読書という荒野 #読了
- 情報の断片を積み重ねるより、そこから何を感じたかのほうが重要だ。(中略) 自分の心揺らぐ瞬間を発見し、思考の軸とすること。それこそが教養なのだ。
- 読書とは、実生活では経験できない「別の世界」の経験をし、他者への想像力を磨くことだ。重要なのは、「何が書かれているか」ではなく、「自分がどう感じるか」なのである。
- 小説に限らず、作品というのは、その人がいちばん書きたくないものを書かせた時に一番いいものができるし、売れるのである。
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19.11.2025 11:55 — 👍 6 🔁 2 💬 0 📌 0
アン・クイン/西野方子訳『スリー』を読んだ
戦後イギリスの実験文学。行方不明になった少女Sの残した音声テープと日記、Sと共同生活を送っていた夫婦RとLのその後の暮らしが交互に語られる。音声テープの内容などは、断片的でわかり難くて偶然のように並ぶ言葉のところどころが美しい
Sの不在を抱え込んだRとL、欺瞞と妥協で互いを繋ぎとめていた2人の不協和音がじわじわと高まる。いつも受け身だったRと、どこか皮肉に夫婦を観察していたS。ルースがSを羨みつつ憐れんだように、Sもルースを救いたかったのだろうか。(その波紋をなかったことにしてこの先もRとLは…)
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18.11.2025 10:23 — 👍 16 🔁 2 💬 0 📌 0
本/ books
M・W・クレイヴン『デスチェアの殺人(上下)』
"The Mercy Chair" by M.W.Craven
M・W・クレイヴン/ 東野さやか訳『デスチェアの殺人(上下)』(早川書房) 読了
まさしく一気読み。事件は陰惨だが、あとがきにもあるように短い章立てでどんどん読んでしまう。メビウスの輪のような構造だった。
finished reading "The Mercy Chair" by M.W.Craven 💙📚
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#海外ミステリー
18.11.2025 04:29 — 👍 10 🔁 1 💬 0 📌 0
絲山秋子『まっとうな人生』読了。コロナ禍の時の生活が思い出された。あの時は多くの人がストレスを抱え込んだ異様な世界だったと今思う。
生きることはほんとうに面倒くさい、と終わりの方に。でも花ちゃんは花ちゃんなりにまっとうだ。今も面倒と思いながらも生きてゆくしかない。
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17.11.2025 12:40 — 👍 17 🔁 1 💬 0 📌 0
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17.11.2025 04:07 — 👍 5 🔁 2 💬 0 📌 0
池澤夏樹の世界文学リミックス
ケルアック『オン・ザ・ロード』から石牟礼道子『苦海浄土』まで、世界文学全集を個人編集した著者が、20世紀を中心に、いま読むべき世界の傑作を独自の視点で紹介する現代の世界文学入門。
池澤夏樹『池澤夏樹の世界文学リミックス』河出書房新社
池澤夏樹が文学全集を編纂時、夕刊フジで連載していたタイアップ企画の書籍版。連想ゲームの要領で次々に面白い本を紹介してくれる、めくるめく本の万華鏡世界。
名前は知ってるけども、難しそうで手が出ないと思っていても、粗筋を紹介してもらえばそんな事ない、って出会いがそこかしこにある楽しい本。
15年に出た文庫を再読。当時、気になった作品に付箋をはっていたので再読すると自分の変化を実感する。何年かしたらまた再読したい。
思えば池澤夏樹を通して私はアンナ・ポリトコフスカヤや石牟礼道子を知ったんだった。
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16.11.2025 07:10 — 👍 5 🔁 1 💬 0 📌 0
海外文学
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15.11.2025 08:35 — 👍 2 🔁 1 💬 0 📌 0
「リミタリアニズム」書評 桁外れの金持ちに切り込む論理|好書好日
好書好日(こうしょこうじつ)は、ライフ&カルチャーを貪欲に楽しみたい人におくる、 人生を豊かにする本の情報サイトです。映画や美術、食などをもっと楽しむための本の紹介から、朝日新聞の読書面に掲載された書評まで、あなたと本の出会いをお手伝いします。
原書をAudibleで聴き終わった。
超富裕層への富の集中について、徹底的に批判している。
よくある
「それだけの仕事をして成果を上げているんだから、多くの報酬をもらうのは当然」
みたいな反論に対しては、
「その成果を上げるために、すでにある社会資本にタダ乗りしてんだろ? 納税回避して、従業員にもまともな給料払わないでいるんだから、お前ら盗人じゃねぇか」
と小気味良い。
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book.asahi.com/article/1612...
15.11.2025 07:32 — 👍 106 🔁 30 💬 1 📌 0
シェイクスピア/松岡和子訳『リア王』を再々読した。
幾度読んでも凄まじさに愕然とする。冒頭におけるリア王の誤りに対して、彼の身に降りかかる惨劇の重みがいくら何でも不均衡で不条理だ。そして苦しんだ先の再会の喜びすら、一瞬の救いで終わってしまう無情さ。
解説によると、同様に死屍累々な『ハムレット』よりも、昨今では高く評価されることが多いとのこと(なるほど…)。フェミニスト的な読みをすれば、リア王がゴネリルに浴びせる呪詛は完全にアウトなので、すでに歪な親子関係があったのだろうとは思う。
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14.11.2025 03:03 — 👍 12 🔁 1 💬 0 📌 0
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13.11.2025 21:35 — 👍 11 🔁 5 💬 0 📌 0
銀河鉄道の父 #読了
- 子供のやることは、叱るより、不問に付すほうが心の燃料が要る。そんなことを思ったりした。
- 好きなことを仕事にするなど本末転倒も甚だしい。そんなのは謡や噺家の生き方じゃ。堅気の人間には順番が逆だ。仕事だから好きになる、それが正しいあり方だじゃい
- われながら愛情を我慢できない。不介入に耐えられない。父親になることがこんなに弱い人間になることとは、若い頃は夢にも思わなかった。
- 命というのは、そこにあるのが当たり前ではないのである。
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13.11.2025 07:41 — 👍 15 🔁 2 💬 0 📌 0
文藝春秋社、秋山千佳著『沈黙を破る 「男子の性被害」の告発者たち』の表紙
おはようございます、『沈黙を破る 「男子の性被害」の告発者たち』秋山千佳(文藝春秋)を読み始めたところ。被害者が実名顔出しで語る本。
以下あとがきより引用、p.252
「私自身、サバイバーの一人としてこのテーマを取材できなくなった時期もある。声を上げないのは悪いことではなく、声を上げた人にしても、上げ続けなくてもいい。むしろ次に行動を起こしてほしいのは、当事者よりも、それ以外の人だ。(中略)性暴力やその二次被害を防ぐよう対策を講じるにも、性暴力被害の実相を知ることは欠かせない。」
きつい描写が続きますが、なるべく広く読まれるといいなあと思う。
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12.11.2025 21:52 — 👍 63 🔁 11 💬 0 📌 0
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12.11.2025 10:19 — 👍 8 🔁 1 💬 0 📌 0
きょう買ったり借りたりした本3冊(一方は上下巻)
買ったり借りたり📚
ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ『骰を振る女神』
M・W・クレイヴン『デスチェアの殺人』
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海外文学
12.11.2025 07:25 — 👍 13 🔁 1 💬 0 📌 0
本/ book
ベンジャミン・スティーヴンソン『真犯人はこの列車のなかにいる』
"Everyon on This Train is a Suspect" by Benjamin Stevenson
ベンジャミン・スティーヴンソン/ 富永和子訳『真犯人はこの列車のなかにいる』(ハーパーコリンズ・ジャパン) 読了
オーストラリアの豪華列車ザ・ガンで開かれたミステリー作家が集まるブックフェスティバルで起きた事件を、ミステリー作家が解決する。おもしろくなかったわけではないが、いろいろと過剰で、残念ながらnot my cup of teaだった...
finished reading "Everyon on This Train is a Suspect" by Benjamin Stevenson 💙📚
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11.11.2025 12:25 — 👍 9 🔁 1 💬 0 📌 0
ザ・フェデラリスト/A.ハミルトン, J.ジェイ, J.マディソン, 斎藤 眞, 中野 勝郎|岩波文庫 - 岩波書店
権力と自由との均衡をいかに確保するか. A.ハミルトン 著
A・ハミルトン、J・ジェイ、J・マディソン『ザ・フェデラリスト』岩波書店
連邦共和制というかつてない政治形態を採用した独立当時の米国。その運営を支える憲法はどの様な思想、状況の上で発布され、なぜ受容されるべきなのかを、当時の政治家たちが新聞に発表した論文をまとめた本。
ミュージカル及び原作の『ハミルトン』ロン・チャーナウ著で言及されてたので読んでみた。社説として発表されてるので、各テーマが具体的で案外読みやすい。
また各論の構造がしっかりしてるので、修辞的な観点からしても古典として扱われるに納得。
あと、人間に対して理想を抱いてないところが意外。
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10.11.2025 07:26 — 👍 2 🔁 1 💬 1 📌 0
地獄の季節 #読了
- 俺の性格は鋭く痩せていった。物語の中にいて、人の世には俺は別れを告げたのだ
- 俺たちは俺たちの水気の多い野菜と一緒に熱を啖っている。そして、酒びたりだ、煙草だ、無智だ、献身だ。- 何もかもが、原始の国、東洋の思想と叡智とからは結構遠くにあるのではないか。こんな毒物ばかりが製造されて何が近代だ。
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09.11.2025 11:30 — 👍 8 🔁 1 💬 0 📌 0
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DEATH NOTE 短編集
#大場つぐみ #小畑健
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Cキラ編、aキラ編、最初のデスノートの物語「鏡太郎編」、Lの日常と過去 +4コマ。
死神リュークいいキャラですね。
本編もあんまり覚えてない。
また読みたいかも。🍎
#読了 #罪本 📚💙 @libro.bsky.social
09.11.2025 06:20 — 👍 1 🔁 1 💬 0 📌 0
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08.11.2025 09:09 — 👍 1 🔁 1 💬 0 📌 0
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08.11.2025 09:09 — 👍 0 🔁 1 💬 0 📌 0
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08.11.2025 09:09 — 👍 0 🔁 1 💬 0 📌 0
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08.11.2025 09:02 — 👍 3 🔁 1 💬 0 📌 0
ロシア 女たちの反体制運動/高柳 聡子 | 集英社 ― SHUEISHA ―
ウクライナへの軍事侵攻開始後わずか25時間で結成された反戦運動の最大勢力「フェミニスト反戦レジスタンス」をはじめ、ロシアにおける女たちの反戦・反体制運動はさまざまな形で存在してきたが、日本ではあまり知られていない。帝政時代からロシア革命、スターリン時代の大テロル、ペレストロイカを経て現在のプーチン政権に至るまで、著名な作家・詩人・活動家・ジャーナリストから無名の市民まで、女たちはずっと声をあげて闘...
高柳聡子『ロシア 女たちの反体制運動』集英社
帝国時代に萌芽した革命からソ連、そして今まさにロシアで活躍する女性活動家たちを紹介した本。
時に捕まり、拷問され、重労働を課せられ、追放され、最悪殺されてしまうことも珍しくないのに、いつの時代の女性たちも声を上げてきた。
何かとプーチンとソ連の影に隠され、姿が見えないロシアという大地で権力に抗う人たちと激動の近代ロシアの歴史をまとめた意欲作。
読んでると詩人の数が多いのに驚く。リュミドラ・ウリツカヤもウラジミール・ソローキンも今は発禁だなんて。ロシア語系文学はいつも政治的権力と戦ってるんだなぁ。
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08.11.2025 07:39 — 👍 5 🔁 2 💬 1 📌 0
😈『魔入りました!入間くん』
少し遠ざかっていましたが、2冊一気読みで追いつきました。
#魔入りました入間くん #西修
#読了 📚💙
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08.11.2025 05:17 — 👍 1 🔁 1 💬 0 📌 0
ポール・オースター『幻影の書』読了。読んだ後深ーいため息。悲劇的ではあるけど希望のある終わり方に救われた思い。劇中作の『マーティン・フロストの内なる生』だけでも面白い。
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08.11.2025 04:44 — 👍 21 🔁 1 💬 0 📌 0
恩田陸『spring』読んだ。
演劇の『チョコレートコスモス』、ピアノの『蜜蜂と遠雷』につづく、ザ・少女マンガな小説が既に出ていて、来月スピンオフがでると教えてもらったんで、いそいそと読んだ。
今回はバレエであった。ああたのしい、たのしい。天才の話はたのしいよ~とか思いながら読みました。
マンガではなく小説であるという感じもまたよし。
来月がたのしみになりました。
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07.11.2025 16:05 — 👍 4 🔁 2 💬 0 📌 0
本/ book
多和田葉子『研修生 プラクティカンティン』
"Praktikantin" by Yoko Tawada
多和田葉子『研修生 プラクティカンティン』(中央公論社) 読了
おもしろかったー
大学卒業後ドイツの書籍輸出取次会社の研修生として働き始めた「わたし」。外国で働き生活することの心細さや、それでも貪欲に人と交わっていこうとする姿勢が生き生きと描かれている。そしてその中から言葉、とりわけ何かを書くことへの切実な思いが募っていく様子が瑞々しい。多和田版『失われた時を求めて』なのかなと思った。
finished reading "Praktikantin" by Yoko Tawada 💙📚
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07.11.2025 10:46 — 👍 17 🔁 2 💬 0 📌 0
ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体: 書籍- 早川書房オフィシャルサイト|ミステリ・SF・海外文学・ノンフィクションの世界へ
早川書房オフィシャルサイトのミセス・ワンのティーハウスと謎の死体ページです。当サイトでは、ミステリ、SF、海外文学、ノンフィクションの名作から最新刊まで、幅広いジャンルを網羅した書籍の情報を提供しています。早川書房の世界を、こちらの公式サイトからご堪能ください。
ジェス・Q・スタント『ミセス・ワンのティーハウスと謎の死体』早川書房
サンフランシスコ、かつて中国茶の名手として名を馳せたヴェラのお店は閑古鳥が鳴いていた。老い先も短いし、そろそろ店仕舞いをと鬱々する日々の中、なんと店で死体を見つけてしまう。
突然の事件に「良き市民」としての矜持からヴェラは全力で警察に協力しようとするも、全く相手にされない。
ならいいさ、そんなら私が捜査しようじゃないかと勝手に捜査に乗り出すが?
お婆ちゃんが活躍する作品に外れなし、という偏見を裏付けてくれる最高の1冊。ジャナ・デリオンのワニ町シリーズ好きな人ならぜひ読むべし。
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07.11.2025 07:26 — 👍 9 🔁 2 💬 0 📌 1
歌わないキビタキの表紙。梨木香歩著、毎日新聞出版。
読み始めた『歌わないキビタキ 山庭の自然誌』梨木香歩、毎日新聞出版。
以下引用。p.52
闘病という言葉が、今までしっくりと来なかった。次から次へと内側から湧いてくる副作用という攻撃に、抗うこともできずにただ受け身でいるだけなのに、「闘」う、とは。けれど、受け身でいることもまた、「ずっと劣勢に立っている」という闘いの姿なのだと今では思う。劣勢に立ちながら、持ち堪えているということこそ、ほんとうの力を必要とすることではないか。
「ずっと劣勢に立っていた」。一生を総括する言葉として胸を張って墓碑銘にしてもいいくらいだ、と思う。しないけれど。
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06.11.2025 02:56 — 👍 37 🔁 5 💬 0 📌 0