 「急に言われてもなあ……。」  ここはとある本丸のとある執務室。  この本丸の主である彼女は遠征から戻ったばかりの源清麿に大仰な態度で詰め寄っていた。とはいっても実際に詰め寄ったわけではない。机越しに少し身を乗り出し、目を輝かせているだけだ。  それでも気持ち体はふんぞり返っていて、いつもとは違う口調で願いを叶えてしんぜよう、と神様相手に神様を気取っている。  なんとも罰当たりな態度だろう。ここの付喪神達には人間可愛さに許されているが、他の神に知られたらどんな末路になることやら。もちろん普段は審神者として、彼等の主としてわきまえて接してはいるが。  この茶番はこの日だけだ。それ故に一部の刀剣男士の中にはこの態度を毎年楽しみにしている刀もいるともっぱらの噂だ。 「ちなみに二日前、記念日を迎えた水心子くんは『スイーツ食べ放題に連れて行く券』をご所望したよ。」 「えっ、それ二人で行くのっ?」 「どうだろ、予定が合えば清麿くんとか、大慶も誘

いたいねって話したけど。」
「そっか……。」
 複雑そうな表情を見せる彼に首を傾ぐ。スイーツ食べ放題、行きたかったのだろうか。
 苦悩を抱えた表情をした彼だが一度口を閉じて『ちょっと考えさせてくれるかな』と呟く。思いついたら言ってくれればいいよ、と伝えると彼は肩を落とした様子で頷いた。もしかしたら食べ放題、親友である水心子や友人である大慶と水入らずで出かけたかったのかもしれない。行く時は二人で行くようにセッティングしてあげようか。
 
 
「主、今良いかい?」
 夜も更けた頃、照明を落とし、行灯で寝る前の習慣である読書を布団の上でしていると廊下から声がかけられた。返事をしながら寝巻きに上着を羽織って躊躇なく入り口を開く。
 向こう側に立っていた相手、清麿は自分から夜更けに尋ねてきたにも関わらず少し呆れたような表情をしていた。
「こんな夜更けに尋ねてきた男を躊躇なく入れるなんて……。」
「尋ねてきたのはそっちなのに!?」
 思わず目を見開いてツッコミを入れる。そんな彼女にやれやれ、と言わんばかりに肩をすくめて清麿は中へ入ってきた。釈然としない気持ちを抱えつつも布団を纏めて二つ折りにしてお茶の準備をする。
 彼の用件は昼間の『ねがいごと』についてだろうか。
「お裾分けをもらってね。一緒にどうだい?」
「やった。まだ歯を磨いていないから一緒に食べよ

いたいねって話したけど。」 「そっか……。」  複雑そうな表情を見せる彼に首を傾ぐ。スイーツ食べ放題、行きたかったのだろうか。  苦悩を抱えた表情をした彼だが一度口を閉じて『ちょっと考えさせてくれるかな』と呟く。思いついたら言ってくれればいいよ、と伝えると彼は肩を落とした様子で頷いた。もしかしたら食べ放題、親友である水心子や友人である大慶と水入らずで出かけたかったのかもしれない。行く時は二人で行くようにセッティングしてあげようか。     「主、今良いかい?」  夜も更けた頃、照明を落とし、行灯で寝る前の習慣である読書を布団の上でしていると廊下から声がかけられた。返事をしながら寝巻きに上着を羽織って躊躇なく入り口を開く。  向こう側に立っていた相手、清麿は自分から夜更けに尋ねてきたにも関わらず少し呆れたような表情をしていた。 「こんな夜更けに尋ねてきた男を躊躇なく入れるなんて……。」 「尋ねてきたのはそっちなのに!?」  思わず目を見開いてツッコミを入れる。そんな彼女にやれやれ、と言わんばかりに肩をすくめて清麿は中へ入ってきた。釈然としない気持ちを抱えつつも布団を纏めて二つ折りにしてお茶の準備をする。  彼の用件は昼間の『ねがいごと』についてだろうか。 「お裾分けをもらってね。一緒にどうだい?」 「やった。まだ歯を磨いていないから一緒に食べよ

う。お茶、入れるね。」
「ありがとう。」
 木でできた菓子器に乗せられていたのはクッキーと煎餅。こんな時間に甘いものとしょっぱいものを、と思わなくはないがたまにはいいだろう、今日は彼の記念日でもあるし気にしないこととする。
 祝う代わりではないけれど何かを共に食べて、同じ時間を過ごすということは特別感があっていいと彼女は考える。まあ、お菓子などは彼が用意したものだけども。
 本来なら己が用意するところだろう、と内心で反省する。今度お詫びとお返しを兼ねてお茶にでも呼ぼう、と内心で決意した。
「主、大丈夫かい?」
「うん、ごめん、大丈夫。」
 彼との会話の途中で思考を飛ばしてしまっていたようだ。伺うような彼の表情に詫びを入れて先を促す。座卓に茶を出して角を挟んだ隣に腰掛けた。二人の間に菓子器が置かれる。
 お互い落ち着いたところで彼は一つ頷き、改めて口を開いた。
「昼間の『お願いごと』の話なんだけど。」
「うん、予算はあるけど物とかでも大丈夫だよ。」
「なるほど、でもお金はかからないよ。」
 手間は頂くけどね。と続けながら彼は湯気の立つ湯呑みには手をつけず、穏やかに微笑む。
 何か手伝うのか、と当たりをつけながら彼女は淹れたばかりのお茶に口をつけた。
 出来ることならなんでも、と返すと彼は安心したように口を開く。手を借りるだけなんて、なんと謙虚な刀だろう。
 

う。お茶、入れるね。」 「ありがとう。」  木でできた菓子器に乗せられていたのはクッキーと煎餅。こんな時間に甘いものとしょっぱいものを、と思わなくはないがたまにはいいだろう、今日は彼の記念日でもあるし気にしないこととする。  祝う代わりではないけれど何かを共に食べて、同じ時間を過ごすということは特別感があっていいと彼女は考える。まあ、お菓子などは彼が用意したものだけども。  本来なら己が用意するところだろう、と内心で反省する。今度お詫びとお返しを兼ねてお茶にでも呼ぼう、と内心で決意した。 「主、大丈夫かい?」 「うん、ごめん、大丈夫。」  彼との会話の途中で思考を飛ばしてしまっていたようだ。伺うような彼の表情に詫びを入れて先を促す。座卓に茶を出して角を挟んだ隣に腰掛けた。二人の間に菓子器が置かれる。  お互い落ち着いたところで彼は一つ頷き、改めて口を開いた。 「昼間の『お願いごと』の話なんだけど。」 「うん、予算はあるけど物とかでも大丈夫だよ。」 「なるほど、でもお金はかからないよ。」  手間は頂くけどね。と続けながら彼は湯気の立つ湯呑みには手をつけず、穏やかに微笑む。  何か手伝うのか、と当たりをつけながら彼女は淹れたばかりのお茶に口をつけた。  出来ることならなんでも、と返すと彼は安心したように口を開く。手を借りるだけなんて、なんと謙虚な刀だろう。  

「主、僕に『どきどきするしちゅえーしょん』ってやつを教えてよ。」
 
「ごふっ……!」
 乙女らしからぬ音をつい立ててしまった。
 熱々のお茶が彼女の喉を通り食道を痛めつけながら駆け抜けていく。目を白黒させながら聞き間違いかと思い彼を見返した。
 すると彼は布巾を手渡しながらもう一度同じ言葉を繰り返す。
 聞き間違いなんかじゃないよ、そう言うように。
「だから『どきどきするしちゅえーしょん』ってやつを教えて欲しいなって。」
「一体、どこでそういう言葉を覚えてきたの……!」
 火傷の確認をしながら清麿があっけらかん、と続ける。襟元のお茶を吹きながら子供みたいだね、と揶揄うように彼は破顔した。
 誰のせいだ誰の。
「好きな子の気を引きたい……ってやつかな。あとひと押しって感じだから協力して欲しいんだけど。」
「いつの間に……、お相手はどこの子……っ?」
 知らぬ内にそんな色気付いていたなんて。彼らが顕現してから毎日一つ屋根の下で共に暮らしていたが全然知らなかった、と軽くショックを受ける。
 任務に忙しい毎日なのにどこにそんな余裕があったのだろうか。しかし、彼等刀剣男士達は見目もいいから出会いも豊富なのかもしれない。
 年頃の乙女である自分には出会いの『で』の字も見当たらないのに。
「とは言っても……、見ての通り参考になることは何一つ言えないけど……。」
「なんでもいいんだ。例えば……――。」

「主、僕に『どきどきするしちゅえーしょん』ってやつを教えてよ。」   「ごふっ……!」  乙女らしからぬ音をつい立ててしまった。  熱々のお茶が彼女の喉を通り食道を痛めつけながら駆け抜けていく。目を白黒させながら聞き間違いかと思い彼を見返した。  すると彼は布巾を手渡しながらもう一度同じ言葉を繰り返す。  聞き間違いなんかじゃないよ、そう言うように。 「だから『どきどきするしちゅえーしょん』ってやつを教えて欲しいなって。」 「一体、どこでそういう言葉を覚えてきたの……!」  火傷の確認をしながら清麿があっけらかん、と続ける。襟元のお茶を吹きながら子供みたいだね、と揶揄うように彼は破顔した。  誰のせいだ誰の。 「好きな子の気を引きたい……ってやつかな。あとひと押しって感じだから協力して欲しいんだけど。」 「いつの間に……、お相手はどこの子……っ?」  知らぬ内にそんな色気付いていたなんて。彼らが顕現してから毎日一つ屋根の下で共に暮らしていたが全然知らなかった、と軽くショックを受ける。  任務に忙しい毎日なのにどこにそんな余裕があったのだろうか。しかし、彼等刀剣男士達は見目もいいから出会いも豊富なのかもしれない。  年頃の乙女である自分には出会いの『で』の字も見当たらないのに。 「とは言っても……、見ての通り参考になることは何一つ言えないけど……。」 「なんでもいいんだ。例えば……――。」

源清麿実装記念
麿さに
1/6

きよまろくんが記念日特典を使ってさにわちゃんに教えを請うはなし。

23.11.2025 15:40 — 👍 1    🔁 0    💬 1    📌 0

好きー!!🫶❤️❤️
ありがとう☺️❤️❤️

19.11.2025 01:40 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

半分はこありくいさんの本が読みたいという欲が混ざっているから優しくないかも……?🤔笑
とても楽しみです☺️🌸
そうですか?😳全然わからない上に私も思いついたこと書いてるからこちらで引っ掻き回してるのかもしれません……!すみません……!
先日、お会い出来て本当に嬉しかったです☺️🌸とてもかわいいし、目を真っ直ぐ見て下さるから照れちゃいました……🫶❤️そしてお菓子……!バターサンドもいちじくも大好きだから好きのコンボで最高でしたああ😭ありがとうございます……!❤️❤️

19.11.2025 01:40 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

わ〜!楽しいことたくさんですね✨
やった〜!!!こありくいさんのけまろ本が進む……!人類の進歩🎉🎉嬉しい〜☺️🌸
ぜひぜひ楽しんでください🎉🎉
わかります、なんか空白を作りたくないという……!でも予定たくさんだと嬉しいですよね☺️🌸

13.11.2025 11:30 — 👍 1    🔁 0    💬 1    📌 0

あらら、そわそわするタイプですね😂
私も昔、転職する時に敢えて半月休みにしたけど後半結構そわそわしました笑
この時期にしか出来ないこともあるでしょうし、年末に会うと会いたい人に会えるかもですからぜひ楽しんでくださいー!🎉🎉頑張ってるので長く休んでいいと思います🌸🌸
でも何故か仕事で忙しい方が筆が進むとかもあるんですよねえ😂笑

12.11.2025 07:51 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

むしろ年末調整も提出してキリがいいのでちょうどいいかと……!無理し続けるよりちょっと休む期間ほしいですよねー!☺️🌸
退職いいだせてすごい!こありくいさんすごいです🎉🎉
焦っても良いご縁掴めるとは限らないでしょうしご自身を大事にできて良いと思います🎉
ご無理なくその時期にしか出来ないこともあるでしょうしゆっくりされてくださいね🌸🌸🌸

09.11.2025 06:43 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

いつかゆず麿にイベントで会えたらいいなあ🫶❤️❤️

26.09.2025 21:53 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

返信お気になさらないでください〜!🙆‍♀️大丈夫です🎉
わ!嬉しい!私もそう思っておりました🫶❤️仲間❤️
こちらこそよろしくお願いします❤️❤️

13.09.2025 12:03 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

わあー!こありくいさん!お読みいただきありがとうございます!☺️🌸嬉しいー!🎉
こういうのが読みたかったって言っていただけるのほんと嬉しすぎて……!😳性癖が近い…嬉しい……😂🎉

05.09.2025 13:29 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

なんでこんなに書き上がらないんだろー??って思ったら長いだけだったあるある

05.09.2025 11:09 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
 触れ合うことで何か違うことを感じるなら、清麿自身もそれを理解してみたい。その相手が親友であり、何よりも尊重したい彼なら尚更。
「……いいの?」
「……うん。」
 
「――じゃあ、」
 
 じり、と互いの膝が近寄る。
 水心子の手が清麿の肩に触れ、清麿の手のひらが水心子の頬を包んだ。
 二人の距離が少しずつ泡のように消えていく。
 近寄る心音はどちらのものか。脈打つ染まる温度は溶け合っていくように同じもので。
 触れる直前、吐息が混ざり合った。
 どちらともなく閉じたまつ毛の先が何かに触れた気がして。
 
 柔らかな温度がゆっくりと重なった。
 
「……んむ。」
「……ふふっ。」
 ぴたりと重なった唇と同時に鼻先も触れ合う。
 少し離れて清麿の笑い声が転がった。そして、今度は鼻先に触れぬよう顔を傾けた水心子が近付き、もう一度二人が触れ合う。
 温度を、形を、感触を確かめるように。
 唇を少しずらして、もう一度。
 何度も離れては触れて。触れては離れて。
「……なんだかわかったかも。」
「そうか?」
「胸の奥がぎゅうってなって、暖かいお湯のようなものが溢れてきそうな感覚。」
「……ああ、私も同じだ。」
 水心子の瞳が最上とでもいうように細くなる。
 それをみて、清麿の眉が八の字に下がった。
 何を持って興味が出たか、触れて確かめた先に広がる感覚がどのようなものか。それらの名前はまだ二人には

 触れ合うことで何か違うことを感じるなら、清麿自身もそれを理解してみたい。その相手が親友であり、何よりも尊重したい彼なら尚更。 「……いいの?」 「……うん。」   「――じゃあ、」    じり、と互いの膝が近寄る。  水心子の手が清麿の肩に触れ、清麿の手のひらが水心子の頬を包んだ。  二人の距離が少しずつ泡のように消えていく。  近寄る心音はどちらのものか。脈打つ染まる温度は溶け合っていくように同じもので。  触れる直前、吐息が混ざり合った。  どちらともなく閉じたまつ毛の先が何かに触れた気がして。    柔らかな温度がゆっくりと重なった。   「……んむ。」 「……ふふっ。」  ぴたりと重なった唇と同時に鼻先も触れ合う。  少し離れて清麿の笑い声が転がった。そして、今度は鼻先に触れぬよう顔を傾けた水心子が近付き、もう一度二人が触れ合う。  温度を、形を、感触を確かめるように。  唇を少しずらして、もう一度。  何度も離れては触れて。触れては離れて。 「……なんだかわかったかも。」 「そうか?」 「胸の奥がぎゅうってなって、暖かいお湯のようなものが溢れてきそうな感覚。」 「……ああ、私も同じだ。」  水心子の瞳が最上とでもいうように細くなる。  それをみて、清麿の眉が八の字に下がった。  何を持って興味が出たか、触れて確かめた先に広がる感覚がどのようなものか。それらの名前はまだ二人には

定義が出来ていない。
 それでも思うのだ。
 
「……これが、幸せってものなのかも。」
 
 溢された言葉は確かに腑に落ちるもので。二人は同時に吐息を溢して笑い合っていた。

定義が出来ていない。  それでも思うのだ。   「……これが、幸せってものなのかも。」    溢された言葉は確かに腑に落ちるもので。二人は同時に吐息を溢して笑い合っていた。

水麿(水麿水)

くちびるが気になる水心子くんの話。
9/10

05.09.2025 19:58 — 👍 1    🔁 1    💬 0    📌 0
 水心子は翡翠の瞳を今度は清麿のつつじ色へ向けた。無意識なのだろうか、彼の視線はどこまでも直線だ。胸の奥底まで見透かすように強くてブレない。
 思わず気圧されたように清麿の背筋が伸びる。
 
「――私は、清麿の『唇』が気になっている。』
 
 一瞬の沈黙。
 清麿が一つ、瞬きをした。
 つるり、水心子が先ほど水を飲んだコップから水滴が滑っていく。
「……え?」
「私は清麿の唇が気になっているのだ。どうして気になっているかはわからない。清麿の唇が動く度に気になってしまうのた。どういう時に色が変わるのか、温度や感触、触れたらどうなるの、か……。」
「え、……ええ?」
 研究者のようなテンポの速い口調で話し始めた水心子は話すことに夢中になっているのか一言ごとに清麿との距離を詰めていた。ずっと言えずに我慢していた箱が開いたかのように。この疑問を誰かに、清麿本人に聴いてもらいたかったとでも言うかのように。
「そんな変な形してるかなあ?」
「いや、形は普通だと思う。」
 興味を引くことへ一直線に向かう彼の集中力は清麿も知っている。しかし、その対象がずっと隣にいた己、しかもずっと見てきたであろうその一部分に向いているというのは変な心持ちだ。
 彼の勢いに少しのけぞりながら清麿は唇を人差し指と親指で摘みながら首を傾いだ。他の刀剣男士と比べて何か違うところがあるのだろうか。しかし、その疑問は水心子本人からすぐに否定されてしまい、謎は深まるばかりである。
 目と鼻の先まで近付いた水心子の視線は清麿の指で摘まれた唇へ向けられている。一度白状してしまえば遠慮する必要がないと判断したのだろう。まじまじ、といった様子で存分にその視線は注がれていた。
「えっと……それなら触ってみるかい?」

 水心子は翡翠の瞳を今度は清麿のつつじ色へ向けた。無意識なのだろうか、彼の視線はどこまでも直線だ。胸の奥底まで見透かすように強くてブレない。  思わず気圧されたように清麿の背筋が伸びる。   「――私は、清麿の『唇』が気になっている。』    一瞬の沈黙。  清麿が一つ、瞬きをした。  つるり、水心子が先ほど水を飲んだコップから水滴が滑っていく。 「……え?」 「私は清麿の唇が気になっているのだ。どうして気になっているかはわからない。清麿の唇が動く度に気になってしまうのた。どういう時に色が変わるのか、温度や感触、触れたらどうなるの、か……。」 「え、……ええ?」  研究者のようなテンポの速い口調で話し始めた水心子は話すことに夢中になっているのか一言ごとに清麿との距離を詰めていた。ずっと言えずに我慢していた箱が開いたかのように。この疑問を誰かに、清麿本人に聴いてもらいたかったとでも言うかのように。 「そんな変な形してるかなあ?」 「いや、形は普通だと思う。」  興味を引くことへ一直線に向かう彼の集中力は清麿も知っている。しかし、その対象がずっと隣にいた己、しかもずっと見てきたであろうその一部分に向いているというのは変な心持ちだ。  彼の勢いに少しのけぞりながら清麿は唇を人差し指と親指で摘みながら首を傾いだ。他の刀剣男士と比べて何か違うところがあるのだろうか。しかし、その疑問は水心子本人からすぐに否定されてしまい、謎は深まるばかりである。  目と鼻の先まで近付いた水心子の視線は清麿の指で摘まれた唇へ向けられている。一度白状してしまえば遠慮する必要がないと判断したのだろう。まじまじ、といった様子で存分にその視線は注がれていた。 「えっと……それなら触ってみるかい?」

「いいのかっ?」
「気になるなら確かめた方がいいんだろう?」
 例え突飛なものであっても水心子の探究心はなるべく叶えて応援したい。この対応が正解であるか自信はないが、清麿が首を傾げながら提案する。すると水心子は前髪が触れる寸前まで前のめりになってそれに乗ってきた。
 何故かは誰も理解出来ないが相当気になるらしい。
「……どうぞ。」
「……では、遠慮なく。」
 砕けた座り方から正座に直すと水心子は再び喉を一度ごくり、と鳴らした。唾を飲み込む音は大きく清麿にも伝わったくらいである。
 そこまで意気込まれると気恥ずかしい気もするが。しかし清麿は苦笑しながらも彼が伸ばす人差し指から逃げようとはしない。
 彼は基本的に水心子に対して否定の意思を示さない。例外はあるが、基本的に彼のことを尊敬しているし尊重したいとも思っているのだ。
 彼が触りたいというなら触ってもらうまでだ。減るものでもないし。
 
 指先がゆっくりと近付く。
 真剣な瞳はつつじ色より少し下をみつめていて。
 少しずつ距離を詰めて、少しずつ温度が近寄って。
 
「……柔らかい。」
 
 ふにり。
 人差し指の先でそっと触れた下唇がそれに合わせて形を変えた。
 弾力を確かめるように一度押して、離れそうになる前に再び押される。
「どう?」
「なんだか、胸の奥がギュウ、と締め付けられるような感覚だ。」
「へえ、」
 初めてみるものを前にするように水心子の頬は紅潮して目は見開いていた。何がそんなに興味深いのだろうか。

「いいのかっ?」 「気になるなら確かめた方がいいんだろう?」  例え突飛なものであっても水心子の探究心はなるべく叶えて応援したい。この対応が正解であるか自信はないが、清麿が首を傾げながら提案する。すると水心子は前髪が触れる寸前まで前のめりになってそれに乗ってきた。  何故かは誰も理解出来ないが相当気になるらしい。 「……どうぞ。」 「……では、遠慮なく。」  砕けた座り方から正座に直すと水心子は再び喉を一度ごくり、と鳴らした。唾を飲み込む音は大きく清麿にも伝わったくらいである。  そこまで意気込まれると気恥ずかしい気もするが。しかし清麿は苦笑しながらも彼が伸ばす人差し指から逃げようとはしない。  彼は基本的に水心子に対して否定の意思を示さない。例外はあるが、基本的に彼のことを尊敬しているし尊重したいとも思っているのだ。  彼が触りたいというなら触ってもらうまでだ。減るものでもないし。    指先がゆっくりと近付く。  真剣な瞳はつつじ色より少し下をみつめていて。  少しずつ距離を詰めて、少しずつ温度が近寄って。   「……柔らかい。」    ふにり。  人差し指の先でそっと触れた下唇がそれに合わせて形を変えた。  弾力を確かめるように一度押して、離れそうになる前に再び押される。 「どう?」 「なんだか、胸の奥がギュウ、と締め付けられるような感覚だ。」 「へえ、」  初めてみるものを前にするように水心子の頬は紅潮して目は見開いていた。何がそんなに興味深いのだろうか。

唇に触れるだけで心の臓にまで作用があるというのか。
 押して、撫でて、形と温度を興味深く確かめる。
 少しくすぐったいその触り方に清麿は目を瞑ったり手を握ったり広げたりしながらどうにか耐えた。
 それほどまでに、唇の感触というものは輝かしいものなのだろうか。
「……水心子、」
「どうした、清麿。」
「……僕も触ってみたくなっちゃった。」
 数回、軽い力で押したあとに水心子は視線を少し上へ持ち上げた。小首を傾いで清麿の発言に目を瞬かせている。
 己の唇を触るのか、と問いかけているようだった。
「そうじゃなくて、水心子のを僕も触ってみたいなあ。」
 そんなに目を輝かせるものだから、と清麿は悪戯っぽく口端を持ち上げる。揶揄い半分、本音半分といったところだろうか。
 集中して触れていたことに羞恥を感じて手を引っ込める水心子だが、すぐにその手を膝に乗せる。散々触れさせてもらったのだ、こちらだけ逃げるわけにはいかない。
 少し前のめりになり顔を前へ寄せる水心子に今度は清麿が瞬きを数回した。断らないとは思ったがこれ程素直に応じるとは思わなかったのだ。
 では遠慮なく、と彼同様に人差し指を伸ばす。いざとなると緊張するものなのか肩に力が入ってきた。清麿の喉も一度こくり、と一度空気を嚥下する。
「ねえ、清麿。」
「どうしたんだい、水心子。」
 あと少し、というところで水心子が唐突に口を開いた。近付く指を止めて清麿が目線を上げる。水心子の翡翠は視線が合わず、ぼんやり、と再び少し下へ向いていた。
 僅かに傾く拍子に彼の前髪が揺れる。
 
「僕の唇と君のもの同士で触れ合ったら……どうなるんだろう。」
 
 伸ばした指が少し引っ込んだ。清麿はもう二、三瞬きを繰り返す。彼は今なんと言ったか。

唇に触れるだけで心の臓にまで作用があるというのか。  押して、撫でて、形と温度を興味深く確かめる。  少しくすぐったいその触り方に清麿は目を瞑ったり手を握ったり広げたりしながらどうにか耐えた。  それほどまでに、唇の感触というものは輝かしいものなのだろうか。 「……水心子、」 「どうした、清麿。」 「……僕も触ってみたくなっちゃった。」  数回、軽い力で押したあとに水心子は視線を少し上へ持ち上げた。小首を傾いで清麿の発言に目を瞬かせている。  己の唇を触るのか、と問いかけているようだった。 「そうじゃなくて、水心子のを僕も触ってみたいなあ。」  そんなに目を輝かせるものだから、と清麿は悪戯っぽく口端を持ち上げる。揶揄い半分、本音半分といったところだろうか。  集中して触れていたことに羞恥を感じて手を引っ込める水心子だが、すぐにその手を膝に乗せる。散々触れさせてもらったのだ、こちらだけ逃げるわけにはいかない。  少し前のめりになり顔を前へ寄せる水心子に今度は清麿が瞬きを数回した。断らないとは思ったがこれ程素直に応じるとは思わなかったのだ。  では遠慮なく、と彼同様に人差し指を伸ばす。いざとなると緊張するものなのか肩に力が入ってきた。清麿の喉も一度こくり、と一度空気を嚥下する。 「ねえ、清麿。」 「どうしたんだい、水心子。」  あと少し、というところで水心子が唐突に口を開いた。近付く指を止めて清麿が目線を上げる。水心子の翡翠は視線が合わず、ぼんやり、と再び少し下へ向いていた。  僅かに傾く拍子に彼の前髪が揺れる。   「僕の唇と君のもの同士で触れ合ったら……どうなるんだろう。」    伸ばした指が少し引っ込んだ。清麿はもう二、三瞬きを繰り返す。彼は今なんと言ったか。

 
 唇と唇同士で触れ合ったら。
 水心子の唇と、清麿の唇同士が触れ合ったら、と。
 それは――。
 
「それは……、ヒトが行う口吸いというやつかい?」
「あ、ああ、いや。すまない忘れてくれ。」
 なんとか冷静を取り繕って言葉を絞り出す。すると水心子は思い出したように目を見開いて慌てて手を左右に振った。
 素朴な疑問として浮かんだものは既にこの世では定義されていたもので。失念していたというように水心子は俯いて腕の中に顔を隠した。
 少し出ている肌は奔る血潮により赤く染まっている。深い黒の髪から覗く耳までもだ。
 当たり前のことを疑問として出してしまったこと、そしてその定義の内容自体が彼の羞恥を煽っているようだった。
 清麿は少し迷うように目線を左右へ彷徨わせる。彼と唇を触れ合わせること。口吸い。
 その定義とそしてどういう間柄で行う行為かということは清麿も知識として当然知っていた。
 問題はその行為を目の前の彼と行うことについて。単純にそれが嫌か、そうではないかと問われたら。
 
「――いいよ。」
 
 小さく、返された言葉は水面に浮き上がるように。
 しっかりと水心子の鼓膜へ伝わった。
 驚きに目を見開きながら顔を上げる水心子。翡翠の瞳がいまにもこぼれ落ちてしまいそうだ。
 そんな彼の服の袖を照れ隠しに握りながら、清麿は畳へ視線を落とした。
「君が、胸の奥に違和感を感じているから……、僕も気になって……っ。」
 了承してから段々と羞恥が襲ってくる。清麿の薄い肌も同じように血が昇っていく感覚を味わいながらその声は段々と尻窄みになっていった。

   唇と唇同士で触れ合ったら。  水心子の唇と、清麿の唇同士が触れ合ったら、と。  それは――。   「それは……、ヒトが行う口吸いというやつかい?」 「あ、ああ、いや。すまない忘れてくれ。」  なんとか冷静を取り繕って言葉を絞り出す。すると水心子は思い出したように目を見開いて慌てて手を左右に振った。  素朴な疑問として浮かんだものは既にこの世では定義されていたもので。失念していたというように水心子は俯いて腕の中に顔を隠した。  少し出ている肌は奔る血潮により赤く染まっている。深い黒の髪から覗く耳までもだ。  当たり前のことを疑問として出してしまったこと、そしてその定義の内容自体が彼の羞恥を煽っているようだった。  清麿は少し迷うように目線を左右へ彷徨わせる。彼と唇を触れ合わせること。口吸い。  その定義とそしてどういう間柄で行う行為かということは清麿も知識として当然知っていた。  問題はその行為を目の前の彼と行うことについて。単純にそれが嫌か、そうではないかと問われたら。   「――いいよ。」    小さく、返された言葉は水面に浮き上がるように。  しっかりと水心子の鼓膜へ伝わった。  驚きに目を見開きながら顔を上げる水心子。翡翠の瞳がいまにもこぼれ落ちてしまいそうだ。  そんな彼の服の袖を照れ隠しに握りながら、清麿は畳へ視線を落とした。 「君が、胸の奥に違和感を感じているから……、僕も気になって……っ。」  了承してから段々と羞恥が襲ってくる。清麿の薄い肌も同じように血が昇っていく感覚を味わいながらその声は段々と尻窄みになっていった。

水麿(水麿水)

くちびるが気になる水心子くんの話。
5/10

05.09.2025 19:58 — 👍 1    🔁 1    💬 1    📌 0
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「探求、実験、そして得た結果(水麿)」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。
以下は本文の内容です。

 くちびるが気になる水心子くんの話
 
 
 水心子正秀の視線はまっすぐに対象へと向かうことが多い。
 
 この本丸に顕現した彼は目力が強い。その上、気になることがあるとじ、と見つめる癖があるようだった。
 研究熱心な刀工の素質を受け継いだのか、はたまた個体差なのか。気になるものが出来ると無言で観察する癖が彼にはあるらしい。
 
 そして、今その対象は彼の親友である源清麿へ向いている。
 正確には彼の一部分がその対象となっているようだった。
「……。」
「…………。」
「……。」
「……水心子、僕の顔に何かついているかい?」
 朝食の時間、隣に座り焼き魚を解して頬張る清麿はついぞその視線に耐えかねて振り返る。いつも通りのにこやかな笑顔を携えてはいるがその眉はやや下がり、苦笑と言った具合だ。
「えっ、あ、いやっ。なんでもないごめん!」
 彼の言葉で初めて視線を向けていたことに気付いた水心子。彼は慌てるように短く謝罪をしてから正面を向き、手に持っていたご飯茶碗を持ち上げた。
 珍しく掻き込むように口元へ傾けた為か、喉を通る筈だった食べ物が軽く詰まって咽込んでしまう。咳き込む彼に清麿は慌てて己の箸を置いて水心子の背を撫でた。
 ぼう、としている時間が多かった為ご飯が少し固くなってしまったようだ。
「大丈夫?」
「っ、ゲホっ。大丈夫……っ。」
 掠れた声で数回咳き込み、落ち着いてから湯呑みを手に持つ。横で心配そうに背をさすり続ける清麿の手を制して、水心子は再び彼の顔を見て再度固まった。

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「探求、実験、そして得た結果(水麿)」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。 以下は本文の内容です。  くちびるが気になる水心子くんの話      水心子正秀の視線はまっすぐに対象へと向かうことが多い。    この本丸に顕現した彼は目力が強い。その上、気になることがあるとじ、と見つめる癖があるようだった。  研究熱心な刀工の素質を受け継いだのか、はたまた個体差なのか。気になるものが出来ると無言で観察する癖が彼にはあるらしい。    そして、今その対象は彼の親友である源清麿へ向いている。  正確には彼の一部分がその対象となっているようだった。 「……。」 「…………。」 「……。」 「……水心子、僕の顔に何かついているかい?」  朝食の時間、隣に座り焼き魚を解して頬張る清麿はついぞその視線に耐えかねて振り返る。いつも通りのにこやかな笑顔を携えてはいるがその眉はやや下がり、苦笑と言った具合だ。 「えっ、あ、いやっ。なんでもないごめん!」  彼の言葉で初めて視線を向けていたことに気付いた水心子。彼は慌てるように短く謝罪をしてから正面を向き、手に持っていたご飯茶碗を持ち上げた。  珍しく掻き込むように口元へ傾けた為か、喉を通る筈だった食べ物が軽く詰まって咽込んでしまう。咳き込む彼に清麿は慌てて己の箸を置いて水心子の背を撫でた。  ぼう、としている時間が多かった為ご飯が少し固くなってしまったようだ。 「大丈夫?」 「っ、ゲホっ。大丈夫……っ。」  掠れた声で数回咳き込み、落ち着いてから湯呑みを手に持つ。横で心配そうに背をさすり続ける清麿の手を制して、水心子は再び彼の顔を見て再度固まった。

 ここのところずっとそうである。水心子は清麿の顔に目を留めては何かを見定めるように度々見入っているのだ。
「水心子?」
「あ、ああ……、すまないっ!」
 何度目かの謝罪をして水心子は再び食事を再開する。
 理由の見えない彼の奇行に清麿は小首を傾いで彼を見守るのであった。
 
 
 
 ――主からきんつばをいただいたから一緒に食べないか。
 そう誘われて清麿は水心子の部屋を訪れていた。障子の前で声をかけて手をかけると、室内にいた彼は既に茶の用意をしている。上等な鶯色の和紙に包まれた箱がちゃぶ台の上に置かれていた。
「わあ、良いものをもらったね。」
「今週の近侍当番を終えた時に我が主が詫びに、と。……週初めから急ぎの書類が大量に政府から返却されたからな。」
「……しばらく徹夜してたもんねえ。」
「もう二度と思い出したくない……。」
 げっそりと肩を落とす水心子に思わず苦笑する清麿。
 この本丸に来て間もない二人。水心子は初めての近侍をこの間務め上げたばかりだった。その初めての日に運悪く、雛型のミスで直しが必要となった書類が政府から大量に返却された。期限も伸ばせない、と言われ昼夜問わず書類仕事をすることになり、初めてにも関わらずその仕事量が尋常ではなく増えてしまったのだ。
 真面目な性格である主が治めるこの本丸ではこのような勤務は珍しいことらしい。しかし、まさかの初回でこんな目に遭うとは。申し訳なさそうに謝る主だったが元はと言えば水心子達も所属していた政府側のミスだ。
 お詫びを貰うのも筋違いでは、と遠慮するも気持ちだからと押し切られてしまったのだ。
 包装を指先で丁寧に剥がす彼へ気遣うように微笑みかけ、清麿は急須に湯を入れ始めた。

 ここのところずっとそうである。水心子は清麿の顔に目を留めては何かを見定めるように度々見入っているのだ。 「水心子?」 「あ、ああ……、すまないっ!」  何度目かの謝罪をして水心子は再び食事を再開する。  理由の見えない彼の奇行に清麿は小首を傾いで彼を見守るのであった。        ――主からきんつばをいただいたから一緒に食べないか。  そう誘われて清麿は水心子の部屋を訪れていた。障子の前で声をかけて手をかけると、室内にいた彼は既に茶の用意をしている。上等な鶯色の和紙に包まれた箱がちゃぶ台の上に置かれていた。 「わあ、良いものをもらったね。」 「今週の近侍当番を終えた時に我が主が詫びに、と。……週初めから急ぎの書類が大量に政府から返却されたからな。」 「……しばらく徹夜してたもんねえ。」 「もう二度と思い出したくない……。」  げっそりと肩を落とす水心子に思わず苦笑する清麿。  この本丸に来て間もない二人。水心子は初めての近侍をこの間務め上げたばかりだった。その初めての日に運悪く、雛型のミスで直しが必要となった書類が政府から大量に返却された。期限も伸ばせない、と言われ昼夜問わず書類仕事をすることになり、初めてにも関わらずその仕事量が尋常ではなく増えてしまったのだ。  真面目な性格である主が治めるこの本丸ではこのような勤務は珍しいことらしい。しかし、まさかの初回でこんな目に遭うとは。申し訳なさそうに謝る主だったが元はと言えば水心子達も所属していた政府側のミスだ。  お詫びを貰うのも筋違いでは、と遠慮するも気持ちだからと押し切られてしまったのだ。  包装を指先で丁寧に剥がす彼へ気遣うように微笑みかけ、清麿は急須に湯を入れ始めた。

 湯気の立つ緑茶を水心子が用意した湯呑みに淹れる。いい茶葉を用意してくれたのだろう、湯呑みへ入っていくお湯は澄み切った緑に染まっていて蒸された茶葉の香りを室内へ届けてくれた。
 その間に、二つの皿へ包装されたきんつばが並んでいく。時間外労働の対価は貰ったがそれ以上の詫びとして受け取ったそれに二人は笑みを浮かべながら同時に手を合わせた。
「水心子へ賜ったものなのに僕もあやかっちゃっていいのかな。」
「勿論だ。清麿だってそうしただろ?」
「あははっ、確かにそうかも。」
 透明のフィルムを剥がしながら申し訳ない、と清麿の眉が八の字に下がる。甘味が好きな彼のことだ、独り占めしてもよかっただろうに。しかし、水心子がすぐにそれを否定した。
 確かに目の前の菓子は上等なものだ。そして水心子は甘味が好きだ。普段取り繕っている新々刀の祖である理想の姿を忘れることもあるくらいである。
 しかし、それ故に好きなものは親友と共有したいのだ。自分が好きなものは彼に教えたいと思っている。そして目の前の彼もそれに違わず、同じ状況になったら迷わずに水心子へ甘味の詰まった箱を差し出すことだろう。
 納得した、と目尻を下げながらきんつばへ一口齧り付く清麿。
 薄い唇が開き、そこから並びのいい白い歯が小豆を包んだ薄い生地に触れる。そして咀嚼した後に端へついた小豆の皮を赤い舌が舐めとった。
 
 喉が、ごくりと渇きを訴える。
 
「水心子、どうかした?」
「あ、いや! なんでもないっ!」
 水心子の視線に気付き、首を傾ぐ清麿と視線が正面からかち合った。誤魔化すように茶を喉へ流し込む。
 しかしそれは淹れたばかりの濃い湯気を上げているもので。当然の如く焼くような痛みが舌へ喉へと走り抜けていった。

 湯気の立つ緑茶を水心子が用意した湯呑みに淹れる。いい茶葉を用意してくれたのだろう、湯呑みへ入っていくお湯は澄み切った緑に染まっていて蒸された茶葉の香りを室内へ届けてくれた。  その間に、二つの皿へ包装されたきんつばが並んでいく。時間外労働の対価は貰ったがそれ以上の詫びとして受け取ったそれに二人は笑みを浮かべながら同時に手を合わせた。 「水心子へ賜ったものなのに僕もあやかっちゃっていいのかな。」 「勿論だ。清麿だってそうしただろ?」 「あははっ、確かにそうかも。」  透明のフィルムを剥がしながら申し訳ない、と清麿の眉が八の字に下がる。甘味が好きな彼のことだ、独り占めしてもよかっただろうに。しかし、水心子がすぐにそれを否定した。  確かに目の前の菓子は上等なものだ。そして水心子は甘味が好きだ。普段取り繕っている新々刀の祖である理想の姿を忘れることもあるくらいである。  しかし、それ故に好きなものは親友と共有したいのだ。自分が好きなものは彼に教えたいと思っている。そして目の前の彼もそれに違わず、同じ状況になったら迷わずに水心子へ甘味の詰まった箱を差し出すことだろう。  納得した、と目尻を下げながらきんつばへ一口齧り付く清麿。  薄い唇が開き、そこから並びのいい白い歯が小豆を包んだ薄い生地に触れる。そして咀嚼した後に端へついた小豆の皮を赤い舌が舐めとった。    喉が、ごくりと渇きを訴える。   「水心子、どうかした?」 「あ、いや! なんでもないっ!」  水心子の視線に気付き、首を傾ぐ清麿と視線が正面からかち合った。誤魔化すように茶を喉へ流し込む。  しかしそれは淹れたばかりの濃い湯気を上げているもので。当然の如く焼くような痛みが舌へ喉へと走り抜けていった。

 思わず目を白黒させてしまうが声に出すことはせずどうにか耐える。それでも清麿には伝わっていたようで、彼はすぐに水差しから水を汲んで水心子へ差し出してきた。
 相手の様子を察知し、すぐに行動へ移せるところが清麿のすごいところの一つだ、と水心子は思う。彼は水心子のことを『すごいやつ』と評するが清麿も水心子にとっては十二分に『すごいやつ』なのだ。
 礼を言って冷えたそれを飲み干す。ヒリヒリとした感触が残るが直に和らぐだろう。
 落ち着いた頃を見計らい、清麿が静かに口を開いた。
「……水心子、そろそろ教えてくれないかな。」
「え、何を?」
「最近、僕の顔……口元をよく見ているだろう? 何か違和感を感じているのかい?」
「っ、」
 目を見開き、彼の顔を見上げるとその瞳は心配そうに揺れている。まさか見抜かれていたとは、とは思わない。とっくに気付かれているだろうと思っていたくらいだ。
 水心子は興味関心があることに対して真っ直ぐにじっ、と観察する癖がある。
 そのことは清麿と共に政府へ所属していた頃から指摘され自覚していたことだ。そして今、己の興味が何に向いているか、水心子は既に承知しているのだった。
 勘の鋭い清麿が気付かない筈もない。訊くタイミングを伺っていただけなのだろう。
「すまない、不躾に何度も見つめてしまって。」
 居住まいを正し、誠意を持って謝罪をする。どんな理由があろうとも何度も顔を見つめられることは居心地が悪い。いい気持ちではなかった筈だ。
 それはいいんだけど、と話を進める清麿に水心子は頷く。彼は今までの奇行に対しての理由を知りたがっているのだ。説明するのが筋だろう。納得してもらえるかはわからないが。
「その、最近……。何故かはわからないが気になって仕方がないのだ。」
「気になる?」
「ああ。」

 思わず目を白黒させてしまうが声に出すことはせずどうにか耐える。それでも清麿には伝わっていたようで、彼はすぐに水差しから水を汲んで水心子へ差し出してきた。  相手の様子を察知し、すぐに行動へ移せるところが清麿のすごいところの一つだ、と水心子は思う。彼は水心子のことを『すごいやつ』と評するが清麿も水心子にとっては十二分に『すごいやつ』なのだ。  礼を言って冷えたそれを飲み干す。ヒリヒリとした感触が残るが直に和らぐだろう。  落ち着いた頃を見計らい、清麿が静かに口を開いた。 「……水心子、そろそろ教えてくれないかな。」 「え、何を?」 「最近、僕の顔……口元をよく見ているだろう? 何か違和感を感じているのかい?」 「っ、」  目を見開き、彼の顔を見上げるとその瞳は心配そうに揺れている。まさか見抜かれていたとは、とは思わない。とっくに気付かれているだろうと思っていたくらいだ。  水心子は興味関心があることに対して真っ直ぐにじっ、と観察する癖がある。  そのことは清麿と共に政府へ所属していた頃から指摘され自覚していたことだ。そして今、己の興味が何に向いているか、水心子は既に承知しているのだった。  勘の鋭い清麿が気付かない筈もない。訊くタイミングを伺っていただけなのだろう。 「すまない、不躾に何度も見つめてしまって。」  居住まいを正し、誠意を持って謝罪をする。どんな理由があろうとも何度も顔を見つめられることは居心地が悪い。いい気持ちではなかった筈だ。  それはいいんだけど、と話を進める清麿に水心子は頷く。彼は今までの奇行に対しての理由を知りたがっているのだ。説明するのが筋だろう。納得してもらえるかはわからないが。 「その、最近……。何故かはわからないが気になって仕方がないのだ。」 「気になる?」 「ああ。」

水麿(水麿水)

くちびるが気になる水心子くんの話。
1/10

水麿か麿水かよくわかっていない人間が書いているのでご注意をお願い致します。おそらく水麿寄りかな……と思っております。

05.09.2025 19:58 — 👍 1    🔁 1    💬 1    📌 0

暑い+血祭りだとほんと気持ち落ち込むからよくない。早く25度くらいになってくれー!

19.08.2025 13:07 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

丶(・ω・`) ヨシヨシヨシヨシ
今度いっぱい推しについて語ろううううー!!!
そうそう、見たくないのはミュートした方がいいよね😭💦

14.08.2025 09:07 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

ひでん!!ひでん!!みかほねこいっ!みかほねこいっ!(素振り)

11.08.2025 06:32 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

相手を生かすための足枷になるの大好き

07.08.2025 00:29 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

今の大河のつたじゅうと歌麿の話がすいまろに変換されまくってて刺さりまくってる……!不幸な生い立ちで自分を責めて生きてて、男女問わず体を売って自分を痛めつけることで少しでも呵責を癒そうとしている清麿くん危険な体の売り方を怒られて『もう僕はタヒんだ方がいいんですよ……!早くみっともなくタヒにたいんだ……っ!』って叫んで『私に無理矢理生かされていると思っていればいい……。私に刀を作らされて死ぬことができないって私を責めればいい。』って救うすいしんしくんの話どこかに落ちてませんか……??ねえ、ねえ……?

06.08.2025 23:38 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0
「清麿……、一緒にいよう。消えないで。」
 
 懇願するように。
 それでも芯の通った声は決意するように。
 彼も消させない。己も消えない。
 この愛おしい日常が長きにわたって続くように。
 精一杯足掻いてみせると。
「水心子……。」
 清麿が、ゆっくりと名を呟く。それと同時に彼の掴まれていた手のひらが意思を持って握り返した。そのまま柔らかい彼の頬へ導かれる。
 清麿は長い睫毛を伏せて安心したように微笑んだ。
 水心子の手のひらを己の頬へ当てがい、彼は瞳を細めた。
 初めて気付いた己の気持ちを慈しむように。
「……僕、君さえ無事ならそれでいいと思っていた。君が笑っていればそれで十分って。……でも、君はそうじゃなかったんだね。」
 手のひらから流れ込むように暖かな体温が清麿の頬を包む。それを手放したくない、そう思うようになったのはいつからだろう、と清麿は考えた。
 彼の温もり、想い、全てを受け止めたい。
 
「……僕も、君と一緒にいたい。ここにいたいな。」
 
 だから帰ってこようと思う。
 
 暖かさでふやけたような柔らかい声で、清麿は微笑む。目尻を下げて、口端を持ち上げて。
 水心子の真っ直ぐな気持ちが。清麿を求める彼の気持ちが心底嬉しいから。
 清麿自身も、水心子の隣にいたいと思うから。
「……僕が望むから、一緒にいてくれるの?」
「ち、違うよ!」
 伺うように水心子が清麿を見上げる。試すともとられる彼の質問に清麿は慌てて言葉を返した。

「清麿……、一緒にいよう。消えないで。」    懇願するように。  それでも芯の通った声は決意するように。  彼も消させない。己も消えない。  この愛おしい日常が長きにわたって続くように。  精一杯足掻いてみせると。 「水心子……。」  清麿が、ゆっくりと名を呟く。それと同時に彼の掴まれていた手のひらが意思を持って握り返した。そのまま柔らかい彼の頬へ導かれる。  清麿は長い睫毛を伏せて安心したように微笑んだ。  水心子の手のひらを己の頬へ当てがい、彼は瞳を細めた。  初めて気付いた己の気持ちを慈しむように。 「……僕、君さえ無事ならそれでいいと思っていた。君が笑っていればそれで十分って。……でも、君はそうじゃなかったんだね。」  手のひらから流れ込むように暖かな体温が清麿の頬を包む。それを手放したくない、そう思うようになったのはいつからだろう、と清麿は考えた。  彼の温もり、想い、全てを受け止めたい。   「……僕も、君と一緒にいたい。ここにいたいな。」    だから帰ってこようと思う。    暖かさでふやけたような柔らかい声で、清麿は微笑む。目尻を下げて、口端を持ち上げて。  水心子の真っ直ぐな気持ちが。清麿を求める彼の気持ちが心底嬉しいから。  清麿自身も、水心子の隣にいたいと思うから。 「……僕が望むから、一緒にいてくれるの?」 「ち、違うよ!」  伺うように水心子が清麿を見上げる。試すともとられる彼の質問に清麿は慌てて言葉を返した。

 その慌てように笑みをこぼし、水心子は包んでいる彼の頬を柔らかく指で挟む。そして、もう片方の手で反対の頬を包んだ。
「ごめん、ちょっと意地悪した。」
 彼の額に己のそれを合わせて少し低めの声で笑う。その優しい声に清麿は肩に入った力を抜いてもう、と頬を膨らませた。まさかここで揶揄われるとは思わなかったのだ。
 いや、揶揄いの裏には確認があったのだろう。水心子の望みのみで動けば清麿は決定的な瞬間の際、必ず己を差し出してしまう。それでは意味がないのだ。二人で帰らなければ。
 水心子が清麿を、清麿が水心子を連れて帰らなければいけないのだ。
「水心子、大丈夫。僕は必ず帰るよ。それは僕の望みでもある。」
 今気付いたけどね。なんて申し訳なさそうに付け足された言葉。包み込まれた彼の手のひらに目を閉じながら、清麿はなるべく安心させるような声を出す。その声に水心子は一度動きを止めて、安心したように肩の力を抜いた。
 口元から笑みが漏れる。
 
「――当然だ。」
 
 鼻先が触れ、そのまま唇が触れ合った。
 一度触れてそして離れる。水心子は翡翠の瞳で清麿を見据えた。彼がここにいることを確かめるように。
 水心子の瞳に微笑んで、清麿が強請るようにもう一度瞼を閉じる。その際に前髪が揺れて二人の鼻をくすぐった。心配するなら触れて確かめろと言わんばかりに。意外と強気なところすらも愛おしく、応えるように水心子もゆっくり瞼を閉じた。
 
 部屋に差し込む月明かりに浮かぶ二人の影。

 その慌てように笑みをこぼし、水心子は包んでいる彼の頬を柔らかく指で挟む。そして、もう片方の手で反対の頬を包んだ。 「ごめん、ちょっと意地悪した。」  彼の額に己のそれを合わせて少し低めの声で笑う。その優しい声に清麿は肩に入った力を抜いてもう、と頬を膨らませた。まさかここで揶揄われるとは思わなかったのだ。  いや、揶揄いの裏には確認があったのだろう。水心子の望みのみで動けば清麿は決定的な瞬間の際、必ず己を差し出してしまう。それでは意味がないのだ。二人で帰らなければ。  水心子が清麿を、清麿が水心子を連れて帰らなければいけないのだ。 「水心子、大丈夫。僕は必ず帰るよ。それは僕の望みでもある。」  今気付いたけどね。なんて申し訳なさそうに付け足された言葉。包み込まれた彼の手のひらに目を閉じながら、清麿はなるべく安心させるような声を出す。その声に水心子は一度動きを止めて、安心したように肩の力を抜いた。  口元から笑みが漏れる。   「――当然だ。」    鼻先が触れ、そのまま唇が触れ合った。  一度触れてそして離れる。水心子は翡翠の瞳で清麿を見据えた。彼がここにいることを確かめるように。  水心子の瞳に微笑んで、清麿が強請るようにもう一度瞼を閉じる。その際に前髪が揺れて二人の鼻をくすぐった。心配するなら触れて確かめろと言わんばかりに。意外と強気なところすらも愛おしく、応えるように水心子もゆっくり瞼を閉じた。    部屋に差し込む月明かりに浮かぶ二人の影。

 その姿は色濃く、映し出されていた。
 
 
 
 ――そろそろ寝よう清麿。
 ――え、このままもう一回って流れじゃないの? 僕は構わないよ。
 ――な、こらっ。だからっ、自分を大事にしなさいっ!
 ――あははっ、そうだね。おやすみなさい。
 ――ああ、……おやすみ。

 その姿は色濃く、映し出されていた。        ――そろそろ寝よう清麿。  ――え、このままもう一回って流れじゃないの? 僕は構わないよ。  ――な、こらっ。だからっ、自分を大事にしなさいっ!  ――あははっ、そうだね。おやすみなさい。  ――ああ、……おやすみ。

水麿 5/7
自己犠牲思考強めの清麿くんに水心子くんが物申す話。

04.08.2025 19:12 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「アスタルテの存在証明(水麿)」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。
画像情報:generated by 新書ページメーカー / Photo by Guzmán Barquín on Unsplash / フォント:源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

 水麿
 
 
 夜も更けた頃、水心子は乱れた衣服を直しながら隣に眠る清麿の方へ振り返った。
 すっかり傾いた月明かりが障子の隙間から差し込む。
 褥を共にして疲れ果てて深く眠る彼。長い睫毛にかかる前髪に一筋の光の線がかかり白い髪に反射して嫌に薄く感じた。
 まるで彼の存在が、消え掛かっているように。
 彼の前髪を光から避けるように一房顔からのける。長く通った鼻筋が現れて規則正しい寝息が不意にぴたり、と止んだ。
「ん、すいしんし……?」
 舌足らずな声で彼の名を呼ぶ清麿はゆるゆる、と瞼を持ち上げる。眠気と戦いながらも相手の姿をどうにか捉えようとしているようだ。
 清麿の瞼を優しく撫でながら、無理をしなくてもいい、と水心子は再び入眠を促した。何せだいぶ無理をさせてしまったのだ。疲労で身体は限界を迎えていることだろう。
 どうにも、彼の乱れた姿を目の当たりにすると己を律せなくなってしまう。彼自身も止めることがないので尚更だ。可愛らしく微笑みながらいいよ、なんて言われてしまえば彼を際限なく求めてしまうのだ。刀剣男士であるが故に体力には自信がある。しかし受け止める側の負担も念頭に置かなくてはいけない。未熟な己にはなかなかそれができないのだが。
「すまない、起こしてしまった。まだ夜も遅い。もう体は清めたから安心してゆっくり休むといい。」
「そうなのかい……? ありがとう。」
 手のひらで覆った彼の瞼が動く度に、長いまつ毛がくすぐってくる。その刺激でさえもなんだか艶かしくて。水心子は己でも気付かぬ間に早口になってしまった。

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。 付記に「アスタルテの存在証明(水麿)」、「@oshiruko_mochii」と記載されています。 画像情報:generated by 新書ページメーカー / Photo by Guzmán Barquín on Unsplash / フォント:源暎こぶり明朝 以下は本文の内容です。  水麿      夜も更けた頃、水心子は乱れた衣服を直しながら隣に眠る清麿の方へ振り返った。  すっかり傾いた月明かりが障子の隙間から差し込む。  褥を共にして疲れ果てて深く眠る彼。長い睫毛にかかる前髪に一筋の光の線がかかり白い髪に反射して嫌に薄く感じた。  まるで彼の存在が、消え掛かっているように。  彼の前髪を光から避けるように一房顔からのける。長く通った鼻筋が現れて規則正しい寝息が不意にぴたり、と止んだ。 「ん、すいしんし……?」  舌足らずな声で彼の名を呼ぶ清麿はゆるゆる、と瞼を持ち上げる。眠気と戦いながらも相手の姿をどうにか捉えようとしているようだ。  清麿の瞼を優しく撫でながら、無理をしなくてもいい、と水心子は再び入眠を促した。何せだいぶ無理をさせてしまったのだ。疲労で身体は限界を迎えていることだろう。  どうにも、彼の乱れた姿を目の当たりにすると己を律せなくなってしまう。彼自身も止めることがないので尚更だ。可愛らしく微笑みながらいいよ、なんて言われてしまえば彼を際限なく求めてしまうのだ。刀剣男士であるが故に体力には自信がある。しかし受け止める側の負担も念頭に置かなくてはいけない。未熟な己にはなかなかそれができないのだが。 「すまない、起こしてしまった。まだ夜も遅い。もう体は清めたから安心してゆっくり休むといい。」 「そうなのかい……? ありがとう。」  手のひらで覆った彼の瞼が動く度に、長いまつ毛がくすぐってくる。その刺激でさえもなんだか艶かしくて。水心子は己でも気付かぬ間に早口になってしまった。

 砂時計が落ちるようなゆったりとした口調で清麿は行為の後処理をしてくれた礼を呟きながら水心子の手に己のそれを重ねる。安心したように彼の口元が柔らかく綻んだ。
 その口元、そして触れる温度に彼がここに存在することを水心子は密かに胸へ焼き付ける。大丈夫、そう言い聞かせるように。
 
 思い起こすはこの本丸に来るきっかけとなったあの放棄された世界。
 
 そこでの彼は己の存亡がかかっているにもかかわらず、焦る水心子を何度も宥めた。
 ――水心子、大丈夫だよ。水心子、わかっているだろう。
 焦るべきは己ではない。しかし肝心の彼はどこ吹く風であったのだ。一歩道を違えたら。あと一歩遅かったら。
 
 今、ここに彼は存在していなかったのかも知れないのだ。
 
「清麿……。」
「……ん、もう一回?」
「ち、違う……!」
 残念、と手のひらの向こうでまつ毛を揺らしながら揶揄うように微笑む彼。思わず口から名前が溢れただけでそこまで汲み取られてしまっては立つ瀬がない。気を失うまで無理をさせてしまう己が言うことではないのだが。
 寝巻きを羽織らせただけの乱れた格好の隙間からは水心子が刻みつけた鬱血痕が花びらのように散っている。清麿は首元が広い服を好むので見えない位置を意識はしたがギリギリかも知れない。明日の内番は代わるつもりだったが極力休んでもらう方向で動こう。

 砂時計が落ちるようなゆったりとした口調で清麿は行為の後処理をしてくれた礼を呟きながら水心子の手に己のそれを重ねる。安心したように彼の口元が柔らかく綻んだ。  その口元、そして触れる温度に彼がここに存在することを水心子は密かに胸へ焼き付ける。大丈夫、そう言い聞かせるように。    思い起こすはこの本丸に来るきっかけとなったあの放棄された世界。    そこでの彼は己の存亡がかかっているにもかかわらず、焦る水心子を何度も宥めた。  ――水心子、大丈夫だよ。水心子、わかっているだろう。  焦るべきは己ではない。しかし肝心の彼はどこ吹く風であったのだ。一歩道を違えたら。あと一歩遅かったら。    今、ここに彼は存在していなかったのかも知れないのだ。   「清麿……。」 「……ん、もう一回?」 「ち、違う……!」  残念、と手のひらの向こうでまつ毛を揺らしながら揶揄うように微笑む彼。思わず口から名前が溢れただけでそこまで汲み取られてしまっては立つ瀬がない。気を失うまで無理をさせてしまう己が言うことではないのだが。  寝巻きを羽織らせただけの乱れた格好の隙間からは水心子が刻みつけた鬱血痕が花びらのように散っている。清麿は首元が広い服を好むので見えない位置を意識はしたがギリギリかも知れない。明日の内番は代わるつもりだったが極力休んでもらう方向で動こう。

 そんなことを取り留めもなく彼の目元から手のひらを外す。
 長いまつ毛の隙間からとろりと溶けた躑躅色が覗いて水心子を見上げていた。
 暗い部屋の中ではその赤紫は暗く光り、その灯火も消えてしまいそうで。どうにかその光を掴んでおかなければいけない気がした。
「清麿。」
「どうしたの?」
 今度はまっすぐ、改めて彼の名を呼ぶと、少し体を起こして聞く体勢をとる。寝巻きが少しズレたが気にしていないようで襟元が隠れるように布団をかけた。彼は気にせず目を丸くして水心子を見つめ返す。
 布団の上から出てきた彼の手を握り、精一杯真っ直ぐに水心子は視線を送った。
 朧げな彼。求めても求めても消えてしまいそうな彼を精一杯引き止めるように。
「……清麿、私は君がここにいて本当に良かったと思う。」
「それは僕もだよ、水心子。」
 柔らかい彼の声音が返ってきた。溢れ出そうになる気持ちを抑えるように彼の手を強く握り直す。
 彼の奥底まで己の言葉が届くように願いながら。
「あの江戸の地から無事に君がここにきて、心底安堵している。君は、自分が消えることに抵抗がなさそうだから。」
「そんなこと――。」
「ないとは言い切れない……、特に私の存亡を天秤にかけたら……そうだろ?」
 水心子の言葉に清麿は今度こそ体を起こした。手は繋いだまま、彼の言葉を否定しようとするが仕切れないことを見抜かれる。
 そう、刀としての己に誇りはある。しかし、目の前の親友と引き換えにと言われたら清麿は迷わずその身を差し出すだろう。親友である彼を、愛おしい

 そんなことを取り留めもなく彼の目元から手のひらを外す。  長いまつ毛の隙間からとろりと溶けた躑躅色が覗いて水心子を見上げていた。  暗い部屋の中ではその赤紫は暗く光り、その灯火も消えてしまいそうで。どうにかその光を掴んでおかなければいけない気がした。 「清麿。」 「どうしたの?」  今度はまっすぐ、改めて彼の名を呼ぶと、少し体を起こして聞く体勢をとる。寝巻きが少しズレたが気にしていないようで襟元が隠れるように布団をかけた。彼は気にせず目を丸くして水心子を見つめ返す。  布団の上から出てきた彼の手を握り、精一杯真っ直ぐに水心子は視線を送った。  朧げな彼。求めても求めても消えてしまいそうな彼を精一杯引き止めるように。 「……清麿、私は君がここにいて本当に良かったと思う。」 「それは僕もだよ、水心子。」  柔らかい彼の声音が返ってきた。溢れ出そうになる気持ちを抑えるように彼の手を強く握り直す。  彼の奥底まで己の言葉が届くように願いながら。 「あの江戸の地から無事に君がここにきて、心底安堵している。君は、自分が消えることに抵抗がなさそうだから。」 「そんなこと――。」 「ないとは言い切れない……、特に私の存亡を天秤にかけたら……そうだろ?」  水心子の言葉に清麿は今度こそ体を起こした。手は繋いだまま、彼の言葉を否定しようとするが仕切れないことを見抜かれる。  そう、刀としての己に誇りはある。しかし、目の前の親友と引き換えにと言われたら清麿は迷わずその身を差し出すだろう。親友である彼を、愛おしい

彼を守るためなら。
「その身を簡単に犠牲にしようとするところが危うくて……僕は君から目が離せないんだ。」
「それは……否定できないね。僕は君のことが心底大事なんだから。」
 観念したように、開き直るように清麿は目を細める。簡単に肯定した彼の瞳には執着が何もなく、水心子は余計に悔しさが胸を渦巻いていた。
 どうか、彼を引き止める決定打が欲しい。
 彼がこの世界との離別を惜しむような決定的な何かが。
 それが何か、考える時間もなく水心子は咄嗟に彼の手を口元へ引いた。
 
 そして、彼の手の甲へ己の唇を落とす。
 
「すいし――っ、」
「私は……僕は、清麿がここにいないと嫌だ。」
「……っ、」
 血色の薄い清麿の頬に赤みが差した。突然の行動に思わず声を上げるも水心子が真っ直ぐに彼を見据えてきたので思わず口を噤んでしまう。
 光が貫くようだ。奥底まで届くように強い、彼の眼差し。
「僕たちはまだまだ弱い。この先敵わない相手にも沢山出会うだろう。……でも、僕は必ず帰ってくる。だから清麿、君もちゃんとここに帰ってきて欲しい。」
「ここに……。」
「二人で帰ってこなければ意味がないんだ。僕だけじゃ、嫌なんだ。」
 彼が留まる理由に己がなれるなら。
 水心子は気持ちを真っ直ぐに伝える。難しいことを考えることもせず、ただひたすら己の気持ちだけを。
 彼に、己の隣にいて欲しいと。
 

彼を守るためなら。 「その身を簡単に犠牲にしようとするところが危うくて……僕は君から目が離せないんだ。」 「それは……否定できないね。僕は君のことが心底大事なんだから。」  観念したように、開き直るように清麿は目を細める。簡単に肯定した彼の瞳には執着が何もなく、水心子は余計に悔しさが胸を渦巻いていた。  どうか、彼を引き止める決定打が欲しい。  彼がこの世界との離別を惜しむような決定的な何かが。  それが何か、考える時間もなく水心子は咄嗟に彼の手を口元へ引いた。    そして、彼の手の甲へ己の唇を落とす。   「すいし――っ、」 「私は……僕は、清麿がここにいないと嫌だ。」 「……っ、」  血色の薄い清麿の頬に赤みが差した。突然の行動に思わず声を上げるも水心子が真っ直ぐに彼を見据えてきたので思わず口を噤んでしまう。  光が貫くようだ。奥底まで届くように強い、彼の眼差し。 「僕たちはまだまだ弱い。この先敵わない相手にも沢山出会うだろう。……でも、僕は必ず帰ってくる。だから清麿、君もちゃんとここに帰ってきて欲しい。」 「ここに……。」 「二人で帰ってこなければ意味がないんだ。僕だけじゃ、嫌なんだ。」  彼が留まる理由に己がなれるなら。  水心子は気持ちを真っ直ぐに伝える。難しいことを考えることもせず、ただひたすら己の気持ちだけを。  彼に、己の隣にいて欲しいと。  

水麿 1/7
ステを見てカッとなって書いた水麿です。
自己犠牲思考強めの清麿くんに水心子くんが物申す話。

04.08.2025 19:12 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

ほんとそれ……!わざと揺らしたりするのほんと無理すぎて……😭
あの高さでどうにか平静を装うとするだけでも大変なのにやりきった本当にすごいと思うので😭
ほんとすごいよね💦役者さんって大変なお仕事なんだなあって改めて思ったよ😭💦

01.08.2025 13:39 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

芸能人のお化け屋敷企画とかも好きじゃない人間だし、怖い吊り橋とか揺らして笑うノリに笑えない人間だからちょっと……うーん……

01.08.2025 09:04 — 👍 0    🔁 0    💬 1    📌 0

もー!!ほんと!すまろ今ほんと熱いのでありがとうございます!!エッッなのもかわいいのもすごく栄養価高くて……!こありくいさんの解釈ほんと大好きなので助かっておりますー!☺️🌸🌸
あちこちで感想呟いてしまってすみません……!😂💦
ありがとうございました🌸🌸

21.07.2025 22:34 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

水麿すごくきてるんだけど何がいいって清麿くんが自分のこと無頓着すぎて水心子くんに依存してるかと思いきや水心子くんの方が清麿くんに依存してたらすごく私が嬉しい……
清麿くんが消えちゃいそうな夢見てよく飛び起きて隣に眠ってる清麿くんの寝息確認してほしい……

21.07.2025 03:02 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

ハアッ……ハアッ……!水麿……!

21.07.2025 03:00 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

ひさびさに青空きたらこありくいさんがたくさんあっぷされてて思わず大声でありがとうございます!!って言っちゃった……びっくりした……嬉しい……😭

21.07.2025 02:23 — 👍 1    🔁 0    💬 1    📌 0

いつも職場の愚痴で申し訳ないのだけど、辞める管理職の方の書類を今割り振っていて、私のもう一人の方(50くらいの方)でこの区分を分けて……って話をされてリストを見たら奇数だったからまあ、一つぐらい余分にもらうくらいならいいかなって予想してたらまさかの二割くらいしか請け負えないって言い始めたらしくて人伝にそれを聞いて「へええ!?」って素直に変な声が出た😂笑
流石に2:8は鬼でしょwww

20.07.2025 08:52 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0

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