ぬるいスケベのテスデイ
ベッター+のフォロ限
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20↑文字書いてる。テスデイ 自己紹介↓ https://twpf.jp/settings/description
ぬるいスケベのテスデイ
ベッター+のフォロ限
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昨日のWEBオンリーの絵チャ〜!参加してました!
11.03.2024 03:24 — 👍 5 🔁 0 💬 0 📌 0漫画描きもくりPart2しちゃった……
06.03.2024 16:55 — 👍 4 🔁 0 💬 0 📌 0絵を描き始めて一ヶ月、多少描きたいものが描けるようになってきた気がする〜〜〜
28.02.2024 11:27 — 👍 5 🔁 0 💬 0 📌 0テスカトリポカはこのところ悩みがあった。全能神ではあるが万能ではないし、ヒトとスケールは違えど思い悩むことはある。 そんなワケでテスカトリポカは頭を捻っていた。自身の管理する楽園たるミクトランパに回収したお気に入りの戦士のことだ。 「で、どうすりゃいいと思う?率直な意見を聞かせてくれ。なんだっていい。オレにはない目線の話を聞きたいからな」 ついには古今東西の難物を相手にするカルデアのマスターへと相談を持ち掛けるほど。テスカトリポカにとってその悩みは深い。正直なところ、頭のつくりが凡人とは大違いなあの戦士を、目の前で唸る元が凡庸な青年に理解出来るとは思ってはいない。彼は地球人類の代表といえるのに対して、あちらは宇宙人代表と言えないこともない程度にかけ離れている。 だが、悩みというのは一柱で悩むよりも他者の視点を取り入れて、多角的に取り組んだほうがよい結果を出すことが往々にしてあった。それを考えれば、テスカトリポカの全能神の視点とはかけ離れたただの人間の視点は参考に丁度良いのだ。 「ええっと、ちょっとポカニキさ。確認なんだけど、これは相談?惚気じゃなくて?」 カルデアのマスター、藤丸は頬を掻きながら眉を下げた。 思ってもみない反応にテスカトリポカは切れ長の目を瞬かせる。立派に相談だった。どこが惚気だと言うのか。 ミクトランパに家を与えて共に過ごしているデイビットが、ミクトランにいた頃の活発さと野生を失いだしてすっかりインドアになってしまったから心配しているのだ。
外に出るように促しても、テスカトリポカと共に過ごしたいのだと返されると神は強く出られなくて、いつも誘い出しが失敗している。だが、いくら魂の状態とはいえ、運動不足は良くないし、なによりテスカトリポカは活動的なデイビットの様子を見るのも好きだった。 「何言ってんだ。相談に決まってるだろ?オレはかなり困っている。まあ、|黒《オレ》だけだが」 タバコをくゆらせながらテスカトリポカは大真面目だ、と告げる。楽園の管理者としても運動不足に陥った戦士はあまり見たくない。特にデイビットは自堕落に過ごすことに固執しているワケでもないし。 生前を企業戦士として戦い抜いた戦士は自堕落な生活を飽きるほどしたいと引きこもり生活が魂の安寧となっているが、あのお気に入りはそうした特殊事例ではなかった。 「ううん、そっかあ。自覚してないのかな。ギリシャとは違うって言ってる神だし」 ボソッと藤丸が小さく呟いたが、生憎と全能神イヤーは鈍くない。何を自覚していないというのか。奔放なギリシャの神格まで引き合いに出されて、テスカトリポカは形の良い唇を歪めた。 「ギリシャとは違う。オレたちはシステムとして神の役割を全うしている。好き嫌いで行動するヤツらと一緒にしてくれるなよ」 「……そっかあ。えーと、話を戻すけど、結局デイビットをアウトドアで活動させたくて、それをポカニキは眺めていたいってことであってる?」 威圧的な神の眼光を前にしても藤丸は流石というべきか、さらりと話題を本来のものに切り替える。一応は声を落とした独り言の呈をしていたのだからこれ以上引きずるのも狭量で、テスカトリポカは確認された言葉に頷いた。
それなら、と藤丸はとある提案をする。デイビットを外に連れ出すには十分で、テスカトリポカとしてもうれしいそれ。先の不機嫌を吹き飛ばして、テスカトリポカは唇の端を吊り上げた。 「そいつは良い。流石、これも歴戦のマスターとしての経験ってワケ?採用させてもらうとしよう」 「良かった。カルデアの方には俺から伝えておくから……そうだな、余裕を見て三日後とかでどう?今はバレンタインの時期だし、皆チョコづくりに精を出してて問題も少ないから、大丈夫だと思う」 藤丸の言葉に、テスカトリポカは上機嫌に契約成立だ、と笑う。神は既に三日後が楽しみでならなかった。デイビットを引きずり出してどうしようか。 「助かった。礼を言うぜ、マスター。戻ったら、礼に土産を持ってくる。楽しみにしているといい」 テスカトリポカは早速プランを練ってくる、と藤丸の部屋を後にする。その後ろ姿を見送りながら、マスターの青年は今度こそ聞こえない声量で呟いた。 「どう考えても好きじゃん?二人で旅行に行けば?なんて提案、よっぽど仲の良い相手じゃなきゃ気まずさもあるし、あんなに楽しそうにするならもうさ。……あれで無自覚なら、自覚したらどうなるんだろ。まあ、デイビットなら大丈夫だよね」 ◇ 「デイビット!世界一周に行くぞ!」
「どうしたテスカトリポカ?カルデアの仕事は?」 「藤丸が気を利かせて休みをくれてな。バレンタインの間、オマエと旅行でもしてきていいとさ」 「……そう、か。だが、世界一周と言ってもオレは死者だし、地球は白紙化されているが」 「そんなもの時間を遡るなり、肉体を用意するなり手は無数にある。プランは既に練ってある。行くぞ、デイビット」 「準備は」 「オレがしてある。後はオマエの身一つだ」 「なんだか今日はおまえの方がせっかちになったみたいだ」 「…………悪いか?」 「いや、……うれしいよ」
テスデイ
ワンライお題「旅行」
『無自覚惚気と気になる行き先』
(4/4)
これは息抜きに描いたんだけど五分のわりに良く描けてて良かった
26.02.2024 17:17 — 👍 2 🔁 0 💬 0 📌 0デ「テスカトリポカ!バスキン・ロビンスに行こう」 テ「バスキンロビンス……?」聖杯知識Loading テ「あー!サーティーワンか」 デ「サーティーワン……?」 デ「BRの両端を無視すると中に31が出てくるだろ?」 テ「なるほど……」
文字書き二人で限界漫画描き通話してるんだけどその産物
26.02.2024 17:10 — 👍 3 🔁 0 💬 0 📌 0かわいい気がする〜〜!
25.02.2024 15:34 — 👍 3 🔁 0 💬 0 📌 0一日にいっぱい書くと移してくるのが大変……ゆっくり移します……
25.02.2024 09:25 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0「ワフッ」 賢いボルゾイも人懐っこく口をあけてデイビットに応えた。可愛い。 タレ目ガチの薄青は、本来ボルゾイに見られるというダークブラウンやダークヘーゼルとは違うらしいが、透き通って綺麗だ。 やっぱり名前はテスカトリポカ、だろうか。とても良く似ているし。既に四柱もテスカトリポカが居るのだから、もう一人というか一頭増えても問題ないように思える。 「よろしく、テスカトリポカ。神の方のテスカトリポカが居るときは犬のテスカトリポカと呼ぶからな」 デイビットはふわふわさらさらした毛に指を通しながら新たにテスカトリポカの名を冠させることにしたボルゾイの頭を撫でた。 ◇◇ 「……デイビット?」 「どうした、テスカトリポカ」 「ワフッ」 「ああ、おまえじゃない。あっちもテスカトリポカなんだ」 「いや、オマエ。本神が住んでるのにオレの名前をつけるのはクソ度胸過ぎるだろ。と言うか、判別が難い」 「こっちのテスカトリポカはおまえが居るときは犬の、と冠詞をつける」
「その犬の方が分かってないらしいが?」 「犬なんだ、仕方がない。ならテスカトリポカを神の、と呼ぶか?」 「本家本元のテスカトリポカはオレだが????」
(5/5)
25.02.2024 09:25 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0ヒトには似た顔の他人が三人はいると言う。世界の広さを表し、人類の遺伝子の限界を示すような言葉。配置場所がおよそ決まったパーツで構成されるからこそ、ヒトの顔は少なからず似ても可笑しくはない。 だが、オンリーワンとして作られた神の器はどうなのだろう。そんな疑問に解答するかのように|それ《・・》はやってきた。 カッカッ、とフローリングの床に何か当てるような音が規則的に聞こえてきてデイビットは顔を上げる。 「…………?」 優秀な頭がうまく動かない。さらりとした金の長毛、細長く靭やかな身体、長い手足はほっそりとしていながらも骨太かつ筋肉質なのが見て取れる。 淡い金の毛を靡かせながら悠然と歩いてくる姿はどうにも誰かを彷彿とさせた。 「……テスカトリポカ?」 ではないだろう。頭では理解できる。ただ、あんまりにも良く似ているからデイビットの口からその名前が転がりでた。 視線を釘付けにしているその生き物はカッ、カッとフローリングに爪を当てながら首を傾げたデイビットの眼の前までやって来る。そうして長い手脚を器用に使って座り込む。 デイビットはソファーの上なので、ちょうど見上げられる形になった。 「どういうことだ?」 ここはミクトランパ。テスカトリポカの管理する敗者のための楽園。普通の動物はいない。 動物がいるとすれば、それはテスカトリポカの眷属くらいである。
が、眷属であればだいたいが中南米の生き物。この手脚も毛も長い生き物は明らかに密林や高原の生き物らしくはなかった。 であるから、東から来てしまったのだろうか。赤きテスカトリポカの管理する東のトラウィストランパ。彼処は勝者と贄の行くところだが、マヤの時代の遺跡から埋葬者の伴として狼やジャガー、禿鷲などを墓に収めるのが発見されている。 そういった彼らも贄に分類し、シペ・トテックは掬い上げていた。 しかし。そうであるとしても、明らかに地域に合わないのは変わらない。 と言うか、これは何と言う種類なのだろう。生憎と大雑把な種類はともかくデイビットに専門外の生物の品種への知識は無かった。 懐を探って、テスカトリポカの用意したスマートフォンを取り出す。Go○gleのレンズを参考にしたという写真を撮ると全能神ペディアに接続できる機能があるのだ。 スマートフォンをのレンズを向けても大人しい生き物にカシャリとシャッターを切る。ブレもなく綺麗に顔を収められた。 さて、この生き物は何だろう。 「ええっと、ボルゾイ?ロシア原産のサイトハウンドドッグ」 このすらりとした犬はボルゾイと言うのか。出てきた検索結果をデイビットは読み勧めていく。 ボルゾイとはロシア語で「俊敏」を意味して、時速五十キロで走れるらしい。確かに長い手脚は一歩の距離が長く、走るのに適しているようにも思える。人間でも足を大きく動かして一歩が大きいことが速く走るのには大切だった筈だ。
流石は狩猟犬、と言うことなのだろう。 「……恭しく、聡明で、穏やか。身体能力が高く、独立心が強く、静か」 品種の性格傾向を読み上げてみる。確かに今のところ吠えることはなく、ただデイビットの足元から見上げてくるだけ。穏やかで静か。聡明とも言えるだろう。 なるほど。デイビットは頷いた。 ただ、犬が何であるか分かったところではじめの疑問は解消されていない。何故ここに犬がいるのか。 「おまえ、どうしてここにいるんだ?」 デイビットは犬に問いかけてみるが、流石に死後の世界とは言え普通の犬は喋らない。いかにテスカトリポカに似ていると言えど、この犬は普通の犬だろう。 金の長い毛に、青い瞳。色味も全体的に細長いところも良く似ているから、ちょっと本神が変身した悪戯なんじゃないかと思えてしまうのだ。尤も、テスカトリポカなら猫やジャガー、蛇の姿を取るだろうけれど。 「!」 そうだ。デイビットは一つ悪戯を思いついた。大人しく足元に座っているボルゾイの頭を一撫して、首を傾げる。 「おまえ、家の子になるか?」 赤の楽園から来ていたとしても、結局のところテスカトリポカはデイビットに甘い。黒も赤もその辺りに代わりはない。何と言ってもデイビットは彼らにとって眩いほどの戦士としての生を全うしたので。 なのでデイビットが飼いたい、と言えばこのボルゾイが楽園で休んでいる間の時間デイビットの家に置くことも不可能ではなかった。
テスデイ
ランパにて休憩中のデくんの前に金の長い毛に細長い手脚のそれが現れて……!?
『テス.カト .リポカ(犬)』
(3/5)
テスデイ
テ神に披露するべくデくんがプリンを作る話。
ちょっと長いのでベッター+です。
出来は花マル満点。よいこのプリン | Privatter+ privatter.me/page/65d8a9f...
ふかふかふわふわ、しっとりさらさら。撫でる場所によって触り心地の違う滑らかなそれが気持ちが良かった。 「……夜まで寒かったら一緒に寝よう。気持ちいい」 『ほう。オマエからベッドに誘われるようになるとはなぁ。良いぞ。なんなら人肌でだって構わないが?』 「いらない。オレは毛皮がいい」 ジャガーの腹に顔を埋めたままデイビットはテスカトリポカを睨みつけた。今日は心地よい温かさに包まれて健やかに眠りたい気分なのだ。 人肌になんてなられたらきっと寝かせてくれない。そのことを身を持って知っていた。 『連れんな』 ジャガーの尾がデイビットの腰をなぞる。 「やだ。今日は猫の日、なんだろ。猫のおまえの日だ」
自分の吐いた言葉の責任はとれ、とデイビットはジャガーの頭を抱えて頬ずりする。耳も柔らかい。 温かくて抱きしめるのにちょうど良かった。 『グルぅ………悪くはないが失敗した気分だ……』 テスカトリポカの耳が少しだけ垂れる。気分が良いようで残念。複雑であった。
(5/5)
t.co/cMfmCMoxvO
「今日は猫の日。つまりはオレの日だな」 部屋にずかずかと入ってきた神は唐突にそんな事を言った。デイビットは壁に掛けたカレンダーへと視線を向ける。毎朝、早く起きた方が捲っている日めくりカレンダーは二月二十二日の文字。 |222《にゃんにゃんにゃん》と言うことで猫の日、らしい。カレンダーの豆知識に書いてある。 デイビットはじとりとした目でテスカトリポカを見た。 「どうしたテスカトリポカ。ついに蛇神を辞めたのか?」 何を馬鹿なことを。言葉に出せずともデイビットの顔が物語っていた。 そんな冷たい視線をうけても神はへこたれない。 「辞めてない。だが、オレは史実で猫の姿で出歩く神だ。猫の日も適用されるってワケ」 「猫の日を適用……?猫の日なんてそもそも語呂合わせで何かする日では……?」 猫の日だからすることなんてないだろう。堂々と宣言するテスカトリポカにデイビットは首を傾げた。
しかし、困惑している青年を無視して神は話を進める。気がつけば神の身体から煙がくゆる。 『というわけだ。精一杯構え』 「……重い。デカい……ネコなのか、これ」 口ではなく思念で答えたテスカトリポカはすっかりと人の姿を失っていた。 ソファーに座ったデイビットの膝の上に黒い獣の身体が伸し掛かる。膝を覆ってもまだ身体はあまり余って、三人がけのソファーを占領する勢いだ。 デイビットは重さと大きさに顔を顰めて、ぺしり、とルーズスキンでたぷたぷした腹を叩く。 ふかふかしていた。 僅かにデイビットの口元が緩む。 『ジャガーもビッグキャットと呼ばれるんだな、これが』 「ジャガーなのか……」 やっぱりただの猫にしては大きかったのだ。デイビットの膝に乗っているのは猛獣だった。思わず手が鋭い牙を収めているマズルへと伸びる。
短い毛に覆われた鼻筋はさらりとしているが、鼻頭は健康さを示すようにしっとりと濡れていた。 そのすぐ下にある口元からは生温かい呼気が漏れている。 『なんだ?』 テスカトリポカであるジャガーは伸びてきた手に顎を乗せて上目に見つめてきた。きゅうっと伸びる瞳孔が青年を映す。 「あまり大型獣の口元を触る機会はないから。珍しくて」 『存分に触っていいぞ。今日はそういう日だからな』 ゴロゴロと喉をならしてジャガーは目を細める。構え、と言った通りに今日はベタベタとした触れ合いを好むらしい。 多少重たいが、それ以外は害がない。デイビットは柔らかな毛皮に上半身を倒して、ふかふかとした手触りを堪能することにした。天然の発熱機能付きの毛布だ。 何故か現実の気候を再現しているミクトランパは寒波に襲われているから、温かくて心地よい。
テスデイ
今日は猫の日〜!祝っていただけてHAPPYなので出ました!
ジャガーテ神と戯れるデくんです
(3/5)
wavebox.me/wave/cxr87h6...
21.02.2024 02:38 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0「そのまんま齧らせるのも芸がない。ついでにコイツにはバナナも入れてある。バナナはトリプトファン、精神安定に効くセロトニンを作り出せる物質が含まれていてな。よりメンタル回復に効く」 それにチョコレートとバナナは合うからな。と笑ってテスカトリポカはマフィンを差し出した。 焼けたチョコレートの甘い香りが鼻腔を擽る。 「……貰う」 「おう、早く回復しろよ」 デイビットはゆっくりとした動作で口を開けて、マフィンの頂点に齧り付く。体調のせいなのか、齧り取られた痕が悲しいくらいに小さかった。 普段であればこの倍以上はもっていく筈だ。テスカトリポカは予想外に精神の不調が身体に現れるマスターに少しだけ驚きながら咀嚼の様子を見守る。 青年は良く噛みながら、億劫そうな勢いで喉が上下させた。普段は噛む回数も少ないので、多分今は飲み込むのにも体力を使うのだろう。時間稼ぎの咀嚼時間だ。 「……ん。はぐ、ん、く……」 「ほらよ、水分だ」 そう言えば、マフィンは喉が渇くか。テスカトリポカは思い出したようにデイビットの背負うリュックサックから水筒を手渡してやる。 「ありがとう」 「で、どうだ。いくらかマシになってきただろ?」 神特製のカカオは本来ミクトランパで育てている特殊なものであるし、マフィンだってちょっと未来から持ってきた神の手製である。 普通の食物よりもずっと効果が強い。 現に、デイビットの白かった顔に少し赤みが宿っていた。
「……ホントだ。だいぶ、調子が良くなった気がする」 マフィンはおよそ半分くらい。デイビットは随分といつもの調子を取り戻していた。 表情もいつもの三無人間と表現されるものに戻っている。 「そいつは何より。それにしてもオマエ、身体が脳の影響を受けやすいらしい。この辺は造ったヤツの趣味か?」 「分からない。元々の体質かもしれないし、おまえの言う通りかもしれない」 「そうかい。ま、ともかくたまにはちゃんとしたものを食っておけ。今日のはだいぶドーピングじみてるからな。普段から肉か魚、トリプトファンの多い食品で精神安定させた方が良い」 ヒトの身体と言うのは案外単純だ。感情や体調も理解していればコントロールしやすい。 少なくとも神の視点から見れば、現状の地球表面テクスチャの上でなら、科学部質の一つ二つで容易く変化させられるものだ。 テスカトリポカは子どもに言い含めるようにデイビットに約束させる。不服そうではあったが、実際に効果を実証されているデイビットは素直に頷いた。 「分かった」 「よしよし、それじゃ今日もオマエはフィールドワークか?」 「ああ、行ってくる」 「じゃあな」 二人は別れる。元々想定外の出会いだ。それぞれにミクトランでやることはある。
不安は今解消されたのだから、何も問題はない。今日もまた、滅亡までのカウントダウンが進んでいく。
(6/6)
21.02.2024 02:38 — 👍 2 🔁 0 💬 1 📌 0なんだかデイビットが怠そうだった。物憂げで、僅かに顔が白い。 一応あれも構成は人間のそれ、体調の良し悪しはあるのは当然なのだろうか。テスカトリポカは納得がいくようないかないような心地で見つめてみる。 「……なんだ、テスカトリポカ」 地を這うような低音。普段の青年らしい伸びやかさのある声質から考えるとびっくりするくらいに重たい音だ。 完全に機嫌が悪い。テスカトリポカは一瞬自分が何かをしたか考えるが、まったく心当たりが無かった。デイビットの考えは神の予想外を突くことはあるが、少なくとも今日初めて合う相手に向けられる態度ではない。 余程調子が悪いのか。流石のテスカトリポカも心配になる。 「デイビット、どうした?季節外れの風邪でもひいたか。それとも、何か毒でもくらったか」 どちらの考えもあまり似合わない。この用意周到で何事も想定内に収める青年らしくなかった。 らしくないことが起こるのが調子の悪さでもあるだろうが、テスカトリポカは首を傾げてしまう。 「……ちがう。たまに、在るんだ。気分が落ち込む」 緩慢な仕草で首を横に振ったデイビットのパフォーマンスは明らかに悪い。 テスカトリポカは青年の額に手を伸ばす。 「んん、平熱。……んんん〜?マジで精神からくる不調か、これ。頭痛とか他に症状は?」 「ない。怠いだけだよ」 「オマエもたまにヒトっぽいことするなぁ……」
デイビットの返答に、どこか感心したように人の身に収まった神は声を上げる。 「……煩い。それで、用はないのか。それならいく」 「まあ、待てよ。メンタルなら解決法がある。簡単だ」 早々に立ち去ろうとする青年の腕をテスカトリポカが掴んで引き止めた。 何か思いついたのか楽しげな笑みを浮かべている。そんな様子にデイビットの顔が顰められた。 「オレで遊ぶな。時間が無いんだ」 「遊んじゃいないさ。オマエのことを心配してんだ。と言うワケで、メンタル回復にはコイツ」 ぱちり、とテスカトリポカが指を鳴らすと彼の掌に大きなラグビーボール型の物体が現れる。 オレンジのそれは、そう、カカオだ。その辺の木からもいできたとばかりと言いたげな瑞々しさ。 そんなカカオポッドを神は無造作に割り開いた。中から真っ白なカカオの実の本体、カカオパルプとそれに包まれたカカオ豆が顔を出す。 「カカオ?」 「ほら、パルプの方はあんま出回ってないだろ?食ってみるといい」 無造作に豆を覆う白い果肉を毟りとった指先がデイビットの口に突き刺さる。 口を開いていたのが運の尽き。軽く舌を翫ばれる。 だが今回、その戯れは本命ではないから、テスカトリポカの指はすぐに離れていった。 「んぅ?んん、ぁ?…………フルーツだ」
僅かにデイビットの顔の険がとれる。 白い果肉は爽やかな南国らしいフルーツの味と香りがした。カカオ、と聞いて想像する味とはまったく違うがこれはこれで美味しい。 「実の方は紛れもなく南国フルーツだからな。カカオ豆ばかり食べられているが、こっちも栄養価は高い。ま、今日必要なのはカカオ豆の方の成分だがね」 自分でも白い果肉を齧りながら、テスカトリポカは果肉に包まれたままのカカオ豆を取り出して掌の上で転がす。 手の上を滑るカカオ豆は転がっていくうちに次第に周りの果肉が溶け消えて、豆の色が変わる。発酵と乾燥が一気に進んだのだ。 本来何日か掛けて行うものだが、このくらいの小規模であればサクッと未来を入れ替えるのも負担が少ない。テスカトリポカは適当に権能を使っていた。 「今回オマエに必要なのはカカオポリフェノール、簡単に言ってしまえば精神安定効果だな。鬱病対策にもなる。これだけで気分が上がるワケじゃないが、少なくとも絶不調は脱せるだろ。本来は即効性ではないが、まあそこは神の用意するもんだ。期待してろ」 そう言ってテスカトリポカはまたぱちりと指を鳴らす。今度は出来上がっていたカカオ豆が消えて、大きな掌いっぱいのサイズのマフィンが現れる。まるで手品のようだ。 ほかほか湯気を立てるマフィンは、チョコレート色をして、ところどころに固形のチョコレートの欠片、それなら白っぽいフルーツが見えた。 「マフィンだな」
テスデイ
調子の悪いデくんと出会った面倒見の良いテ神。
『健康はメンタルから』
(3/6)
デイビットは食事の時、食べ物から目を離さない。皿に載せれば、その皿が空になるまで黙々と食べ進める。 食事に集中し、無言で食べる様は行儀がいいと言えばいいのかも知れない。けれど、それが礼儀作法から生まれた行為でないことをテスカトリポカは知っていた。 基本的にあの青年は野生動物に近い。他者評が野生動物と言われるのは伊達ではないのだ。 そんな生態であるので、命の糧となる食事には集中する。それが一見するとマナーの良いように見える行動の正体だった。 「ほらデイビット、朝飯だ。起きろよ?」 寝ぼけ眼を擦る青年の前にワンプレートの朝食を差し出す。 今日の献立は典型的な洋風プレートをコンセプトに、サニーサイドアップのベーコンエッグ、大判のハッシュドポテトが一枚、くし切りのトマトとレタスのサラダ、四つ切のトーストにはバターを添えた。神の手製の朝食はここにスープとデザートにヨーグルトがついて完成だ。 テスカトリポカはまだ覚醒しきっていない青年の手にオニオンスープの入ったらマグを手渡して、向かい側へと座る。自分の分はブラックコーヒーで十分。 コーヒーを啜りながら、青年を観察する。 そうこうしている間に青年の瞼がぱちりと開いて、紫の瞳が露出した。そうなると先程までノロノロと動いていたのが見違えるようなスピードで、朝食へと手が伸ばされる。 まずマグのオニオンスープを喉に流し込んで、そこからトーストにバターを塗りたくって一口。大きな口を開けて齧り付くと、トーストの四分の一近くが消えていく。 誰にも奪われたいと頬をパンパンにして食べるのだ。その辺りはマナーとしてはよろしくはないが、美味しそうに、と言うよりも必死に食べているのが分かるので注意する気にはならない。 テスカトリポカはこれが何時かもっと美味しそうに食べてくれる日が来ることを期待していた。時間はたっぷりとあるので日々の変化が遅々としていても焦らないが。
そんな風に見つめているうちに、デイビットの口にカリカリのハッシュドポテトがザクザクと音を立てながら消えていった。 良い食べっぷりだ。気持ちの良い速度で皿から料理が消えていく。 「デイビット、美味いか?」 そんな中に声を掛けても返事は返ってこない。食事中に話をするのは善くない、と以前の食事終わりに返されたことがあるが、食を邪魔されない為の方便でもあることを神は知っていた。 だからこの問い掛けの答えは食事が終わってから返ってくる。そして大抵の場合、食べられる味だ、と言う返答をされた。 このあたりもこれから余分を学んで育って欲しいとテスカトリポカは願っているし、その為に毎回のように質問していた。 何時か食事の最中でも顔を上げて、美味しい、とはにかむ様を見られるようになるのは何時になるだろう。遠い未来か近い未来か。分からずとも確定させる気でいる未来を見据えてテスカトリポカは笑みを浮かべた。 別に今の野生の獣状態だって悪くない。これはこれでここまで誰の手垢もついていない野の獣を保護した初めての保護者と言う気持ちにさせる。それに、テスカトリポカの作った料理だけに夢中になっている様も気分が良い。 ここから飼い猫のようになるほど気を許されるまでの過程だってきっと楽しいだろう。 テスカトリポカはこの戦士が相手であればどのような態度だって楽しめると心底思えていた。 「楽しみだなぁ、デイビット」 「……何がだ?テスカトリポカ、ありがとう。今日も食べやすい味だった」 最後にマグを飲みきったデイビットが顔を上げて応える。今日の反応は何時もより、少しだけ進歩していた。
テスデイ
ご飯を食べるまだ慣れてないデくんと見守るテ神。
『いつか手懐ける時まで』
(4/4)
wavebox.me/wave/cxr87h6...
アイコンのやつ。ジャガーとデ
08.02.2024 01:14 — 👍 5 🔁 0 💬 0 📌 0‰じゃないXの垢で絵を練習しているのですが、上手く描けたやつとかはこっちに持ってきたりするかも
08.02.2024 00:25 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0基本的にXくんメインで行きますので、こちらは自我薄め倉庫みたいな扱いになりそう。文も絵も投げるよ……
08.02.2024 00:24 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0使い方迷うからこっちにはあんまり顔出さないかも
07.02.2024 12:34 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0テスデイを書く垢です
これはテ神の🌽がでかすぎるテスデイのギャグ
急にブルスカくんが活性化しだした……
07.02.2024 09:07 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0ブルスカでだいじなこと①
07.02.2024 04:50 — 👍 241 🔁 186 💬 1 📌 0ブルスカでだいじなこと②
07.02.2024 04:51 — 👍 153 🔁 107 💬 1 📌 0ぶるすかくんも広い濁流になってくのかあ
07.02.2024 05:30 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0人が少ないと思って散々絵を投げてきたが人が増えると恥ずかしくなるのでは……?
06.02.2024 15:17 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0招待制じゃなくなったのか……?
06.02.2024 15:10 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0‰ではないアカウント、ひたすら絵の練習を上げているのとデくんへの愛を叫んでる。正気になるとヤバイ奴〜〜!になる
04.02.2024 07:15 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0