「アイザイアの友人は男女を問わずほとんどすべてが等しく[バーリンの結婚に]驚きを表明した。彼は皆が知っている誰よりも結婚できそうにない男だったのである」(イグナティエフのバーリン伝より)。
07.10.2025 16:13 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0@hiko-2024.bsky.social
『カール・クラウスと危機のオーストリア――世紀末・世界大戦・ファシズム』、『ウィーン1938年 最後の日々――オーストリア併合と芸術都市の抵抗』(ともに慶應義塾大学出版会)。つぶやきは主に読書メモ、新聞メモ、広島カープ。
「アイザイアの友人は男女を問わずほとんどすべてが等しく[バーリンの結婚に]驚きを表明した。彼は皆が知っている誰よりも結婚できそうにない男だったのである」(イグナティエフのバーリン伝より)。
07.10.2025 16:13 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0ラヴェルのピアノ協奏曲といえばゴジラだが、片山先生の伊福部論によると、この話題を出すのは「禁句」だったとのこと。片山先生も何度か質問してしまったようですが、最終的に「やっぱり似てないですよ。調子だって違うし、受ける感覚もまるで違う」と話すと、伊福部は相好を崩し「そうでしょう、そんなに似てないでしょう。ラヴェルは好きだし、ピアノ協奏曲もかなり好きですけれどもね。あそこに似せるつもりで考えたことはないですね。ドシラ・ドシラなんて、探せば、かたちだけなら誰の曲にも出てくるのではないですか。問題はそれをどう使うかで。もちろんラヴェルは大好きなのですが…」と禅問答のような応答を続けたという。
07.10.2025 16:12 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0似顔絵がいいと思いジャケ買いしたラヴェルのCD。ピアノ協奏曲、左手のためのピアノ協奏曲、ボレロ、ラ・ヴァルスと選曲もよい。
07.10.2025 16:05 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0「戦争と政治家」第5回は田中角栄の秘書だった朝賀昭氏。角栄は映画『真空地帯』を見ては涙していたらしい。満州での兵役時代にはビンタされ、セミもさせられていたとのこと。
www.asahi.com/sp/articles/...
群馬県立美術館で鹿島茂コレクション展を開催中と聞きはるばる館林へ。『子供より古書が大事と思いたい』で紹介されている雑誌も展示されておりました。ぼく的には一次大戦中に出されていた、ポール・イリーブとジャン・コクトーによる『ル・ボ』が特に面白かった。時節柄風刺画が多く、ザリガニに乗ったヴィルヘルム二世とか「必敗爺さん」と揶揄されたフランツ・ヨーゼフとか、パリを中心としたバラの花弁を食べる毛虫=ドイツの絵とか、いずれもとても面白い。図録は普通に本屋で売っているので興味のある方はぜひ!
www.heibonsha.co.jp/smp/book/b66...
土曜の夜なのでいつも通り『クラシックの迷宮』を聴き終えたら、アントン・カラスの音楽が流れ出して新しい番組が始まったことを知った。『FMシネマサウンズ』、良い。
www.nhk.jp/p/rs/4883M34...
神戸市長がブログで拙著を紹介してくれました。お読みいただきありがとうございます。
hisamoto-kizo.com/blog/?p=11367
オスマン帝国による迫害に抵抗し、モーセ山に立てこもったアルメニア人を題材にしたフランツ・ヴェルフェルの『モーセ山の四十日』。まるで旧約聖書のような物語であった。単にトルコ対アルメニアという話ではなく、アルメニア人のなかにも悪人はいるし様々な対立もある。最後まで読ませる小説。
ヴェルフェルの作品は日本語で読めるものは少ないので(邦訳のあるものも古くて絶版)ぜひ文庫化してほしい。
www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-978...
去年金木の斜陽館に行ってから太宰関係の本をよく読んでいるのだが、本書は津島家が維新後に財をなしてから戦後没落するまでを描く。とはいえやはりハイライトは家長であり政治家である兄文治と、アカにひかれ酒と女に溺れる弟修治の対立だろう。戦後知事や参院議員も務めた文治に、ある時秘書が「おどさ、なんぼ偉い政治家でも、三十年、五十年とたてば、文治の名は消える。が、太宰の名は残るな」というと、文治は「そだば、あれにかて負けたか…」とつぶやいたという。政治家業を継いだのが文治の子ではなく太宰の娘婿津島雄二だったというのも歴史の皮肉か。
www.chikumashobo.co.jp/product/9784...
本日の朝日声欄(「ラジオと私」がテーマ)に良い投稿があった。時は1973年10月、大の虎党である投稿主さんは巨人戦の中継を聞くために、当時暮らしていた長野(野球中継の放送がなかった)から電波を拾うために信越線に乗ってわざわざ高崎まで出て携帯ラジオで試合中継を聞いたという。
ただこの年は巨人V9の年。投稿には書いてなかったが、阪神は巨人とデッドヒートを繰り広げた揚げ句、最終戦勝ったほうが優勝という巨人戦に0-9で惨敗し、甲子園球場は大荒れとなる。この幕切れへの投稿主さんの感想も聞いてみたかった。
檀一雄『小説太宰治』面白かった。有名なエピソードだけど、熱海で金欠になった太宰に金を届けてくれと太宰の妻に頼まれた檀が、文字通りミイラ取りがミイラとなって一緒に熱海で豪遊して金が無くなり、太宰は菊池寛から金を借りてくると東京へ一人帰るも一向に戻ってこない。しびれを切らし借金取りと一緒に上京して井伏鱒二の家に乗り込むと、太宰は飄然と将棋を指している。激怒する檀に太宰は一言「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」。これは太宰にしか言えない台詞。檀はこの時の太宰の苦衷がのちの『走れメロス』につながったのではと推測しているが、さあどうだろう。
05.02.2025 20:44 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0國學院栃木短大閉めるんだ…。博論を出したあと行くあてのないぼくを最初に非常勤講師として使ってくれたのが同大だった。大倉山から渋谷経由で銀座線、浅草松屋で深川太郎の弁当を買って区間快速で栃木に通った日々が懐かしい。専任の先生もいい方々でたまに飲んだりもした。
www.tochigi-tv.jp/news3/page.p...
泉谷さんいいこと言う。
「年配のアーティストなら誰でも、昔の曲ばかり要求されるのは面白くないというのはあるだろう。でも俺は全然構わないと思ってる。だって、つくっちゃったんだから。歌を聞いて、人生が変わっちゃった人だっているわけじゃない。その責任をある程度は取らないとな」。
www.asahi.com/articles/DA3...
檀一雄によると、中原中也は酔って散々人に絡んで暴れたあげく娼家で値切って追い出され、明け方の雪の街を「汚れちまった悲しみに/今日も小雪の降りかかる」と吟じながらふらついてたという。自称文学青年がこれを真似ると滑稽にしかならないが、本人がやると妙に格好がつきますね。
04.02.2025 19:42 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0通ってるラーメン屋が期間限定で背脂ラーメンを出していて、スープがあっさり煮干しと濃厚煮干しから選べるのだけど、あっさりのほうが美味かった。背脂を売りにするなら下手にスープに凝るよりあっさりシンプルなスープにした方が良いという芹沢さんのコメントを食べてから思い出した(『らーめん才遊記』2巻参照)。
02.02.2025 18:33 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0今回の収穫物。前から欲しかった歴博の『性差の日本史』と『おみやげ博物誌』の図録と早稲田で『築地小劇場』の図録が買えたのが良かった。古書は基本趣味の本。馬場、五反田、神保町にて。
23.01.2025 17:00 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0先日の東京行。歴博の鄭成功展、早稲田の築地小劇場展、駒場の旧前田侯爵邸(三島展は惜しくも休館日)、太田美術館の江戸メシ展を歴訪。歴博は相変わらずのボリュームで半日がかり、築地は演劇のポスターがよく、前田邸はガラガラな上に無料、太田は面白かったが激混み。図録を出して欲しい。
21.01.2025 10:34 — 👍 4 🔁 1 💬 1 📌 0ハヤカワブッククラブで森泉版『ソラリス』を予約し、十何年ぶりにレムの原作を読み直し、タルコフスキーの映画版も見直した。あとは届くのを待つのみ。楽しみ。
20.01.2025 19:03 — 👍 3 🔁 1 💬 0 📌 0岩下尚史『直面』すごく面白かった。昭和29年から3年にわたり三島と付き合いのあった豊田貞子からの聞き書きという形の回想録。三島の素顔や小説の種となったエピソードが知れるのも興味深いが、インタビューでの語り口も今や失われつつある東京言葉で良い。豊田氏は女子校一期生とのことで、池田彌三郎や「おそろしく気味の悪いおじいさん」折口信夫など戦後すぐの慶應の話も興味深かった。また巻末には『鏡子の家』のモデル湯浅あつ子へのインタビューも併録。三島の女は豊田さんと妻のみ、「だいいち、ほかに女でもあれば、楯の会なんて作りません」と一刀両断。
books.bunshun.jp/ud/book/num/...
本日のクラシックの迷宮は武満の師にあたる清瀬保二特集。啄木の歌曲が良かった。「東海の〜」と「はたらけど〜」の二曲。
www.nhk.jp/p/classicmei...
本日の朝日、穂村弘さんの言葉季評。「秋晴れに父の科白を思い出す『コタツは文化の日に出すんや』と」を引きつつ、その改悪例として「冬晴れに父の科白を思い出す『おせちは正月に食うんや』と」という短歌を挙げている(つまり父のセリフが常識的すぎる)。
しかしおせちを大晦日の晩に食べ始める道民の立場からすると、後者も十分面白い歌になっている気がする。
www.asahi.com/articles/DA3...
文学系は野坂昭如『文壇』から。自身の小説家デビュー前後より三島の死まで。自伝的文壇交遊録。三島の良い人感が際立つ。
books.bunshun.jp/ud/book/num/...
年始はカーター・ヘット『ヒトラーはなぜ戦争を始めることができたのか』から。ホスバッハメモで知られる会議から独ソ戦開始、大西洋憲章まで。訳文も平易で読みやすい。
引用されている「よりたちの悪いふたつの国にぴたりと挟まれた、たちの悪い政治体制の国」というスティーブン・コトキンのポーランド評がよかった。
www.akishobo.com/book/detail....
刀水書房の近刊。大津留先生の『ドナウ』楽しみすぎる。あと『ドイツとオーストラリアの国歌―歴史と現在』はあまりにタイプミスを疑わせるタイトル。
No Kangaroos!
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『孤独のグルメ』のトリビュート本。この帯に載っている人選を見ても、よくこれだけ集めたなと言う感じ。ドラマのファンも谷口ジローの『孤独のグルメ』が好きな人も楽しめる一冊。すべて良かったが、エッセイは夏目房之介氏、マンガはどうしても飲んじゃうラズウェル先生のが好き。巻末には久住さん=類さん対談も収録。
30.12.2024 20:40 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0『江戸の読書会』の前田勉先生。江戸人たちの学問への動機について。
「何もしなければ、身分制社会のなかで草木のように朽ち果ててしまう。それを拒否し、生きた証しを残したいと儒学を究めた人たちがいた」。 www.asahi.com/articles/DA3...
吉村昭『大黒屋光太夫』読んでいるのだけど、一行がアリューシャンに漂着すると、ロシア人が船から酒樽を持ち出して宴会を始め、それを羨ましく思った現地住民が酒樽と間違って小便を溜めていた樽を開けて飲んでしまい、もがき苦しんだという記述を見て、『禁酒番屋』のような話だと笑ってしまった。
29.12.2024 18:27 — 👍 1 🔁 0 💬 0 📌 0メンギステ『影の王』。エチオピア戦争をエチオピアの女性兵士とイタリア人写真家の視点から描いた小説。侵略者/被侵略者だけでなく、エチオピア側の主人/使用人、男/女の対立、イタリア側のユダヤ人問題なども描かれた重層的な物語だった。
この流れで積読だった石田先生の『ファシストの戦争』読む。
www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005...
『サテンdeサザン』2巻、相変わらず良かった。長文ラインの回はよくあれだけモラハラ文章を考えて、手書きで書き込んだなという感じ。負け戦とは思うけど立ち退き拒否で頑張ってほしい。
bigcomics.jp/store_items/...
札幌の路面状況がやばい。雪が降らないうえに真冬日続きなので、圧雪スケートリンク状態。昨晩はすすきのでひっくり返る人を横目に見ていたけど、今日大学来る途中で2回もコケてしまった。骨折れたかと思うほどの激痛でした。
28.12.2024 09:50 — 👍 0 🔁 0 💬 0 📌 0