オタクの朝は早い
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ゆるふわ駅巡りオタク https://kaisatsugazo.net
オタクの朝は早い
22.02.2024 21:48 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0国境の長いトンネルを抜けると青い空が広がっていた。どんよりした空とは打って変わって、広がるどこまでもどこまでも青い空。
ここはチルチルとミチルが生まれ育った「エックス国」とは違った国のようだ。歩いている人は見た目が同じに見えるが、喋る言葉は違っていた。
翻訳アプリを使って通行人に「青い鳥を見ませんでしたか」と聞いてみる。すると通行人は別の方角を指差した。
見ると探し求めていた青い鳥が群れをなして飛んでいるではないか!チルチルとミチルの故郷であるエックス国では絶滅したとされる、幸せの青い鳥。それはどこまでも広がる青い空の下で優雅に飛んでいたのだった。
見て!あそこにトンネルがあるわ!…と叫ぶチルチル。視線の先にはトンネルの入り口が大きく口を開けていた。奥はかなり長くまで続いているようで、出口は見えなそうだ。
「相当長いぞコレ。行くの?」と答えるミチル。
行った先に何があるか分からないが、もしかしたらこの先には違った世界があるかもしれない。
「長い人生だから一度くらい冒険しても良いんじゃないか」尊敬する師匠もそう言っていた。意を決してランタンに火を灯し、二人は先に進むことにした。
暗い闇の中何時間歩いただろうか。目の前に一筋の光が見えてきた。
「出口だ!」高まる期待。出口の先には一体どんな世界が広がっているのだろうか。
貧しい家に生まれたチルチルとミチルは、いつも近所のお金持ちの家のことを羨ましく思っていた。ある日魔法使いのおばあさんから青い鳥を探すように頼まれ、探し出す旅に出ることになった。
「青い鳥を見た人はいませんか…」
道ゆく人に聞いて回るチルチルとミチル。だが皆青い鳥は見ていないという。
探し始めてもう2週間が経った。だが手掛かりは見つからない。今にも雨が降り出しそうなどんよりした空が、もうずっと続いている。それはまるで、いつまで経っても青い鳥が見つからないという暗い未来を暗示しているかのよう…