【ウィドウ外伝・21】はナンバリング間違いの為欠番となります、20の次が22となりますのでご承知おき下さい。
03.06.2024 01:37 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0@madmuddymatsu.bsky.social
30MS/武装神姫/メガミデバイス・・・これらの娘達は何処から来て何処まで行くのだろう?(台詞応酬だけの二次創作)
【ウィドウ外伝・21】はナンバリング間違いの為欠番となります、20の次が22となりますのでご承知おき下さい。
03.06.2024 01:37 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0僕は愕然とした、僕らの到着まで子供達が人を殺めなかったのは5人が同時に殺される状況を作り出す為に黒幕が仕掛けた罠だったからだ。『よくやってくれたリッカルド。』渦は新たな異形を形作り、どす黒い人形を成した。
#紡ギ箱 #黒裁人
「お前はいったい何なんだ!」3mは優に超える体躯、指先の爪は固く鋭く腕の一振りでGISの隊員達を切り裂く。『それを聞いてどうなる?死にゆく者よ。』「お前を罵るのに必要なんだよっ!」『面白いなリッカルド、我を恐れないとは。』笑っている?許せない。
事切れて物言わぬ子供達の骸に誰もが無力感に打ちひしがれたその刹那、突如子供達の骸が爆散。肉塊が、血が部屋中を糊塗するかの様に。
放たれた熱と血脂の匂いによりルカは激しく嘔吐した。
なんだ?何が起きている?部屋中に散った血と肉塊が渦を巻き祭壇の前に集約していく!
『・・・あ奴らはしぶとくてな、己の意思を失いながらも細胞単位では人としての形を保とうと限界を超えられなかった。死を持ってようやく我の血肉とする事が出来る。感謝するよお前達、5人が同時に死んでくれなければ我は生まれいづることが出来なかったのだから。』(続)
#メガミデバイス
#エクソシストウィドウ
【ウィドウ外伝・23】
「やめなさい!」「やめろよ!」ウィドウとルカの声が響く、GISの隊員が一斉に子供達の後頭部にベレッタの銃口を押し当てたからだ。
『【BRAIN】同士で殺し合う。さぞかし効率的で愉快だろうと思ったが、自己制御も叶わぬまがい物ならば騙し通す事も出来まいよ。この先こ奴らは闇の眷属吸血鬼として生きる事となる、民間伝承の様に不死では無いがな。』
限界だった。子供達を解き放つにはやはりそれしか無いのだと、銃声がその場を支配した。(続)
『終わりだな。人格形成期からの融合であれば隠し通せる。そう予測しての実験だったが、イレギュラーが多過ぎた。』
「!」
その場にいた全員が凍りつく、5人の子供達が流暢に話し出したからだ。同調し少しのズレも無く一言一句同じ内容で。『どうした?俺の出現を心待ちにしていたのだろうリッカルドよ。』
なんだ?何故こいつは僕の名前を知っている?!『お前は悪魔祓いなのだろう?悪魔が人間の弱点を揺さぶるなどよくある話ではないかな。そうそう子供達は殺してやった方がいいぞ、もう我にも戻せないからな。』「貴様!なんの為にこんな酷い事を?!」
一番聞きたくなかった言葉だった、子供達はもう戻らない。
#メガミデバイス
#エクソシストウィドウ
【ウィドウ外伝・22】
僕/ウィドウ/ルカの到着により5人の子供達は活動を再開した。カラビニエリの対テロ特殊部隊GISとウィドウに護衛されるルカの姿を目の端に捉えながら、僕はナノマシンと融合して膨張されつつある自身の筋肉と強化された体幹で子供達をなぎ倒した。
だがやはり子供達の呪縛は解除されない、黒幕を捕らえたら子供達を助ける術は得られるのか?わからない、僕が僕でいられるのもそう長くはない。黒幕は現れない、どうしたら。
GISにより拘束された子供達への無力化を迫る声が耳に届く。僕はベレッタM9A4の銃把を握り直した。(続)
銃は対人殺傷能力を持つ『許す者』射出式スタンガン/麻酔弾等も選択可能・・・君は彼の銃であり弾丸だ、彼を頼む。」
02.06.2024 09:34 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0#メガミデバイス #エクソシストウィドウ
【ウィドウ外伝・20】
「銃器使用の許可が出た。」エクソシスト長は静かに告げた。
「現代医学/技術では救えない以上、魂の救済は我らの主によってしかあり得ない。子供達がさらなる地獄の深淵に堕ちてしまわぬ様に苦しみの縛鎖から開放してやって欲しい。リッカルド、私は君に何もしてやれない。君の気高き魂に報いる事が出来ない、それでも君は行くのか?」
僕の中に迷いは既に無かった、事の顛末を見届けないまま終わるのは僕の生き方では無い。
「リッカルドから君への装備として発注されていた。アクティブクローク。補助AI搭載型装甲で危険を察知し自動で展開する。(続)
「ウィドウ、残された時間も僕は僕として生きる。君には最後の瞬間までそばにいて欲しい。」
リッカルドは穏やかな、でも泣くのを堪えている笑顔で私を見た。
ひどい、そんな顔を見せる貴方の願いを私が拒めないと知っている。
私は彼の人差し指にすがりついた。
「ウィドウ、救済しなければならないのはルカだ。」
「はあ?」
何を言っているの?私に理解出来ないリッカルドがいる。
「『好奇心が猫を殺す。』ルカはそれを身を持って知った、彼の中で渦を巻いているのは自責の念と僕への贖罪だ。」
「当たり前よ!」
「ルカは知ってしまった、自分の短慮で世界の見方が変わることを。僕は自分の最後を見届ける、ルカも恐らくは同じ気持ちだ。何も知らないまま終わるのは嫌だと。」
「貴方が引き受けなくてもいいことだわ!」
リッカルドが左手を私のそばに置く。ずるい、ここは私の居場所だ。
ずっとあると思っていた私の居場所。
(続)
#メガミデバイス #エクソシストウィドウ
【ウィドウ外伝・19】
「馬鹿な事を言わないでっ!私は貴方があの場所に戻るのだって嫌なのに!」
信じられない、リッカルドはルカを連れていくと。
「貴方は・・・命を賭けて5人の子供達の救済に行くのでしょう?ルカが貴方の邪魔になるのは確実だわ!」
リッカルドは左手のひらを上に向けて私を招く。
いつもなら喜んで応じるけれど今は「行かないわよ。」
リッカルドは寂しい目を見せた。
「私は残された時間が少ないのなら貴方と一緒にいたいの!」
「僕は変化していく姿を君に見せたくは無いなぁ。」
わかってる、リッカルドはそう言う。
(続)
本当にどうしようもなく子供なんだ僕は。
それでも僕を救って傷付いてもう会えなくなる人に、それでも何か出来る事がないかを必死に考えなければならない。
リッカルドおじさんに救われた命なんだから。
あぁ僕は子供だ、こんな事をお願いしてはいけないのに。
「馬鹿な事を言ってるってわかってるけれど、僕も連れていって。」
「ルカ、悪い夢だったと。」
リッカルドおじさんは激しく首を横に振る。
「おじさん、死なないで帰ってきてくれるよね?!」
駄目だよ、ここでおじさんと別れたらもう二度と会えない。
何故かはわからないけど絶対にそうなってしまうと感じる。
「こんなに困らせておいて、まだ我儘言ってるのは・・・でもこのままおじさんとさよならは出来ない、僕は何にも。」
僕は何にも出来てない、子供だからおじさんを犠牲にしても咎められないなんて許されない。
(続)
【ウィドウ外伝・18】
「ルカ、これでお別れだ。巻き込んでしまった事をどうか許して欲しい。」
違うよ、おじさんを苦しめてしまったのは僕だ。
「お別れって嫌だよ、僕はおじさんに何も返せてない。」
隣町の子供達の行方不明なんて誰かの嘘だとしか思ってなかった。
でも僕は見てしまった、その場にいるべきじゃなかった僕が。
そうだおじさんは僕の様な子供に悪夢を見せないように戦ってくれていた人なんだ、それなのに僕は面白そうだなんて。
「お父さんとお母さんの言う事をよく聞いて」
「おじさん、あの場所に戻るんだね。」
「・・・そうだ、全てを終わらせないと。」
(続)
#メガミデバイス #エクソシストウィドウ
【ウィドウ外伝・17】
「ウィドウ、リッカルドから君への装備として発注されていた。アクティブクローク、補助AI搭載型装甲で危険を察知し自動で展開する。銃は対人殺傷能力を持つ『許す者』、射出式スタンガン/麻酔弾等も選択可能・・・君は彼の銃であり弾丸だ、彼を頼む。」
【ウィドウ外伝・16】
「銃器使用の許可が出た。」エクソシスト長は静かに告げた。「現代医学/技術では救えない以上、魂の救済は我らの主によってしかあり得ない。子供達がさらなる地獄の深淵に堕ちてしまわぬ様に苦しみの縛鎖から開放してやって欲しい。・・・今さらだがリッカルド、私は君に何もしてやれない。君の気高き魂に報いる事が出来ない、それでも君は行くのか?」僕の中に迷いは既に無かった、事の顛末を見届けないまま終わるのは僕の生き方では無い。
進めている。「エクソシスト長を呼んでくれ、僕にしか出来ない仕事がある。」「駄目よ!現場には行かせない!」「ウィドウ、僕が人間でいられるうちに。」すまないウィドウ、僕もまだ君と一緒にいたかった。「・・・!」病室から出ていくウィドウを見送る。大丈夫、彼女は僕の望みを叶えてくれるから。
23.02.2024 20:32 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・15】
「ウィドウ、僕はどのくらい眠っていた?」「眠ったと言える程では無いわ、ここにたどり着いてから3時間しか経っていないもの。もっとしっかり休みましょう、お願いだから。」ウィドウの悲しげな瞳が僕の身体の状態を物語る。わかっている、僕の身体は変化し始めている。「貴方をどうしてあげたら良いのか、みんな必死に考えてる。」「・・・ウィドウ、残されている時間は少ないよ。それに僕は呼ばれている。」そうだ、僕は5人の子供達と共鳴している。子供達は上位の存在を形作る為の生贄だ、同じ存在になったからわかる。子供達をこんな風にした奴は次の何かを(続)
進めている。「エクソシスト長を呼んでくれ、僕にしか出来ない仕事がある。」「駄目よ!現場には行かせない!」「ウィドウ、僕が人間でいられるうちに。」すまないウィドウ、僕もまだ君と一緒にいたかった。「・・・!」病室から出ていくウィドウを見送る。大丈夫、彼女は僕の望みを叶えてくれるから。
23.02.2024 20:30 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・14】
フィレッティーノ周辺の町村警察へヴァチカンより要請が届く。カラビニエリとの共同作戦により周辺住民の避難と廃屋の包囲が完了したのは、リッカルドとウィドウが生還した2時間後の事だった。
【ウィドウ外伝・13】
何が何だかわからなかった。リッカルドおじさんの後を付けて雑木林の奥へ行って・・・我に返ったらローマの教会にいた。妖精みたいに跳ね回る小さい女性?が牙を向いて飛びかかってくる子供達から僕を守ってくれて、そこからはとにかく走った。リッカルドおじさんの叫びに従って走ったんだ。妖精みたいな女性はウィドウと名乗った、右手の甲から血を滴らせるリッカルドおじさんのそばで射抜くような目で僕を見ていた。わかってる、わかってるんだ。僕があんなところに行かなければリッカルドおじさんは上手くやれてたんだ。僕のせいなんだ。
その技術を改悪し筋力の増強/ホルモンの分泌強化/神経伝達の高速度化を彼女の全身に施している。」「そんな事したらこの子の身体どうなっちゃうんですか?老化加速しちゃうんじゃ?!」「副作用としての暴走それがエナジードレイン、吸血行為だ。6人の子供達は血液を高濃度のエナジードリンクとして無理に増強され悲鳴をあげている身体に供給し続けている。」「彼女とナノマシンを分離させる事は?!」瞬きひとつせず私に説明を続けてくれていたエクソシスト長が目をそらす。「脳神経細胞への完全な癒着が確認された。ナノマシンは生体電流で稼働している為、少女の生命活動が維持されている限り影響を及ぼし続ける。」「・・・酷い。」
23.02.2024 20:18 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・12】
リッカルドは眠っている、極限の緊張状態からの弛緩だから無理も無い。悲しいのはあの状況から辛くも一人の少女を助け出したにも関わらず、彼はベッド上でガチガチに拘束されている。「駄目なのですか?」私はエクソシスト長に問う、帰ってきた答えは首を横に振る姿。「ウィドウ、君から得た情報を基に少女へあらゆる検査を実施した。結果はナノマシンによる身体強化とその副作用による暴走であろうという推測だ。」「ナノマシンって?!そんなの現代技術じゃあり得ない!」「そうだ、実現目標を2045年として関係各所で主として医療目的での開発途上の技術だ。(続)
しまった黒幕がいるのならば、一人だけでも連れ帰らねば助ける方法も見つけられないまま何処かへ逃げられてしまう。それだけは駄目だ、混乱した頭の中でそれだけは絶対だった。
23.02.2024 20:11 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・11】
・・・そこから先どうやってローマまで逃げ帰ったのかは断片的にしか覚えていない。ウィドウに6人の子供のうちおそらくは最年少の女児へスタンガンを撃たせ、僕はジャケットで包んで担いで運んだ。5人の子供達は僕とルカへ襲いかかる、何度振り払っても立ち上がる。ウィドウにルカの護衛を頼み、残念だが特殊警棒を振り回して子供達を牽制した、それしか無かった。雑木林の入口に停めたレンタカーへ文字通り転がり込んで這々の体で走り去った。「ああ!そんな!!」血塗れのウィドウが僕の右手の甲を両手で抑えながら泣いている、そうか噛まれたのか。子供達の身に何が起きているのか?そしてもし子供達を変えて(続)
そして光の反射が見られない真っ黒な瞳で僕等を見据えると、ネットリと悍ましい満面の笑みに変わる。「な、何だよこれ!!」僕等の背後で叫び声が上がる。「ルカ?!」
19.02.2024 21:47 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・10】
マグライトを頼りに僕とウィドウは廃屋内を探索したが『誰かが住んでいる。』という結論には至らなかった。「ここが最後ね。」外観からは単なる平屋だと思っていたが屋根裏へ上がるための階段が見つかった。「行きましょう。」警戒心を最大にしてドアを開ける。「?!」15㎡程度の部屋は敬虔なクリスチャンがさながら教会の様に設えた造り、蠟燭が灯され「ひっ!」ウィドウが息を呑んだ。「・・・子供が。」祭壇だろうか?その前であたかも主に傅くかの如く並ぶ6人の子供達。ゆっくりと僕等の方に振り向くその顔は、青白く能面の様にとてつもなく生気に乏しい。(続)
そして光の反射が見られない真っ黒な瞳で僕等を見据えると、ネットリと悍ましい満面の笑みに変わる。「な、何だよこれ!!」僕等の背後で叫び声が上がる。「ルカ?!」
19.02.2024 21:40 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0【ウィドウ外伝・9】
ウィドウの装備は射出型スタンガン及び刃渡り6cm程度のブレードだ、これをそれぞれ対で操る。結局のところマンストッピングパワーとしての活躍は期待出来るが対象に致命傷を負わせる程の威力は無い。アンドロイド=ロボットである以上アシモフの三原則からは逸脱出来ない、それでも僕の護衛としてはこれ以上無い。2人でのコンビネーション訓練に2週間を費やしたが彼女は非常に優秀でなおかつ細やかな心遣いも出来る女性、淑女と呼ぶにふさわしい人格者だった・・・多少自虐的傾向が見えたりもしたが。