急に具合が悪くなる
宮野真生子・磯野真穂
#読了
「いつか」ではなく「今まさに」やって来る死から目を背けることなく、最後まで哲学者としてあり続けた宮野さんの強い意志に胸を打たれました。また、伴走者としての磯野さんの抱える葛藤にもとても考えさせられました。
同時に、終末医療のフェーズに入った方との関わり方や、人生における必然と偶然など多岐にわたる二人の対話は、私自身の世界観も押し広げてくれました。
読んで良かったです!
@mitomitsuki.bsky.social
社会人 / 読書と日常
急に具合が悪くなる
宮野真生子・磯野真穂
#読了
「いつか」ではなく「今まさに」やって来る死から目を背けることなく、最後まで哲学者としてあり続けた宮野さんの強い意志に胸を打たれました。また、伴走者としての磯野さんの抱える葛藤にもとても考えさせられました。
同時に、終末医療のフェーズに入った方との関わり方や、人生における必然と偶然など多岐にわたる二人の対話は、私自身の世界観も押し広げてくれました。
読んで良かったです!
悪童日記、クリストフ
悪童日記/クリストフ、堀茂樹(訳)
#読了
双子の男の子たちが書いた日記という体の小説。
とてもわかりやすく淡々とした文体で、エピソードごとに分かれているため読み進めやすい。その反面、戦争・貧困・差別等様々な要素が絡まりあい、ストーリーはとても重く暗いものになっている主人公の双子も自由にやりたい放題やり気味な感じがしたが、周りの大人も同じくらいの好き勝手に自己中心的な行動をしている印象を受けた。
何が良いことで何が悪いことなのかを考えさせられる物語だった。
#みと読書日記 2025/08/28
『悪童日記』クリストフ、堀茂樹(訳)
〜p.74まで読了
戦時下、2人の子どもが書いた日記という形式の小説。
短めのエピソードに分かれていて、表現もわかりやすくとても読みやすいです。ストーリーもワイルドで面白い。なんとたくましい子どもたちなことか。
ただ、固定概念を覆すジョイスの文章を書く技術の一端に触れて文学の可能性を強く感じたし、アイルランド史の勉強にもなったので良かったです。
また機会があれば、挑戦したい作品です。
『ユリシーズ Ⅰ』
ジェイムズ・ジョイス
丸谷才一・永川玲二・高松雄一(訳)
#読了 ?
第1〜8挿話収録。
非常に難解でした。各挿話の冒頭にあらすじがあるため大まかな流れは把握できますが、文章の中に散りばめられた様々なモチーフの意味を理解するには哲学や文学、歴史の知識が必要だろうと思われます。
各挿話ごとに様々な表現技法で記述されており、時代の先をいくような文学的側面があるように思いました。まさに芸術的。分厚い解説書が発売される理由がわかります。
正直なところ、胸を張って「読了した」と言えるまでは、今回(初読)は内容を理解できませんでした。
↓
受験予定の資格試験の勉強のため、11月末まで低浮上となります📚
といいつつ、勉強ばかりしていては心がカサカサになりそうなので、読書もちょっとずつ続けます。
どうぞよろしくお願いします🙇
追記
「15歳」ではなく「14歳」でした。
また、「素晴らしい」だとちょっと意味が違うかもですね。
よく考えてつけられたタイトルだなと思いました。
失礼いたしました🙇
『火垂るの墓』野坂昭如
(『アメリカひじき・火垂るの墓』新潮文庫より)
#読了
戦時中の人々の息遣いを感じさせる言い回しやリズムが特徴的な文体。
幼い妹をかかえた15歳の少年が、周りの人々とのつながりを失い孤立していく姿に胸がとても痛みました。
同時に、誰もが自分、そして自分にとって大切な人を優先して、その他の人々の状況に無関心になっていくことは、形を変えて今も起きていることなのかとも思いました。
タイトルの「火垂る」という表現が「蛍」以外にも色々なモチーフを想起させて、素晴らしいなと思います。
35頁前後の短編作品。
実際に使っていたブックカバー(クラフト紙)の写真
とるにたらないものもの
江國香織 #読了
身の回りにある小さなものから大きなものについて深く観察し、そのものとの関わりを綴ったエッセイ集。
意識しないと目に留まらないようなありふれたものに対する江國さんの思い入れやこだわりについて知ることができ、とても面白かったです。
読了した本の表紙/ブクログより
📚7月の読了本
・こころ/夏目漱石
・太陽の子/灰谷健次郎
・こうしてイギリスから熊がいなくなりました/ジャクソン
※心は孤独な狩人/マッカラーズ
・野良猫を尊敬した日/穂村弘
※無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記/山本文緒
・婦人の新聞投稿欄「紅皿」集
戦争とおはぎとグリンピース
西日本新聞社(編)
※再読
今月もお世話になりました。
来月もよろしくお願いします☺️
こうしてイギリスから熊がいなくなりました/ミック・ジャクソン/田内志文(訳)
こうしてイギリスから熊がいなくなりました(創元推理文庫)
ジャクソン
#読了
イギリスの熊たちの8つの物語。
ブラックユーモア溢れる、かつ悲哀を誘う熊たちの人生(熊生?)を描く大人のための童話といった印象。
フィクション作品だが、誰かにさも実際にあった話として語ってしまいそうなリアリティがあった。
所々にある挿絵も、不気味かつどこか可愛らしさのあって物語のムードを高めている。
本の背表紙の写真
婦人の新聞投稿欄「紅皿」集
戦争とおはぎとグリンピース
西日本新聞社(編)
#読了
戦後まもない1954〜1963年にかけて、西日本新聞の女性投稿欄に掲載された投稿作品をまとめた作品。
物資の豊かな時代へ移り変わる中で、戦中の家庭を支えた女性たちの忘れられない思いや将来の希望について素朴で飾り気のない文章の中に見出すことができた。
これまで女性視点での戦争に関する記録を読んだことがほとんどなかったので、とても勉強になった。
正和堂書店さんのブックカバー
野良猫を尊敬した日/穂村弘
(講談社文庫)
#読了
歌人の穂村弘さんのエッセイ集。
私が日常の中でうっすら感じているけれど言語化していないような出来事を的確に文章で表現されていて、読んでいて共感し面白かった。また、なぜだか私自身の感覚まで鋭くなったような気がした。自分の細かいこだわりも小さな心も、本書を読んでいる間は愛おしく感じて許せるような気がした。
ブックカバーは、正和堂書店さんのものです🫧
10冊の本の背表紙
#名刺代わりの小説10選
『きらきらひかる』江國香織
『檸檬』梶井基次郎
『雪国』川端康成
『痴人の愛』谷崎潤一郎
『こころ』夏目漱石
『風立ちぬ・美しい村』堀辰雄
『錦鏽』宮本輝
『朗読者』シュリンク
『朝の少女』ドリス
『心は孤独な狩人』マッカラーズ
#読書好きさんと繋がりたい
正和堂書店さんのブックカバー
太陽の子/灰谷健次郎
#読了
戦後30年後の神戸に住む琉球料理店「てだのふあ・おきなわ亭」の少女・ふうちゃんが主人公の物語。
読みやすく明るい文章の奥に、深い深い悲しみと人の心の温かさが描かれておりました。過去はきれいさっぱり過ぎ去って行くことなどなく、現在と複雑につながり影響し合っていることを考えました。
『沖縄戦記 鉄の暴風』(沖縄タイムス社)で読んだことと重なる部分があり、場面がより鮮明に想像できました。
ブックカバーは、正和堂書店さんのものです🫧
#みと読書日記 2025/07/19
①太陽の子(〜p.288)
②野良猫を尊敬した日(〜p.115)
①には人の心の複雑さや悲しみと共に生きることを考えさせられます。
②では、穂村さんの日常生活でのアンテナの張り方や感情の拾い方の素晴らしさに、自分も毎日を丁寧に生きようと思わさせられました。
こころ(新潮文庫)夏目漱石
こころ
夏目漱石
#読了 #再読
数年ぶりに再読。恋愛に関する小説だと記憶していたが、読み返してみるともっと射程が広く根源的な「人間の罪」がテーマのお話だった。
登場人物の動作や景色の描写など一つ一つの細やかな表現が作品にリアリティと奥行きを与えていて、人間のありのままを描く美しくかつ素朴な文学作品だと思った。
架空の人物たちの話なのに、まるで自分の身に起きたかのような没入感を与える生々しい感情の動きに、ハラハラしドキドキし、そして悲しい気持ちになった。
何度も読み返したい作品だ。
#みと読書日記 2025/07/09
夏目漱石の『こころ』を再読中。
それぞれの人が、その時それぞれが思った最善の行動をしただけなのに。人と人とを結ぶ関係性の糸というものは、実に細く繊細な材質で、複雑に重なり合って絡まりやすいことでしょう。
今日は、278頁まで。
#みと読書日記 2025/07/06
夏目漱石の『こころ』を再読中。
あからさまな表現ではなく、登場人物の言動の端々から垣間見れる物語のテーマ。じんわりと染み込んでくる思想。それから、ひらめく人間の心の複雑さ。美しい文章を読んでいるという実感。
今日は、116頁まで。
『そして私は一人になった』を読んだ時も思ったけれど、山本さんの生活への着眼点はとても親しみを感じる。ユニークさとあたたかみがあって好きだ。
05.07.2025 09:22 — 👍 8 🔁 0 💬 0 📌 0無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記
山本文緒
#読了 #再読
キューブラー=ロスの『死ぬ瞬間』を読んだことがあり、お医者さん側から見た余命宣告を受けた方の心の動きはなんとなく知識として知っていた。
今回は余命宣告を受けた方自身が書かれた日記ということで、それとはまた違った印象を受けた。
それまで遠い誰かの話だと思っていたのが、もっと自分に密接した話として感じることができた。
いつか自分の人生も終わりを迎える。
その時のことに思いを馳せた。
どのように毎日を過ごすのか、どのような整理をしなくてはならないのか、そして私の心はどのように動いていくのか、など。
#みと読書日記 2025/07/02
夏目漱石の『こころ』を再読中。
ここ最近翻訳小説を中心に読んでいたので、久しぶりの純文学です。
漱石の書く文章は、実に血のかよった人間らしさ溢れる文章でとても読み応えがあり、またどこか懐かしさ・切なさも感じさせます。
今日は、65頁まで。
『心は孤独な狩人』
マッカラーズ、村上春樹(訳)
#読了 #再読
誰も相手を理解しようとしていない、そんな登場人物たちの等身大な身勝手さを感じるストーリーでした。
少年・少女が大人になっていく過程や、大人がさらにその先の人生へ進んでいく過程が描かれており、ほろ苦さがありました。
また、1回目に読んだ時は気づかなかった「この登場人物、こんなに初めから登場していたのか」という発見がいくつかありました。
読めば読むほど、発見と謎が増えていく不思議で読み応えのある小説です。
個人的におすすめです!
#みと読書日記
知人がある小説のことを「この本を読むと、読書をすることについて考えさせられる」と言っていた。
たしかに、そのような作品はあるなと納得した。
個人的には、宮本輝さんの『錦鏽』。
小説の中の時間の流れはもちろん、主人公たちの文通のペース、そして読者が本を読むペース。様々な時間の流れが重なって、複雑な読書体験を織りなしているなと感じた。
持病により体調が不安定なので、しばらくログインを控えます🫥〜
といいつつ、すぐ戻ってくるかもです。
そのときは、「大したことなかったんだな☺️」と思っていただけると幸いです。
通知はオンにしているので、DMは確認できます!
よろしくお願いします🙇
#みと日録 2025/06/02
6月になったし、最初の月曜日だし、今日から資格勉強に本腰入れて取り組むぞと思ったけれど、もうこんな時間。
何故かというと、お昼頃来た同窓会のお知らせについて、悶々と考えてしまっていた。
「行かない」と決めたらさっさと同窓会のことなんて忘れればいいのだけれど、私と違って健康でちゃんと働いていたり結婚したり子どもがいたりする(であろう)同級生たちのことを考えていたら悲しくなってきてしまった。
いけないいけない、勉強しよう...
沖縄戦記 鉄の暴風(沖縄タイムス社)
『沖縄戦記 鉄の暴風』 #読了
沖縄タイムス社(編)
小・中学生の頃の平和学習で薄ぼんやりと知っていた沖縄戦の実態が、本書を読んでくっきりと目の前に現れてきたように思う。文字通りこれまでの知識は「薄ぼんやり」で、数字だけではわからない現実がここには記されていた。
想像を絶する悲惨な生活が日常となり、心がどんどん麻痺をしていく悲しみを感じた。
風光明媚な沖縄の辛く苦しい過去を(まだまだ十分ではないけれど)知ることができた。
読んで良かった。
#みと日録 2025/05/28
歯医者さんに定期検診をしてもらいに行く。何年か通っている歯科医院だけれど、初めて「歯ぐきのマッサージ」なるものをされた。それはよくわからなかったけれど、虫歯はなかったみたいなので良かった。...が、あるはずの虫歯がただ単に見つからなかっただけのような気がする。
ところで、たまに歯の形をしたキャラで口がついているものが存在するが、あのキャラたちの口には歯が生えているのだろうか。つまり、歯の歯...?そこは考えちゃいけないところなのかもしれない。
#みと日録 2025/05/27
そういえば、もともとこちらでも日記を投稿していたのを思い出し再開。
ここ最近「炭酸水のおいしさがわかるようになったな〜、大人になったな〜」と思っていたのだが、2年前のSNSの投稿にも似たようなことを書いていることに気づきとても驚く。
いつも新鮮に炭酸水のおいしさを噛み締めているのかもしれない。
蛇口を捻ったら炭酸水が出てきたりしないだろうか...
📚最近の読書記録🐿️
『沖縄戦記 鉄の暴風』 〜p.205
『中上健次短篇集』 〜p.68
自宅の本棚の空きスペースが少なくなってきたため、一部の本を知人に譲っていっている最中です。
手放したいわけではないけれど、本棚のスペースは有限なので仕方ないですね...🥲