ひつじ

桜は散って最早葉桜と呼ぶのも烏滸がましい様子になってきた。それでも芝生の上には散って落ちた花びらがピンクの絨毯を敷いている。暦は缶ビールを開けながらぐびっとやった。よく冷えている。喉を苦い炭酸が落ちていくのが好きだった。舌先にぴり、と残る刺激は普通。手元には買ったばかりの唐揚げ串がある。噛み付くと固い衣がざくっと割れた。ほろほろ膝に落ちるのを払う。芝生に咲いた桜と混ざって分からなくなった。よしよし。それに衣ならアリが巣に持って帰ったりするだろう。うん、とてもエコロジーだ。

過去絵

おろろ

みぎょ

「ガウマさん、モチどうします？」「んぁ？……じゃあきなこ」「はーい」そう言って暦はモチを茹でる。今年のモチは小さく丸めてあり、熱を入れるととろっとして美味いのだ。もちろん焼いて大根おろしと醤油で食べてもバターと砂糖で食べてもいい。けどきなこだってとても合う。ふつふつと茹るモチを鍋から掬ってきなこをまぶす。うぐいす色のきなこに包まれたモチはいい具合だ。皿に乗せてガウマに差し出す。「はい出来ました」「お、ありがとうな」きなこは甘くてほんの少ししょっぱくて、本当に美味しいモチだった。

また片付けたな！？

もぎょ

もぎ

あけおめ

バタフライエフェクト〜

まだいるね

おかあさん！勝手に部屋片付けるのやめてよね！！！

わあ掃除されてる！！

結構書けるね

山中暦の人生においてダイナストライカーとの出会いは一つの分岐点ではあったがその他出来事と比べて二ミリほど大ごとだったという事以外は特筆するものではなかった。ダイナストライカーは借り物で、暦専用機ではなかったのも大きい。自分のものではないあの赤い戦闘車に向ける執着を暦は持ち合わせていなかったのだ。
たまに夢にみる。それは未練ではなく、ダイナストライカーが連れてきた縁の話で、結局のところ今は遠い友人の話だった。暦は友人が少ない。故にその奇特さを噛み締めていた。また飲みましょうとかそんな話がその人とはしたい。また、というのがミソだ。さよならでは少し寂しい。いつか、どこかで。そんな希望があったっていい

きのこはダイナストライカーの夢を見るか

ねむい

こんばんは〜