井上陽平｜公認心理師、トラウマケア

まずは、人との関わりを急に増やそうとせず、「安心できる人」との少人数の交流から始めることが大切です。相手の表情や声のトーンに反応してしまうときは、深呼吸をして身体感覚に意識を向けてみましょう。感情がうまく切り替えられないときは、自分の気持ちを言葉でノートに書き出すだけでも整理が進みます。また、トラウマに起因する神経の過敏さには、ヨガ・軽いストレッチ・ぬるめの入浴など、体を緩める習慣が効果的です。大切なのは「うまくやる」ことよりも、「安心できる状態」を少しずつ取り戻していくことです。

人と関わることがしんどい人の中には、幼い頃から虐待やネグレクトなどの慢性的なストレスを経験してきた人がいます。そうした体験によって、神経系は常に過覚醒（過敏な緊張）や麻痺（感情が凍りついた状態）に陥りやすくなります。そのため、人と話すだけで極度に疲れたり、自分が何を感じているのかわからなくなったりします。些細な言葉で深く傷ついたり、感情の切り替えがうまくできず、ずっとモヤモヤした気持ちを抱え込んでしまうこともあります。

泣きたくないのに、涙が出てしまうとき。
弱いからじゃないよ。
それは、ずっと我慢してきた心が「もう限界だよ」と教えてくれてるサイン。
涙は、心がちゃんと生きてる証。
ずっと押し込めてきた痛みが、言葉の代わりに流れているだけ

夢は、心の深層にある泉のようなもの。昼間は沈黙している感情が、夜になると声を持ち始める。ささやくようなその声は、過去の痛みや、言葉にできなかった願い。夢の静かな声は、忘れかけた真実をそっと照らし出す。それは、ときに癒しとなり、ときに涙となって、私を未来へと導いてくれる。

親から愛されなかった人々は、心にぽっかりと空いた穴を抱えて生きています。その穴は、どんな成功や努力でも埋まらないことがあります。愛情を受けられなかった幼少期は、人を信じることや感情を素直に表現する力を奪っていくのです。

毒親育ちの人は、「親みたいにはなりたくない」って思ってるのに、ふと気づくと同じパターンを繰り返してしまうことがある。そんな自分に気づいたとき苦しくなる。「自分も同じなのか」って責めたくなる。でも、それに気づけたのは、一歩前進している証拠。少しずつでも、自分の選択で生きる練習を始めてみよう。

心の奥にしまい込んだ過去の傷、そこに光を当てると、不思議とそれが自分を支える力に変わる時がくる。闇に閉じこもると悪魔に囚われた気分になるけど、少しずつでも自分を信じて前を向けば、光はあなたを味方してくれる。

はじめまして。
「こころのえ相談室」を運営し、トラウマケアを専門にカウンセリングを行っている公認心理師の井上陽平です。
過去の痛みや心の傷で生きづらさを感じている方が、自分らしさを取り戻せるようサポートしています。
これから、心のケアや日々の気づき、役立つ情報をお届けしていきます。どうぞよろしくお願いします。