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上機嫌は煙みたいに消えるものだから、たやすく忘れられる。

灯のついた町は、雨というセロファンに包まれて、キャンデーのかたまりみたいにキラキラしている。

いい匂いをかぐと、香浴、薫浴、といいますか、心のもやもやがスーとしちゃうんです。パーピーになるの。

ものを一つ捨てるのは、人生を一つ、捨てることである。

好きなものがある、美しいと思うものがある、ということは、何と人間にとって快いぜいたくだろう。

なるべく怒らぬよう。怒ると人生の貯金が減る。

ま、人生はだましだまし保ってゆくもの、ゴチャゴチャしてるうちに、待ち時間、終るわよ

人生はトシ相応のタカラがゆく手ゆく手に埋められてある。

人生そのものは無味乾燥であるが、味わう人の舌によって、ちがう味が生まれるのだ。

老けるのと「お婆ンくさくなる」のとは別である。

センスを同じくする、っていう発見のうれしさは、男と女の愛よりもうれしいことがある。

私は人生で人間の上機嫌はいちばんすてきなもので、砂の中の金のようなものだと思っている。

ぜいたくは、みたされたとき、単なる物欲となってしまう。

錯覚こそ、人生ですぞ

人それぞれ。魅力それぞれ。

春はなりふりかまわぬというていで、急ぎ足で髪をふり乱してやってくる

おなか、すく？