箱マダム

「盲目的な恋と友情」を読んだ時にも思ったけど多視点の小説ってはやってるのかしら。「スペードの3」も3人の女性たちのそれぞれの価値観、悩み、過去の忘れたい記憶を描きだして、大きな筋立てがあるわけではないけど、他人の図りしれない澱の層を読ませる。多視点は物語の奥行きを損なう気がするから、すきではないけど。読者の想像力を削ぐと思う。

昨日会社の若い男の子が無断欠勤したらしく部内騒然としてるのは気づいてたけど、今朝お母様が息子は一昨日亡くなりましたと電話かけて来られて、たまたま応答したのがわたしだったので、絶句してしまった。あの子はまだ二十代半ば。綺麗な黒髪を伸ばして淑やかな子だった。ワンポイントついた服を可愛いね、と声かけると微笑んで返す。ジェンダーのことは問うたことはないが、揶揄われて嫌な思いしたことも多かったと察する。菓子作ってくれたから、谷中のクッキーお返しにあげたら、嬉しそうてた可愛い子。電話口のお母様はそう歳が変わらないようだった。子供に先立たれる哀しみを考えるだけで辛い。帰宅して双子の顔見たら泣けて仕方ない。

月組令和ガイズ、なんでこれ今やる意味あるのかわからない…。スーツ楽しめよ、って言われりゃそうだけど。2人のギャンブラーが愛を知って真人間になりました❤️ってラストに白けちゃう。こちとらギャンブラーのイカれ粋にさっきまで惚れ惚れしてたというのに、なんなの⁉︎新聞スタンド番と救世軍に、落ちぶれたって普通に思うし。

バーレスクは映画観たらわかるけど、肌色露出の高い内容なので、退団したてのフェアリーさんには向かない気がするんだけど…。彼女は映画のアギレラの負けず、ミュージカルで圧倒的な存在感出せるとは思う。衣装が心配。おしり丸出しや下乳見せはほんとやめてね。生々しさには耐えられない。

昨日、夕方から嵐になる予報だったのにハズレてなにより。月末まで在宅勤務なしで出勤するつもりだから、雨が降っては困る。
週末は自転車のメンテナンス洗車に行きたいけどこれも天気次第。
目黒雅叙園の改装前に、館内観に行くつもり。最後の企画展示が鬼らしいから、あの絢爛オリエンタルに合うなぁ。

近所のおしゃれベーグル屋に通勤前立ち寄ったら、店頭の小さなベンチで三脚立ててギリシャヨーグルト開封の儀から動画撮ってる若い女。んー、美味しいって顔でカップからひと掬いするとこまでやってるのをじっと眺める。なんの意味があるんだ、バッカじゃねえのって顔してたんだろうな。

シーズンごとなんかしらのBL漫画の今深夜枠で映像化してるのね。わたしも好きなあの作品やら名前を見つけて、ちらっと見るんだけど、5分も耐えられなくて止めちゃうの繰り返し。わたしの好きな絵柄が実体化しても鼻凸凹してんな、頬骨張っていやとか造作の問題と、髭跡隠すためかお化粧しすぎなのとグロステカテカのウケ、あざとい発声がもうダメ！キーッ‼️

吉高ちゃんと横浜流星の恋愛映画と知って「君の瞳が問いかけている」を観た。カメラもいいし、吉高ちゃんの庇護欲掻き立てられる愛らしさと、ふわふわヘアで切れ長の目元涼やかな流星くんの恋愛もの胸弾む。ハラハラする展開もあり、2人の演技が瑞々しく、中弛みがなかった。焼肉屋のシーンが好き。2回観た。タイトルで損してるなぁ、他にいいのなかったんかい…。

私の通うおしゃれピラティス、ブラトップとスパッツいっちょの若い女の子がインストラクターやってるんだけど、吸って吐いてのコールでインハウ、エクスハウって言うから訛ってるなーっていつも思う。最初、インヘルって聞こえて、嗚呼ここが地獄、っておかしくて。haleをハウって韓国とかアジアのピラティスでの倣い？どの子に当たってもそう言うんだ。

林真理子の「奇跡」読んだ。陳腐…送りがなの誤字もちらほら見つけてゲンナリする読後だった。いい歳になって運命の恋に落ち、不倫であろうと名家の奥様であろうと立場を捨てて成就するロマンスとやがてくる悲劇。中高年の夢を実現させた物語は構成と美しい文体で読みたい。マヌエルプイグならどう書くかしら、と思う。

そういえば「国宝」にインティマシィコーディネーターのクレジットがあった。子役が出たりベッドシーンがある映画には必要だって、やっと日本映画界も気づいたってことね。高畑とアパートのシーンは、自分に心あらずの男にさみしい顔した女を見せる場面。森とのホテル逢引は、お兄ちゃんやない、と箱入り娘を手玉にとる男を見せる場面。ベッドシーン要るか？と問われればどちらも必要。

うちの会社夏期休業やめたのでカレンダー通り働いてるけど、注文全然はいらないし、電話もない。在宅勤務にしてよかった。取引先は盆休みだし、主な客層はこの時期多忙な主婦なんで、ウチが休んでもいいんだけど、年休これ以上増やしたくない役員の思惑で夏期休業なくなったのかも。

「国宝」効果で歌舞伎流行りなのはたいそうめでたい。一般家庭から頑張ってる若手、苔玉と鶴松が引き立てられるよう一層願ってる。ふたりともガツガツしておらず、姿が上品でよい。今の御曹司たちも美人のお母様血筋か小顔ですらっとした美形が増えてるし、あと差が出るとしたら口跡、声の良し悪しよ。

「シェイプ・オブ・ウォーター」ハンギョドン好き。膜のある瞳がセクシーに見える。癒しパワーで発毛エピが笑える。善良な科学者ボブが好き。倹しい生活の中で美しい靴を買うのが楽しみで、茹で卵作る数分の間バスタブでジイするヒロイン。ハンギョドンとすすんでセイコウするシーンとか、監督変態だよね。女の解析度低い感じが好きじゃない。

「ぼくが生きてる、ふたつの世界」吉沢亮の中学生役に度肝抜かれる！始終ふて腐れの佇まいがよく出てた。宮城の小さな漁港が舞台だから、きっと震災で聾唖夫婦がどうかなるとか下衆く物語予想してごめん。お母さんに愛された記憶が最大の見せ場だった。時代ごとの母の笑顔涙が止まらなかった。

わかります！ですます調が新聞連載の時代ものっぽい感じ出てますが、朗読がしのぶの弟菊五郎丈なので芝居シーンの声音がそりゃもう素晴らしいのです。

スタジオヨギーが倒産。新宿オープンからコロナ時期まで通ってたところ。当時NYで流行りのおしゃれヨガってイメージだった。今韓国流行りのピラティス行ってるからわたしもミーハーね。西新宿のスタジオ閉鎖で通いづらくなってたのもあるけど、講師の癖が強いのもあって嫌になったんだった。ペアワークのあるレッスンがとにかく嫌いで、やりたくないと手を挙げたら、説教された。アズサ先生のアシュタンガ懐かしいなぁ。

暑さと疲れの澱が重くて、表参道帰り道、裏の秀和北参道レジデンスの前を選ぶ。喧騒を離れた静かな佇まい、ココ、美容室ばかり入ってるんだよなぁ。

わたしも「国宝」観ました。歌舞伎ぶりの努力がしのばれる曽根崎のところ、感情出すように演じたのは監督の演出らしいですが、新派っぽいなーって感想でした。オーディブルの方がめっちゃイイですよ！

昨日退団公演観に行った。歌がうまいなー殺陣すごいなーって感想しかなかった。不足のない人は輝くばかりで、陰を探すわたしには眩しすぎるのだろうな。