分断、陰謀論、ヘイトの時代に、どう小説を書くのか。
考えているうちに、午前中が終わっていました…。
「文学が遠く(立場、考え、時代、土地、民族)に届くことを信じ、自覚する」
note.com/sakurabakazu...
@sakurabakazuki.bsky.social
作家
分断、陰謀論、ヘイトの時代に、どう小説を書くのか。
考えているうちに、午前中が終わっていました…。
「文学が遠く(立場、考え、時代、土地、民族)に届くことを信じ、自覚する」
note.com/sakurabakazu...
たとえば、家族の誰かが死ぬが、隣家では赤子が生まれる。誰かが出て行くが、誰かが結婚する。こうして全体として生き残ることができれば、自分が死んでも、消えないはず、と。
「飢えるのはごめんだといって喧嘩するやつがいたら、おれはそこにいる」「みんなが怒って怒鳴ってるとき、おれはそこにいる」「母ちゃんがどこを見たって――おれはそこにいるってことだ」
生活が困難になるほど、連帯は強まっていく。そして絶望した人々が、一人また一人、共同体に沈み込んでいくというこの物語を、わたしは震えて読んだ。
参院選の状況から、スタインベック『怒りの葡萄』(1939年アメリカ)を連想します。
貧困に陥った主人公は、自分は個人ではなく「集団の一員だ」と思うようになります。たとえ自分が破滅しても、集団は生き残るからです。そして人間が内と外、身内と敵に分かれていきます。
以下はわたしが以前、新聞に書いた『怒りの葡萄』書評からの抜粋です👇
ーー本書が描くのは、極端な貧困状態を生き延びるため、人々が、自分は個人じゃなくて、大きな種族のひとかけらなんだと、認識を改めていく姿だ。(続)
名も無き遠い雲が、二人で見上げた後は「わたしたちの雲」になったので、「この雲」(这片云)なんだなぁと思って、詩的に感じました。
日本語だと「あの」のまま変わらないからそう思ったのですが、中国語話者にとっては、当たり前の文法なのかもしれません。
ときどき、こういう綺麗だと心から思う言葉のことだけ考えていたいなぁ、と思うことがあります。
この本に、
「これ」(这)
「あれ」(那)
の使い方が書いてありました。
たとえば、わたしが空を指さして、あなたに言います。
「你看,那片云」(ねぇ、あの雲を見てよ)
するとあなたは空を見上げて、こう答えました。
「这片云真漂亮」(この雲、綺麗だね)
最初は、遠い空の上の雲なので「那」(あの)でした。
その後、雲の存在が二人の共通認識になったので、「这」(この)に変わりました。
negativeな後半は言わずに、察してもらうという、日本の例のあれです…。
そういうわけで、先生はそのままお酒を飲み続けたそうです。
中国語にも、このように省略される言葉があるので、中国の文化を知らないとわからないそうです。
だから「その言語を使う人たちの、考え方の道筋や価値観」を知ることが大事だと書いてありました。
まったく同じことを考えていたので、ほっとしました。
この本、論理的で構成がしっかりしていて、わかりやすいです。
日本語を30年、勉強している中国人の先生が書いています。
序文に、わたしが考えていたことと同じことが書いてありました。
「言葉は、言った言葉だけでなく、言わなかった沈黙の言葉からもできている」ということです。
この先生は日本で、知人の家に招かれてお酒を飲み、夜遅く、こう言われたそうです。
「そろそろ…」
これは、じつは日本語ではこういう意味ですが、先生にはわからなかったそうです。
「そろそろ…」(帰ってください!)
自分の発音を確認するためにも、翻訳アプリに話しかけて、文字に起こしてみています。
「我也来了」(私も来ました)は、3回に1回は、ちゃんと発音できて「我也来了」と文字が出ます。
でもときどき、ぜんぜん違う言葉になります👇
発音を覚えるために、文章を翻訳アプリに入れて、音を聞いています。
昨日、予習していたところの例文も、ちょっと面白かったです👇 なんだろう、友達がパンイチで話しかけてきたんですかね…? 喂…
初級の教科書、後半に来て、例文がちょっと面白くなってきました。
「駅にはどうやって行くの?」
「私も知らない」
「誰かに聞こう!」
「聞くのは好きじゃない」
「じつは私も」
「じゃ、どうする?」
「地図を見よう!」
「だめ、地図をなくした!」
珍道中っぽいです…🚉👭🧳
中国語の勉強中です。教科書です。
我打死他了(Wǒ dǎ sǐ tāle)…
一つ前のページまでは普通の例文だったのに、急にどうしたの!?
「美術館に行きましょう」「中国に行ったことがありますか?」とかだったので、急に変わってびっくりしました😅
『名探偵の有害性』は、韓国語版、中国簡体字版、英語版に続いて、イタリア語版も出ることになりました。
英語版と同じく台湾のagentのおかげです。感謝しています。
このイタリアの出版社からは、わたしの本は『赤朽葉家の伝説』『少女には向かない職業』が翻訳出版されていて、今回で3冊目です。
1979年にローマで設立された会社で、当時は冷戦下の東欧で書かれている小説を出版していたそうです。(『The Painted Bird』『火葬人』とかかかな?)社会的、歴史的意義をもって設立された会社なのだろうなと推測しています。
現在は様々な国の作品を扱っています。
昨年の8月に出版した『名探偵の有害性』は、9月に韓国語版、12月に中国簡体字版、そして今月に英語版の翻訳が決まりました。嬉しいです🤸♀️🏋️♀️💃
英語版が出ると、様々な国の人が読むことができるようになるので、さらに別の言語に翻訳されることも多いです。
今回は、台湾の出版agentが、わたしの日本語の本を読んで、英語の資料を作り、NYと Londonにofficeがある英語出版社に紹介してくれたみたいです。資料とは、おそらく、storyをまとめたり、大事なところだけ英語に訳したものだろうと思います。この台湾のagentに、わたしが印税の一部を手数料として払います。
『百年の孤独』
『雪国』
『大邱の夜、ソウルの夜』
French noir
安堂ホセ
note.com/sakurabakazu...
ドラマ『五福の娘たち』(五福临门 、Perfect Match、Netflix)を観てます。面白いです。
『若草物語』(Little Women、Louisa May Alcott)や『高慢と偏見』(Pride and Prejudice、Jane Austen)の世界を、昔の中国(北宋)にしたみたいです。
賢く、意志が強く、父親や家柄などの後ろ盾を持たない若い女性が主人公。5人姉妹と母親で力を合わせ、大都会(汴京 )で茶館を経営し、surviveします。
www.cinemart.co.jp/article/news...
31年後の今年の春晩(中国の紅白歌合戦?)のフェイ・ウォンです。綺麗ね。
youtu.be/nMjKNQv4Te0
〈恋する惑星〉の予告編を見てました。
フェイ・ウォン、可愛い❣️
当時、東アジアでいちばんお洒落な女の子だと思ってました。
主題歌〈夢中人〉も流行りました。お洒落なお店に入ると、よくこの歌が流れていました。
髪型以外は、今もあまり変わらないように見えますね。
youtu.be/asF7YuCR8kQ
ーー世間体、世間体と、おまえらはそればっかりだな。
ーー建前の母に義理の父、道理の兄かよ。
ーー俺ァ河内屋の与平衛だ。跡取りの与平衛だ。ここを出て、行けるとこなどこの世のどこにもありゃしねぇよ。
近松門左衛門『女殺油地獄』現代語訳(河出文庫🕊️古典新訳コレクション)。本日発売です。
ガチ中華のブームは、コンビニやスーパーマーケットにも来ていますね。
Family Martで買った𰻞𰻞麵。
Peacockで買ったサンザシ飴。
「𰻞」とか、「瀛」とか、日本語にない複雑な漢字は、キーボードで書くのが大変で、けっこう失敗します。
〈冬恋〉〈山茶花〉をわたしが翻訳した不正確な日本語訳などです。
26.01.2025 01:56 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0この曲には中国語版が二種類あります。〈冬恋〉〈山茶花〉のどちらもとても美しい歌です。
まさか、中国語版を通してこの曲を大好きになるなんて、子供の頃のわたしが知ったら、すごく驚くだろうなぁ⛄️🌺
俺……男性の一人称。男らしく、乱暴で、カジュアルな使い方をする言葉。
おまえ……男性が親しい女性に使う二人称。もしくは、召使や後輩など立場の低い者に使う二人称。
みちづれ(道連れ)……旅の同行者。もしくは、同じ不幸に向かって行く負の運命共同体。(使い方の例。「俺はおまえを道連れにして、死ぬ!」と言って、爆弾を爆発させて相手と一緒に死ぬ、など)
子供の頃、怖かったのですが、大人に聞くと、「子供だから、恋愛や結婚のことが理解できないのだ」と言われました。
もうとっくに大人ですが、今もこの歌がちょっと怖いです。
〈みちづれ〉はわたしが子供の頃に、大人が聴いていた演歌です。女性歌手がカバーして歌っていました。
歌詞が怖い、と思っていました。
整理してみます。
〈水に漂う、浮草に〉
私と君は、浮草(水の上を流される、自分で動くことができない物)を見ている。
〈同じ定めと、指を指す〉
私は浮草を指差して、「私と君は、あの浮草と同じだ。努力しても、報われない」と言う。
〈言葉少なに、目を潤ませて、俺を見つめて、頷くおまえ〉
君は目に涙を溜めて私を見て、無言で頷き肯定した。
〈決めた。決めた。おまえと道連れに〉
決めた。決めた。私は君を自分の不幸な人生に巻き込む。私の隣で、私と同じ生き方をしてもらう。
今日から、次の小説の仕事です。
資料を集める。
主題に関わる、考えの断片を集める。
2月の間にプロットを作って、3~4月に書こうと思います。
難しい主題です。自分の人生のことも、一つの歴史として辿らなくてはいけない。
夜は下北沢で、かが屋の新春ライブを見るので楽しみです。
大好きなケーキ〈芋泥麻薯肉松小贝〉を2つ注文しました。
でも一緒に注文した鮮花餅(rose pie)が売り切れていたようです。お店の方が、鮮花餅の代わりにegg tarteと老婆餅を入れて、お詫びにケーキも6つ入れてくれました。
(お店からの手紙が中国語なので、正確にはわからず、推測です)
こんなにたくさんのお菓子が!
🧁🧁🧁🧁🧁🧁🥧🥧
完全に元気になりました。
〈芋泥麻薯肉松小贝〉は、スポンジケーキの間に、すり潰した里芋と餅が入っています。外側には甘じょっぱい肉の田麩と海苔。
お店にお礼を送ったのですが、わたしの「AI翻訳による怪しい中国語」が今日も炸裂しており、たぶん変だと思います。
Real Soundインタビュー『読まれる覚悟』(ちくまプリマー新書)
桜庭一樹が考える、作者とファンと批評の理想的な関係性 「論理的な批判と感情的な悪口は異なるもの」
t.co/99zxXv9hEP
『読まれる覚悟』(桜庭一樹、ちくまプリマー新書)の「はじめに」が公開されました。
t.co/tHXQp4EzhG
寒いとおいしいと思った🍦
15.01.2025 12:06 — 👍 10 🔁 0 💬 0 📌 0