西原志保『花と少女の日本文学』を読んだ。
とても面白かった。文学における花の表象について、生殖や性愛とどのように重ねられ変容してきたかをたどる。古来豊穣のイメージや生殖・性愛の比喩(間引き、手折る…)となってきた花は、近代以降は生殖を禁じられた少女の純潔や性愛を拒絶する表象へと読み替えられた。
『源氏物語』『紫式部集』、京極夏彦『絡新婦の理』、野溝七生子『山梔』、夏目漱石『それから』、森茉莉『甘い蜜の部屋』(モイラと林作、女三の宮と朱雀院の関係性の比較…など)と、取り上げられる作品が個人的にツボ過ぎて嬉しい。
#読了 @libro.bsky.social
10.02.2026 03:12 — 👍 14 🔁 1 💬 0 📌 0
そこに工場があるかぎり/小川 洋子 | 集英社 ― SHUEISHA ―
作家小川洋子氏による、おとなの工場見学エッセイ。あのベストセラー『科学の扉をノックする』の工場版ともいえる本です。幼いころから変わらぬ小川さんの好奇心と工場愛がじわじわ心にしみて、今、日本のものづくりに携わる人々と、繊細で正確な数々の製品のこと、あなたもきっと、とても愛おしく思うようになるでしょう!<目次>細穴の奥は深い (エストロラボ<細穴屋>)お菓子と秘密。その魅惑的な世界 (...
小川洋子『そこに工場がある限り』集英社
鉛筆、ボート、金属加工、ガラス製品、お菓子、ベビーカー。どんなモノでも、売られているものには作り手がいる。
その作り手たちを作家小川洋子が取材し、その商品の製作過程や歴史をまとめた本。工場(こうじょう)ではなく(こうば)と呼ぶのがふさわしい様な素敵な現場が次々登場する本。
工場だけども機械仕掛けの大量生産ではなく、人の手で作る手工業の世界の魅力がこれでもかと詰まっていた。
語り口も穏やかで片仮名が頻出しないせいか、読んでて気持ちが落ち着くし、心が荒れている時に読むのに丁度いいな、有り難いな。なんて思った。
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09.02.2026 06:05 — 👍 23 🔁 8 💬 0 📌 1
『渡来人とは誰か』高田 貫太|筑摩書房
筑摩書房『渡来人とは誰か』の書誌情報
高田『渡来人とは誰か』(ちくま新書)読了。
www.chikumashobo.co.jp/product/9784...
「日本」の時代区分における古墳時代の「朝鮮」半島と「日本」列島の人の行き来を描き出そうという、その意気やよし、という本なのですが、その枠組みに「渡来人」を持ってくるのはやはり無理があるのでは?というのが率直な感想。「朝鮮」半島の当時の様子がもうすこしわかってきてからあらためて挑戦してほしい気がします。第一章は「朝鮮」半島の当時の興亡と倭との関係がわかりやすくまとめられているので、この章を中心に読む手はあると思います。
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#読書メモ
08.02.2026 09:37 — 👍 1 🔁 4 💬 1 📌 0
毛布をかけて床に寝る私、股間に犬、お腹の上には文庫版の『三体』
犬と三体と私。きょうはのーんびり本を読む!
三体、今ね、写真に妙な数字が写り込んできたあたり
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08.02.2026 04:44 — 👍 14 🔁 1 💬 0 📌 0
パーシヴァル・エヴェレット『赤く染まる木々』は(内容からすると不謹慎かもだけど)おもしろい。特に会話が。
海外文学
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06.02.2026 22:20 — 👍 9 🔁 2 💬 0 📌 0
『革命について』ハンナ・アーレント|筑摩書房
筑摩書房『革命について』の書誌情報
ハンナ・アレント『革命について』筑摩書房
同時代に起きたアメリカ独立革命とフランス革命の結果を決定的に隔てたものは何だったのか?
という問題を哲学者アレントが欧州の歴史、双方の革命を比較、検証しながら「革命」の果たす役割、目的、結果を論じた本。
超難解。読み終えたけども半分も理解出来た気がしない。
ローマ法、ルソーにモンテスキューと言った政治思想に加えて欧州哲学の伝統に則った言葉の定義についてと、話題が縦横無尽過ぎてついていくのがめっちゃ大変。
特に2章目と3章目なんか完全に刃が立たなかった。でも何とか最後まで読んだってことだけ自己満足で記録させて
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06.02.2026 07:14 — 👍 3 🔁 1 💬 1 📌 0
劉慈欣著、大森望、光吉さくら、ワン・チャイ訳『三体』ハヤカワ文庫SFの表紙と飲みかけのコーヒーとラナンキュラスがテーブルに置かれています
おはよう、ねむい、朝読書。
昨夜クリスティの『スタイルズ荘の怪事件』を読み終えたので、これまた今年やりたいことリストに入れてある「『三体』を全作読む」に取りかかるとします。
劉慈欣『三体』大森望、光吉さくら、ワン・チャイ訳、ハヤカワ文庫SF
序盤から身体的苦痛を伴う描写が続いて怯んでます……読めるかなあ……。
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05.02.2026 21:41 — 👍 25 🔁 1 💬 1 📌 0
窪美澄『夜に星を放つ』読了。5つの短編集でコロナ禍やシングルマザーが登場。人の優しさや哀しさが伝わってくる。どれも良いけど『銀紙色のアンタレス』が好き。夏の魔法のような淡いささやかな思い。力強い泳ぎ。
読んでいて映画『思い出の夏』を彷彿させられた。
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05.02.2026 06:21 — 👍 13 🔁 2 💬 0 📌 0
本/ book
トマス・リゴッテ『悪夢工場』
"The Nightmare Factory" by Thomas Ligotti
トマス・リゴッティ/ 若島正他訳『悪夢工場』(河出書房新社) 読了
小口まで真っ赤というおどろおどろしい装丁の本を開けば、まさしく悪夢というほかない話が9編。何と名指せるわけではない、狂気、超自然的なものや邪悪の気配を描き、ホラー小説といよりは怪奇(グロテスク)小説という趣。「道化師の最後の祭り」「魔力」が印象に残った。
finished reading "The Nightmare Factory" by Thomas Ligotti 💙📚
海外文学
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05.02.2026 05:04 — 👍 15 🔁 2 💬 0 📌 0
マデリン・ミラー/野沢佳織訳『キルケ』を再読した。
素晴らしかった。大好きな神話の語り直し。太陽神の娘でニュンペ(「花嫁」の意もある、と)キルケは、囚人プロメテウスと言葉を交わし人間に関心を持つようになる。そして魔力を手に入れるが、ゼウスに咎められ無人島へ追放となり…。
『変身物語』では逆恨みとされるスキュラへの仕打ち(と、その後の自責)、妹パシパエの出産(!)、ダイダロスとの出会い、気を許せないヘルメスとの付き合い、そしてオデュッセウス…。と、神話で馴染みの人物や出来事がキルケの視点から語られる。ペネロペの造形も好ましかった。
(続く)
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05.02.2026 03:06 — 👍 24 🔁 4 💬 1 📌 0
オリュンポス神族から見下されるキルケが、傲慢な神々の愚かさや醜さを見抜き、女神らしくない自分と折り合いをつけながら生きようとする。ラストは胸がいっぱいになった。
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05.02.2026 03:07 — 👍 12 🔁 2 💬 0 📌 0
昨日あまりにも寒くて、むしろこの寒さの中で読むべきではと、夏葉社の『冬の本』を引っ張り出してきました。そして今日は日中けっこう暖かくて拍子抜けし、今また寒い。
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04.02.2026 07:30 — 👍 26 🔁 2 💬 0 📌 0
買ったり借りたりした本たち2冊
買ったり借りたり📚
パーシヴァル・エヴェレット『赤く染まる木々』
グアダルーペ・ネッテル『一人娘』
海外文学
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04.02.2026 06:31 — 👍 16 🔁 1 💬 0 📌 0
publishing.parco.jp/books/detail...
ケリー・グロヴィエ『いかにしてバンクシーは美術史を救ったか』PARCO出版
正体不明のゲリラアーティスト、バンクシーの絵を元ネタ或いは元ネタと思しき絵や彫像と共に紹介した本。
テーマと元ネタ、見開きにバンクシーの作品と比べられる様になっており、それぞれの作品の概要が紹介されている。
着眼点が面白い。過去の偉大とされつつ陳腐になってしまった作品たちをいかにバンクシーがリバース・エンジニアリングしているのかが分かるし、バンクシーから個々の作品への興味も持てるし。
これは良い本でした
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03.02.2026 05:01 — 👍 8 🔁 5 💬 0 📌 0
アガサ・クリスティー『スタイルズ荘の怪事件』の表紙とコーヒー。
明日はもう立春。
今年やりたいことリスト100の中に入れてある「アガサ・クリスティーの全作品を読む」に取りかかります📚デビュー作から順に読んでいくつもり!年内にゴールできるかな〜?
『スタイルズ荘の怪事件』アガサ・クリスティー、矢沢聖子訳、早川書房クリスティー文庫
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02.02.2026 22:01 — 👍 33 🔁 2 💬 1 📌 0
中野京子『名画の中で働く人々 「仕事」で学ぶ西洋史』を読んだ。
とても面白かった。“職業”という切り口が効いていてる。
ヘンリー八世、『リア王』の道化、ヒュパティア、マリー・アントワネットとローズ・ベルタン、ココ・シャネル、ジャンヌ・ダルクと異端審問、スイス人傭兵…などなど、元々関心のある歴史上の人物や出来事が取り上げられており、ここでこの話を読めるとは…と楽しかった。
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02.02.2026 21:26 — 👍 22 🔁 1 💬 0 📌 0
妖怪怪談 - 光文社
怪異は、あなたを見ている。そして、連れ去りに来る。伝承は警告する。決して深入りしてはならない領域があると。 三津田 信三 著
三津田信三『妖怪怪談』光文社
雪女に座敷わらし、誰もが知る妖怪の起源や言い伝え等を趣味と実益を兼ねて調べたことのある筆者がどうもこれは変_。
いや、実はあの妖怪の実態、正体はこれなのでは?と疑いつつどうにも”障り”がある話をお蔵出しする。
って感じのファンにとってはお馴染みの三津田信三テイスト全開のホラー小説。
一人称でテーマとなる怪奇現象を理詰めで紹介した上で聞いたという話を三人称で淡々と語り出す。
毎回この仕掛けにまんまと引っかかって読んでて背中がゾクゾクするけど、それが堪らんのよ。派手な演出よりも、ジワーッとした怖さが好きな人にはお勧め。
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02.02.2026 13:05 — 👍 2 🔁 1 💬 0 📌 0
岡野八代「ケアの倫理と平和の構想」読了。
「世界99」と前後して読んだことで「主体とは」「人の尊厳とは」「責任とは」みたいなことがくっきりして見えて、意図せずものすごい読書体験になりました。あまりにすごかったので付箋を貼りながら一読して、付箋を回収して写経しながら再読したほど。法哲学とか政治学の本だけど読んでいて心震えたし、この本に書いてあることを大事にしたいと思いました。
特に不正義の被害者に正義を返すという修復的正義の話と、尊厳があるからこそ人はその生き様に責任を負うことができるという話が印象的でした。
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02.02.2026 08:16 — 👍 9 🔁 3 💬 1 📌 1
『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』スティーヴン・グリーンブラット|筑摩書房
筑摩書房『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』の書誌情報
スティーヴン・グリーンブラット『一四十七年、その一冊がすべてを変えた』筑摩書房
15世紀、ローマはヴァチカンで法王に秘書として使えた男がいた。けれども法王と世俗君主たちとの争いに巻き込まれ、法王は退位となり失職。
普通なら次なる職場を探すところ、この男なんと旅に出てしまう。行き先は修道院、目的はその図書室だ。
そしてある時、旅先で後の欧州の知識人たちがそのラディカルさで度肝を抜かれるある失われた写本を見つける。果たしてそれは_?
ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を地で行くような中世欧州のキリスト教社会と古典を巡るノンフィクション。いや面白かった
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01.02.2026 12:34 — 👍 9 🔁 2 💬 1 📌 0
映画研究ユーザーズガイド - 株式会社 人文書院
映画研究の最前線 北野 圭介 著
北野『映画研究ユーザーズガイド』(人文書院)読了。
www.jimbunshoin.co.jp/book/b101352...
つい手に取ったという感じなのですが、アカデミックな映画研究ってこんなところまで到達しているのかと驚いたり複雑な思いになったり。
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#読書メモ
01.02.2026 09:33 — 👍 3 🔁 2 💬 1 📌 0
『おでかけアンソロジー ひとり旅』読了。40人の著者によるひとり旅のエッセイ。もうすでに亡くなった人から現役活躍中の人まで。いろいろな時代の旅の仕方や感じ方が面白い。久しぶりで中原中也や田中小実昌に出会った。
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01.02.2026 07:05 — 👍 16 🔁 2 💬 0 📌 0
1月に読んだ本です。年明けの『薔薇の名前』から『虚無への供物』の流れが濃ゆくてよかったw
2026年1月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4251ページ
★先月に読んだ本一覧はこちら→ bookmeter.com/users/4839/s...
#海外文学 #読書記録 @libro.bsky.social
01.02.2026 04:50 — 👍 13 🔁 1 💬 0 📌 0
本の表紙たち、朝日新聞1月7日朝刊の小山田浩子さん寄稿記事のコピー
去年の読書記録154冊を超えることはなさそうな2026年1月末の図書館本です📚
『最近』『庭』小山田浩子、新潮社
『理由のない場所』イーユン・リー、河手書房新社
『小さな町』ソン・ボミ、橋本智保訳、書肆侃侃房
『最新差別語不快語』小林健治著、辛淑玉企画、にんげん出版
朝日新聞への寄稿が素晴らしかったので遅ればせながら小山田浩子さんを読んでいる。
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30.01.2026 02:18 — 👍 13 🔁 1 💬 1 📌 0
ミシェル・トゥルニエ/榊原晃三訳『聖女ジャンヌと悪魔ジル』を読んだ。
ジル・ド・レと言えば青髭のモデルとされているが、私がまず思い出すのはかつて澁澤龍彦が見せてくれた “肖像” の強烈な印象だ。その幼児性とか、極端から極端への飛躍とか。
中世の信仰のあり方、処刑が公開されるような時代における神聖と悪の観念は、想像することすら難しい。ジャンヌ・ダルクが「神のお告げ」を聞いたことが、彼女が魔女であることの証左とされる理屈にあらためて驚いたり。そしてジル、自分は天国に召されると本当に最期まで信じて疑わなかったのか…。
#海外文学 @libro.bsky.social
29.01.2026 11:38 — 👍 22 🔁 4 💬 0 📌 0
本/ book
ギョーム・ミュッソ『アンジェリック』
"Angérique" by Guillaume Musso
ギョーム・ミュッソ/ 吉田恒雄訳『アンジェリック』(集英社文庫) 読了
色々な意味でとてもアクロバティックだった。ちょっとご都合主義な気もしないではなかった。
finished reading "Angérique" by Guillaume Musso 💙📚
#海外ミステリー
@libro.bsky.social
28.01.2026 09:28 — 👍 7 🔁 1 💬 0 📌 0
宮本輝『よき時を思う』読了。90歳の記念に高級フレンチの晩餐会を主催する祖母。祖母の歴史と晩餐会の準備の様子が語られている。孫娘の住むのが四合院造りの家の1棟。この家主が最初と最後に登場するがこれは家族の再生の話。
大木が木にしかわからない言葉で話してる、そういうことはあると思っている。
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28.01.2026 06:58 — 👍 10 🔁 2 💬 0 📌 0
よい買い物📚
他にもあったけれど、ぐっと堪えて。
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28.01.2026 05:19 — 👍 36 🔁 1 💬 2 📌 0
上川涼子『水と自由』を読んだ。透徹した眼差しがひりりとする。
〈月、そしてそこから冷えてゆく音叉 ひかりにみちて鳴ることもなし〉
〈心臓をひとつ点して現し身は白夜、ひとよを燃え尽くるまで〉
〈冷えびえと床にビー玉散りみだれ乱り尾をひく孔雀見ゆ、見る〉
〈死ののちへ続く渇きか紫陽花に羊皮紙の質感をみとめつ〉
〈わが閉ざすのち一冊の小説は少し膨らむ息づくごとく〉
〈たひらぎてはなびらを待つ水の時その時を揉み魚ら泳ぐも〉
〈雨は傘を脈打ちながらしたたりてこころに至る不可思議のこと〉
〈音楽にとりのこされた一脚の椅子がいま自壊すればいいのに〉
#読了 @libro.bsky.social
27.01.2026 22:21 — 👍 19 🔁 2 💬 0 📌 0