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@jfx3.bsky.social

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ロジャー・コーマン『恐怖のロンドン塔』。ヘンリー三世を演じるヴィンセント・プライスが妙に可愛いというか、それほどサディスティックな狂気を感じさせてくれず、殺した者たちの幽霊に対する怯えも足らない。基本的にはヴィンセントの一人芝居映画だけど、コーマン&プライスの協働によるキャラ造形は浅い、でもそれは味とも言える。
一方、セットを含めたモノクロの映像は文句なし。この辺の匙加減はさすがです。

09.07.2024 14:47 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

アイルランドに戻ってくる人、住んでいる人、出ていく人、についての映画を2本続けて見る。
一本はもちろんジョン・フォード。作品は『血涙の志士』(再見/ジョン・ウェインの出演をやっと視認)。もう一本はイヴ・ボワッセ『男と女のアヴァンチュール/紫のタクシー』(酷い邦題だ)。

09.07.2024 05:40 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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リチャード・コンプトン『ソルジャー・ボーイ』。常に動いているカメラが、ジョー・ドン・ベイカーはじめとする4人の主人公たちの入れ替え可能な空疎さとリンクしていて、序盤の殺伐/淡々が同居する雰囲気から、クライマックスの殺掠まで一定していてすごい。

09.07.2024 01:41 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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アルトゥーロ・リプスタイン『The Holy Inquisition』。「巨匠」の映画。初めて『夜の女王』でこの監督を知った時から、その印象は変わらない。ちゃんとカメラの前で起っていることを撮る。撮りたいもののために現実をデフォルメしない、という印象。
異端審問にかけられた悲惨な家族の物語。拷問。最後は火刑。でもその瞬間を「強く」揺さぶるというよりは、虚無や無情感を「長く」残す。苦悶の表情よりも火刑杭の墨となった跡形を見せる。
タイトではない。むしろディテールがしっかりしていて、冗長かもしれない。そうだとしてもこの映画の利点でしかない。
ブニュエル的題材をロッセリーニが撮った。傑作。

08.07.2024 11:45 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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ウィリアム・A・グレアム『テロリスト・黒い九月』。テロリストたちが選手村に潜入し、殺傷行為にも及びつつ、<イスラエルを占拠>していく様はとてもいい。時折クロス気味に挟む別箇所の場面、オリンピック競技の記録映像も、映画全体のリズムを作り出していく。ホールデン、ベースハート、クエイルらのロートル俳優他、シャーリー・ナイト、ネロなど要所要所にアップ挟み込む演出で、この地味な作品が、俳優のアンサンブルの映画であることも思い出させてくれる。

08.07.2024 02:04 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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ウォルシュ『男の魂』。これは見落としてたなあ、ウォルシュなのに。掘削状況をいちいち模型で示すのが面白い。そこで強調される断面感。掘削を支配するメカニカル感。海底トンネルの話なので、メリエスの『Le Tunnel sous la Manche ou le Cauchemar anglo-français』を想起。

07.07.2024 06:54 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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ナサニエル・ドースキー『Alaya』。人の気配がない、遥か彼方の映像みたいだ。それでもどこかノスタルジーを感じてしまう。(この人の作品は、やはりフィルムでみたい)。

06.07.2024 07:22 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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ジョゼフ・コーネル『Angel』。無限にリフレインしたい4分。静寂と調和。https://www.youtube.com/watch?v=npol_Y-expQ

05.07.2024 05:44 — 👍 5    🔁 0    💬 1    📌 0
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『キムズ・ビデオ』。めちゃ面白い。伝説のNYビデオレンタル店の閉店後の大量のVHSの行方は?という話。個人的にはポール・モリセイの『Mixed Blood』の引用も嬉しい、なんて言ってる場合じゃない、波状攻撃の楽しさ。露悪的なチープさ、時代錯誤的でサイケなタイポグラフィが生み出す無時間・無空間の構築。

04.07.2024 08:59 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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セドリック・カーン『The Goldman Case/ゴールドマン裁判』。裁判の再現映画。場所をほぼ法廷に限定し、制約があるゆえの豊さを満喫。文句ない面白さ。望遠レンズの使用はある程度カットを割らずに臨場感を作り出すために必要なことだと思うけど、もうここまで来ると広角でバチバチ決まったショットをつなぐ映画を見てみたい。

04.07.2024 01:52 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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アレクサンダー・コルダ『Wedding Rehearsal』。タイトルから連想されるスクリューボール的な喜劇として仕上げれば、もう少し見てもらえる作品になったかも、と思うけど、この監督からそれほどのスピード感は望めない。だけど、物語の中心に双子の姉妹などをうまく配した絵づくりはなかなかよい。その姉妹を含めた四組の結婚式に向かう展開も悪くない。(『フォー・ウェディング』とは関係ない。フューネラルは一つもない)
『Wedding Rehearsal』はマール・オベロンが最初にクレジットされた作品。

03.07.2024 09:33 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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ピエール・グラニエ=ドフェール『Le petit garçon de l'ascenseur』。監督デビュー作。良かった。孤児になった少年が高級ホテルのベルボーイとして雇われ、コンテストに入賞して、スイートルームでの2日間を獲得するという話。エレベータの昇降運動、マージナルな存在としての少年、ベッドで飛び跳ねると下の階の照明が揺れる幻想、マネージャーのマルセル・ダリオとの時間を経たアイデンティティの交換。ホテルという、時間が交錯する場所。

03.07.2024 00:58 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

こちらは旧作版

02.07.2024 15:12 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

こちらは新作版

02.07.2024 15:12 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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『ロイドの福の神』。ロイドのアクロバティックな個人芸は影を潜めがちだけど、ギャングスターを演じる俳優たちとのアンサンブルが至福感を醸し出す。楽しい。

02.07.2024 14:54 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

#2024年上半期ベスト10 

10.ガンス『失われた楽園』
9.ポール・ヴェキアリ『Once More』
8.木村荘十二『放浪記』
7.ポール・モリセイ『The Hound of the Baskervilles』
6.ジェラール・ブラン『Pierre and Djemila』
5.ガイ・マディン『Careful』
4.ロドリゴ・モレノ『Un mundo misterioso』
3.アルトゥーロ・リプスタイン『The Holy Inquisition』
2.ピーター・ハットン『マノンのための風景』
1.ミシュリーヌ・ランクト『Autrui』

02.07.2024 14:53 — 👍 2    🔁 0    💬 1    📌 0


#2024年上半期ベスト10 

10.ブレイヤ『L'été dernier』
9.セドリック・カーン『The Goldman Case/ゴールドマン裁判』
8.『悪は存在しない』
7.『彼方のうた』
6.フィンチャー『ザ・キラー』
5.バス・ドゥヴォス『Here』
4.ピニェイロ 『Isabella』
3.カウリスマキ『枯れ葉』
2.ホン・サンス『イン・アワ・ディ』
1.ロドリゴ・モレノ『犯罪者たち』

02.07.2024 14:52 — 👍 3    🔁 0    💬 1    📌 0
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『侵入者』。俳優(の顔)の選び方がいい。顔配役は、経済効率に大きく寄与するし。<侵入者>ウィリアム・シャトナーの動機がわからないのは、この場合は微妙。却って不条理感が薄まり、不倫したり女高生に手を出すというクズっぷりの方が印象深い。特に不倫の方はかなり力が入った演出。NTR男との対立という展開、そのちんまりした感じはやはり良くも悪くもロジャー・コーマン、と思わせてくれるので、良い映画。

02.07.2024 01:51 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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森一生『おけさ唄えば』。歌謡映画、プログラムピクチャーとして、いうことないです。

01.07.2024 10:00 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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ロジャー・コーマン『侵略戦線』。プロフェッショナル寄せ集め特命集団による戦争映画で、3年後に作られた『特攻大作戦』に酷似していることで有名。主役の数から言うとThe dirty half-dozen なのが、なんともコーマンらしくて泣ける。キャストが素晴らしいのだけど、個人的にはルーニー推し。人物が少しずつ減っていく過程はなんとも皮肉っぽくて良い。変な辻褄合わせはせずに、95分で乗り切るBテイストの強さ。

30.06.2024 03:42 — 👍 5    🔁 0    💬 0    📌 0
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クロード・ミレール『愛していると伝えて』。白を基調色にした映像が最高だった。白い透き通るような肌という陳腐な言い回しをドミニク・ラファンに実現している。雪で覆われたところでの、向かい合う白い車同士の向かい合う車活劇がすごい。最後のプールの場面の断面感の強い構図、その水の冷たさ、花嫁衣装を模した白の冷たさ。

29.06.2024 14:59 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0
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ミシュリーヌ・ランクト『Autru』。若い女性と、ホームレスの男性が主人公。展開が謎めいていて、説明的な描写は一切省いている。不潔・悪臭の不快感な描写と透明感のある映像のアンビバレントな共存。ブニュエル的な皮肉・諧謔も削いでしまって、社会の保護とは一切無縁の剥き出しになってしまった残酷。かなりすごい映画だと思う。
監督のミシュリーヌ・ランクトは、『ソナチネ』のみが紹介されているカナダの女流監督。私がみることができた作品では、他に『The Handyman』という素晴らしい恋愛映画がある。この人はもっと紹介されてほしい。

29.06.2024 03:04 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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ピエトロ・マルチェッロ『スカーレット』。物語を直線的に語らずに、雰囲気のある画で繋いでいくという点では『マーティン・エデン』と同じだけど、もう少し毒がほしい感じ。

28.06.2024 10:33 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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ジャン・ルノワール『十字路の夜』。水分がまとわりついているような、ねっとりした雰囲気、その濃密と退廃は、『フラワーズ・オブ・シャンハイ』みたいだ。どちらもそれぞれの作家の中で、最も陽光を遮断した作品の一つとして。

28.06.2024 01:21 — 👍 0    🔁 0    💬 0    📌 0
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『ボンテージ』。テレサ・ラッセルによるトークムーヴィーで、(おそらくこの監督に期待されるであろう)ヴィジュアル的なスペクタル(見せ場)を一切制御しているのに、アホみたいに面白い。90分を切る尺もいい。この長さのケン・ラッセルって結構いいのだ。

27.06.2024 13:14 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0
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『今日から明日へ』。この映画の正当な続編は、編集室の暗闇の中で、夫婦のコミカルのやり取りを描いたコスタの『あなたの隠された微笑はどこにあるの?』なのかもしれない。そんなどーでもいいような戯言でしか、1929年のオペラ作品をメタ構造剥き出しの構成で、リュプチャンスキーの素晴らしいモノクロ撮影で描いたこの豊かな1時間の余韻を言語化できない。

27.06.2024 03:20 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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塩田明彦『春画先生』。スクリューボールの変形としてめちゃくちゃ楽しめた。ただ、春画の蘊蓄がなんだかマクガフィンに過ぎないような印象が最後に残る。加藤泰の『陰獣』のような異世界迷宮でスパッと切って欲しかったような・・・。久しぶりに廣木の『不貞の季節』見直してみようかな。

26.06.2024 10:18 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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フレディ・フランシス『魔界からの招待状』。5話オムニバスホラー。ハッタリかました演出がなくて、極めて地味。そこに知性が香るというか。たとえば第1話の二階の子供部屋を使った高低。第2話のPOV。第3話と第4話の臓器露出の一瞬ショット。第5話の照明。出演者も全員的確な演技。クールな映画。

26.06.2024 00:58 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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『Les horizons morts』。ジャック・ドゥミの監督(そして俳優としての)デビュー作。8分。https://www.youtube.com/watch?v=-6vEMhP7Zz8

25.06.2024 04:08 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

(蛇足)
吉村実子といえば、向田邦子原作のNHKのドラマ「あ・うん」が記憶にこびり付いている。フランキー堺の夫とその友人杉浦直樹との間の微妙な距離感を繊細に演じてた。調べると1979年の3月放送。自分が大学受験に失敗して浪人生活が始まった時だったのか・・・・。(今も浪人です)。

24.06.2024 14:29 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

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