【止めるものがいない異世界の話】ハリエットとマリアの話、或いはあーもーまたろくでもねぇコンビが生まれたよという話でもある。ナーフ部分は「悍ましい行為」。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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#とりいとらいぶらり
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雑多ジャンルを駆け抜ける倫理観ゆるふわ案内人。混沌たる性癖から生まれた小説の数々は #とりいとらいぶらり にて。楽しんでね、僕は楽しい。
【止めるものがいない異世界の話】ハリエットとマリアの話、或いはあーもーまたろくでもねぇコンビが生まれたよという話でもある。ナーフ部分は「悍ましい行為」。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】ヘルツアーの話、或いは地獄の門はこちらの世界でいうガッカリ名所らしいという話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【八樺礼音と奇妙な友人たち】仮装の話、或いは創意工夫の話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【管理者がいない地獄の話】アバターと中佐とAIとサイエの話、或いは自己紹介の話。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】オリエンタルなレストランの話、或いはどっちが本体かという話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【八樺礼音と奇妙な友人たち】こちらは本編補完編の話、或いはとあるネタバレの話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【八樺礼音と奇妙な友人たち】酒精の話、或いは黙って寝てろという話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Re;Tri】麻辣湯が流行りのようですねという話、或いは久々だったからちょっと説明等々……という話でもある。他のお話はこちらから👇
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【八樺礼音と奇妙な友人たち】決闘の話、それから顛末の話。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】恋心の話、或いは今回ちょっぴり下品な言葉がありますの話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】ハロウィン回の話、或いはアンソニーも結構いい性格をしているという話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】再会の話、或いは水晶ってクリスタルって言うし湖ってレイクって言うらしいですねという話でもある。続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【OcculTrigger/Mellow Respite】
03-揺れる。
#雨降ル夜のカタリゴト #創作小説
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それぞれの続きおよびこれまでのお話はこちらから👇
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【Three Killers at Home】3話連続更新、キラーたちと真面目なホラーの話。
#とりいとらいぶらり
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【Three Killers at Home】エレベーターの話、或いはアンガーマネジメントの話でもある。
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【Three Killers at Home】ジャンプスケアの話、或いはインターネットリテラシーの話でもある。
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【Three Killers at Home】オブ・ザ・デッドの話、或いはバケモンにはバケモンをぶつけんだよという話でもある。
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【OcculTrigger/Mellow Respite】
01-打診。
#雨降ル夜のカタリゴト #創作小説
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【止めるものがいない異世界の話】シェフの話、或いは新章の話。
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これまでのお話はこちらから👇
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さて、ACT29で出てきた、そして今はアンソニーの病院で「健康診断」中の陰陽師だが、彼はジャポンのサバイバーである。サバイバーとはキラーの対になる人間で、一時的ながらキラーを凌駕する能力を有することができる。 この一時的というのが曲者で、本当にキラーと対峙している時だけという場合もあれば、断続的に能力が発現する場合もある。例の陰陽師は後者であろう、というのが自称主治医なアンソニーの見立てであった。 『ACT30 SURVIVOR VORTEX』 もちろんステイツにもサバイバーはいる。しかし、サバイバーは基本的にサバイバーであることを隠す。何故なら、サバイバーはキラーの天敵。自分はサバイバーですなんて喧伝したが最期である。 何せサバイバーの能力は一時的なものだ。対してキラーは永続的。ならばキラーはサバイバーがサバイバーでなくなる時を狙い澄まして襲いかかればいい。そういうことだ。 「だァからごめんって言ってンだろ!」 「……どうやったらトイレがあんなに汚れるの」 「言ったじゃん何もしてないのに壊れたって! マジで何もしてないのに便器から血が溢れてきたんだって!」 往生際悪くジタバタ抵抗しているフレッドを、今まさに公園のゴミ箱へダンクシュートしようとしているエリアス。テレビの試運転をしていたあの日、フレッドは戻ってこなかった。理由は明白、トイレが血の海になったから。
エリアスは激怒した。必ずかの邪智暴虐のフレッドを除かねばならぬと決意した。だから今実行に移しているという訳だ。フレッドは何もしてないのに壊れたと抜かしているが、そんなもの言い訳の常套句だ。逆にゴミ箱に放り込むだけで済ませてやろうというのだから感謝してほしい。当日だったら確実に殺していた。 「うわーッ!!」 「キラーだ!! キラーが出たぞーッ!!」 と、そこで悲鳴やら絶叫やらが聞こえてきてエリアスはフレッドを手放した。芝生とはいえ結構な高さから地面に落とされたフレッドが抗議の呻き声を上げる。珍しい、ホラーバースの一般人は警戒心がないためあんな風に叫ぶことは稀だ。 「オレらのこと?」 「……違うと思う」 立ち上がったフレッドが辺りを見回す。エリアスも視線だけを動かす。すると、公園の真ん中に不自然な人影が二つあった。 一つは、件のキラーだろう。頭から爪先まで黒い布で覆われていて、ペストマスクらしい仮面をかぶっている。手に握っているのはスタンダードなナイフで、当然のように血まみれだ。 そしてもう一つは、ナイフで切られたらしい片腕を庇いつつもキラーと対峙している女だ。キリッとまとめたポニーテール、気の強そうな顔にメリハリのついたナイスバディ。タンクトップに半ズボンなのはこういう場合のお約束だからだろうか。 「サバイバー?」 「……それは多分そう」 女を指差し首を傾げたフレッドに、首を縦に振
るエリアス。女はどこからともなく取り出したバールを構え、ペストマスクと睨み合っている。どうやら女の能力は、武器を取り出すことらしい。物理法則を無視して。 「どうする、観て帰る?」 「……別にいい」 どっちが生き残ろうが死のうが、エリアスには関係ない。突然の乱入者から視線を逸らしたエリアスは、肩を竦めて帰路につこうと、する姿を見たことでエリアスに許されたと油断したフレッドの頭に一発キツいのをお見舞いしたのであった。
【TKaH】サバイバーの話、或いはB面の話。(2/2)
#とりいとらいぶらり
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。 付記に「Three Killers at Home」、「とりい とうか」と記載されています。 画像情報:generated by 新書ページメーカー / Photo by Matthias Blonski on Unsplash / フォント:源暎こぶり明朝 以下は本文の内容です。 「……オンミョージ?」 そういうことになった。 『ACT29 ON-MYO ZOMBIE』 何でもジャポンでは、キラー専門家というものがいるらしく、その中でも有名な人間がステイツのフォークロア系キラーに挑むらしい。エリアスの棲家こと廃墟のコテージ、鎮座しているブラウン管テレビから流れてくるのは、何ともエキゾチックな音楽である。 「オンミョージ、チャイナのスピリチュアル的思想であるゴギョーやジャポンの古い宗教であるシントーが混ざった結果生まれた職業ですね。シキガミと呼ばれる使い魔を操ったり、ゴーストを破壊したりするそうです」 「……何となく間違ってるような気がする」 修理したテレビがちゃんと使えるか試運転しようぜ、と言い出したフレッドはトイレに行っていて不在である。汚したら殺すと言っておいたので大丈夫だとは思うが、このコテージ内を汚すのは大体がフレッドだ。次点は不法侵入者である。 『オンミョージの登場です!!』 ワッとテレビから歓声が上がる。思わず肩が跳ねたエリアスだが、これはテレビの音声だと自分に言い聞かせて落ち着いた。テレビの中ではオリエンタルな衣装をまとった男が、木の棒に紙の束をくくりつけた何かを振り回している。 『ここにいるアクリョー、つまりは悪のゴーストですが、これは非常に強力な相手です。私も全力でかからなければならない、そのためには……』 「……あれ、何?」
「祭壇のようですね、恐らくはシントー由来のものではないかと。真ん中にあるのがオフダですね」 「……あの時ほしかったヤツだ」 ジャポンのゴースト対策がステイツのキラーに効くかどうかはわからないが、オンミョージはそのオフダを恭しく手に取り、キラーの棲家へと向かっていく。その道すがらにどうにも見覚えがあって、エリアスは立ち上がった。 「どうかしたんですか?」 「……あれ、先生の家じゃないの」 淡々とエリアスが問えば、あぁ、なんて気の抜けたアンソニーの返答。生放送だったんですね、とのほほんとした調子で言っているので、特に慌てる必要もないのかと腰を下ろす。本人がいいならいいのだ。 『おぉ……!! この廃病院からは、とてつもなく邪悪な気配がする……!!』 『この精神病院は、勤めていた精神科医がキラーとなって、患者と看護士を皆殺しにしたという噂があります。今もなお、殺された患者たちの断末魔や看護士たちの恨みの声が聞こえてくると評判です!!』 『私が……私がこの怨念の連鎖を終わらせる!! 行きましょう!!』 「……って言ってるけど」 「まぁいいんじゃないですか? 噂と事実はいつだって仲違いしているものですし」 本人がいいならいいのだ。完全にリラックスモードでテレビを眺めているアンソニーの表情に嘘はない。オンミョージとテレビクルーたちは、アンソニーの廃病院へと足を踏み入れていく。 『ぞ、ゾンビだと!?』
『おい、聞いてないぞこんな展開!!』 『早く逃げ……落とし穴!?』 そうして当然のことながら、生きて帰ることは叶わなかった。白衣のゾンビたちに食い殺され、逃げた先で罠にかかり、カメラマンの手から離れたカメラが床に落ちて壊れ、映像が途切れる。 そこでアンソニーは携帯電話、そう、スマートフォンではなくパカパカするタイプのガラパゴスケータイを取り出した。ピポピポとボタンを押し、電話をかけているようだ。 「もしもし? はい、アンソニーです……はい、そうですか。じゃあそちらの方は拘束しておいてください。はい、それではまた後で」 エリアスはその会話を聞くとはなしに聞きながら、フレッドの帰りが遅いことに気づいて首を傾げた。でもまぁ、いつかは戻ってくるだろう。エリアスはテレビのリモコンを手に取って、チャンネルを変えるのであった。
【TKaH】オンミョージの話、或いはA面の話。(1/2)
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印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。 付記に「八樺礼音と奇妙な友人たち」、「とりい とうか」と記載されています。 画像情報:generated by 新書ページメーカー / Photo by rescueram3 on pixabay / フォント:源暎こぶり明朝 以下は本文の内容です。 「やっとあの忌々しい豆が品切れになったと聞いて」 「あ、先生、丁度いい所に」 才一は即座に踵を返した。 礼音が自分に対して晴れやかな笑顔を見せる時というのは、確率論的に表現すると七割ろくでもないことなので、才一の反応は自然なことだと才一自身は思っている。アイザックの存在を忘れていたためやたらと硬い胸板、もとい防刃チョッキで鼻先を痛打するはめになったのはいただけないが。 「ゴメンナサイ……」 「いや、あれは急に方向転換した先生が悪いですよ。そうですよね?」 僅かばかり赤くなった鼻先を擦りつつ、才一は不服そうに唸りを上げた。誰が悪いかと言えば圧倒的に中佐殿だろう、と言いたいが今の礼音が持つ手札が判らない。ならば藪をつついて蛇を出す真似は慎んだ方が賢い選択だ。 というようなことをもっと小難しく考えていた才一の前に差し出されたのはオレンジ色の炭酸水。ぱちぱち、しゅわしゅわ、微かな音を立てている。頂点にころんと盛られた薄黄色のアイスクリームには、黒いコウモリ型のクッキーが乗っていた。 「Halloween!」 「の、試作品です。アイザック君にはこちらを」 「ワーイ!」
子どものようにはしゃぐアイザックの前には、紫色の炭酸水。アイスクリームは灰色、乗せられているクッキーは黄色いカボチャ型。イタダキマース、と言うや否やアイスクリームを口に入れたアイザックが目を白黒させている。 「ナニ? アジ?」 「色とは異なる味つけにしているので、サプライズ感があるでしょう? アイザック君の方は、グレープソーダに柑橘系のアイス、カスタード味のクッキーです」 ヘー、とわかったようなわかってないような声を上げているアイザックを横目に、では私の方はと首を傾げてみせた才一に対し、礼音は笑顔のまま才一の炭酸水を指差す。一口でも味わわなければ答えを言う気はないらしい。 そんなに悪いことではない、今日は残り三割の方かと判断した才一は促されるままストローをくわえ、吸い、舌に炭酸水が到達した瞬間、理性でもって本能をぶちのめした。冷静を装いストローから唇を離し、口の中に残る液体を飲み下し、よし今日の実験体は中佐殿だと決意する。 「こ、れは……?」 「パイナップルソーダをベースに香りづけとしてキャロライナ・リーパーを一滴、ですが先生はお得意様なので奮発して三滴。上に乗せているミルクアイスを先に食べると舌の上に被膜ができて辛味が和らぐらしいですよ。お口直しにはグラブジャムンを参考にして作ったシュガー&スパイスクッキーをどうぞ」
「馬鹿じゃないのか……!」 そんな凶器に対してらしいですよレベルの、しかもヒントも何もない対抗策を乗せられてても意味がない。才一は心の底から礼音を罵倒した。 しかもグラブジャムンといえばあれだ、インド原産の砂糖漬けドーナツ。辛味がしんどいなら甘味で殴れと? 単純な狂気的発想である。 「ソッチにもキョーミある」 「えぇ? 止めておいた方がいいですよ」 「他人には止めておいた方がいいというものを、仮にもお得意様と呼称する客に出すな!」 だもので常識的なツッコミを入れてしまった。その間にアイザックが才一用の凶器を引き寄せ、アイスを食べてから炭酸水を飲む。一口、二口。不思議そうに首を傾げて三口目。 「舌が馬鹿になりますよ!?」 「味音痴なのか!?」 驚いた礼音と才一が同時にツッコミを入れるも、アイザックは平然とした顔だ。 「ピリッてするけど、ヘーキ」 「えぇ……? もしかして先生、大袈裟に反応しました? そういう所が嫌なんですけど……」 だから、礼音はその炭酸水をそのまま口にした。そして目を見開き、口を押さえ、ぐっと身を丸める。完全な対衝撃姿勢、死の危険に晒された軍人
の仕草だ。どうやらアイザック個人が辛味にやたら強かったというオチらしい。才一は、何なんだこの混沌は……と遠い目をしつつ、口直しにとクッキーを口にして、その舌と喉を焼く甘さに悶絶したのであった。
【八樺礼音と奇妙な友人たち】トリックの話、或いはトリックが過ぎる話。この後どちらも全部食べ切りましたとも。
#とりいとらいぶらり
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