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こっちはだいたい本のこと

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Latest posts by dicekex.bsky.social on Bluesky

半藤一利「安吾さんの太平洋戦争」読了。この不穏な現在の必読書かと思っていたが、ちょっと中身薄かった、というか著者の軽口が微妙に白ける。
しかし、安吾さんの偉大さは何も変わらない。愛国心、愛郷心から戦争を最後まで懸命に見届け続け、それでもかなり適当に戦争をやり過ごして、戦後は堕落論に結実する安吾世界。今時極右政党が連呼する愛国心と違う安吾さんの愛国心は、巻末所収の「特攻隊に捧ぐ」で明確になる。正直全面賛同はし難いけれども、荒れて行く一方のこの国で生き延びる覚悟は決まる。
勢いで「白痴」まで引っ張り出して読み返した。安吾さんの小説で、これが一番好きだ。

03.08.2025 12:46 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

旧約聖書「創世記」読了。とりあえず文面はちゃんと追ったつもりだが、わかりにくいな。失楽園から箱舟やらソドムとゴモラやら有名どころの話がみんな創世記だったことすら知らなかった。
とにかく神が強圧的で、パワハラですらあるし、強制引っ越し命令で移動した人は何人いたんだろう。嫉妬から始まる暴力的シーン多数でかなり面食らったし、創世記の段階から人類には奴隷という存在がいたことはかなりの衝撃。あととにかく女性の存在感は軽い。
次は出エジプト記なんだが、海が割れたりするんだよな。

02.08.2025 13:05 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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旧約聖書読み始めたが、創世記の段階で人物が混乱してわけわからなくなりつつあるので買ってみた。宗教的解釈とかが全然ないので助かる。

26.07.2025 13:04 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

井筒俊彦「イスラーム文化」読了。とにかく知らないことばかりだった。コーランが旧約聖書を元に生まれたとか、シーア派とスンニー派の違いとか、ペルシアとアラブが別物とか、なでイスラム教の国々は宗教と政治ががっちり密接なのかとか、確かに中東関連のニュース見てて頭の中が?だらけになってた理由はこのあたりのベーシックなところがさっぱりわかってなかったからだった。宗教の理解はほんと難しい。本一冊くらいではどうにもならない。でも世の中にはこういう原理で動いている多数の人間がたくさんいるわけで、少しでも齧っておかないと、起こっていることの意味がさっぱりわからないままだ。

14.07.2025 12:57 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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今読まないとおそらく読まないまま死ぬんだろうなと思って、読み始めた。昔、カトリックの神父の勉強してた人にもらったので、おそらくちゃんとした聖書。「マルコによる福音書」と「コリントの信徒への手紙」にだけ、めちゃくちゃ書き込みや傍線があるんだが他は読んでないのか。
未だに世界はこの本の影響で動いているところ大なので、知らないと起こってることの意味がわからなかったりする。アメリカの福音派のドキュメンタリー見て「ヨハネの黙示録」読んだが、読んだところで頭が?でいっぱいになっただけだったんだが。

06.07.2025 12:30 — 👍 6    🔁 0    💬 0    📌 0
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ちょっと空いた時間に本屋滞在10分以下で3冊買ったので、30分いたらどうなっていたのやら。

28.06.2025 08:40 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

フォークナー「響きと怒り」読了。とにかく駄目人間しか出てこない、ひたすら全部が転がって巨大化しつつ、駄目に突入していく話だった。フォークナーは「八月の光」大好きなんだけど、趣の違う話過ぎて、もこもこした閉鎖空間で迷子になってしまったため、とりあえずもう一度読まないとよくわからぬ。いくつか異様な光を放つ場面、2章の誘拐未遂事件や、4章の冒頭部等が自分の中で光っているうちに読み返せるか。大江中上とかフォークナーの影響を公言している人よりも、何故か深沢七郎を思い出したのは、会話のぐだぐださかもしれない。面白いのかつまらないのかわからないのに、読むのをやめようとは思わないという、久々の傑作。

13.06.2025 13:33 — 👍 5    🔁 0    💬 0    📌 0
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途中で挫折、放置していた「重力の虹」を、妻が淡々と読みきっていた。「途中もういいかげんにしろとか思ったけど、でかいよ。世界だよ世界、世界を描いた小説」というよくわからん感想を言ってた。いつになるかわからんが、読まねばなるまい。

11.06.2025 13:12 — 👍 6    🔁 0    💬 0    📌 0

三島由紀夫や中上健次、坂口安吾に夏目漱石が生きられなかった50代という時間を生きてることが、ふと不思議になる。彼らと比べて脳味噌が貧相だからかもしれぬ。

04.06.2025 07:07 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

須永紀子「空の庭、時の径」読了。冷静で整っていて、所々整い過ぎた感もある中で、背筋が寒くなる一行が不意に織り込まれる。もどかしさというのか、上手く言えないことを上手く言わないまま上手く言わない。結局考えるので、そういう意味では理想の詩なのかもしれない。次に手に取った時はまったく別のことを考えるんだろう。ただ、時々説明的になってしまうところは残念。そうするとこちらの脳味噌も急に現実的になってしまうので。

31.05.2025 13:30 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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現代思想の「総特集 カフカ没後100年」読了。様々過ぎる視点から一人の作家をいじり倒す。もしかしたら500年後でもみんなよってたかってあーだこーだ言ってそうな、懐深過ぎるカフカ。途中気になって、取り上げられてる短編とか読み返しながら一年ほど付き合ったが、突っ込み鋭い批評でも、原典読むと「それってあなたの感想ですよね」程度に感じてしまうこと多数。複数の著者が「変身」を介護小説と言っていたが、また時代が経てばころっと評価が変わったりしながら、全然古びないで語られ続けて行くのがカフカなんだろう。

05.05.2025 12:11 — 👍 6    🔁 0    💬 0    📌 0
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八王子古本市の戦果。海外文学がほとんどなかったのが残念。他学術書っぽい物は状態が酷過ぎる上に値段が高くてこちらもボツ。

03.05.2025 08:30 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

ベルトラン「夜のガスパール」読了。ありがちな激情型芸術至上自己陶酔序文からスタートするが、形の整った韻文的散文スケッチは意外に静的。最も原文の韻とかはわからんから想像でしかないが、鋏を手に近づいたり離れたりして切り揃えられた作品であることはよくわかる。箱庭的というか、箱の中の写真を覗き込むような感じがする。きっと書かれた時から遺跡みたいな物だったんだろう。

27.04.2025 13:21 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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合掌

14.04.2025 12:59 — 👍 5    🔁 0    💬 0    📌 0

筒井康隆「モナドの領域」読了。ディテールが若干昭和臭い、突っ込みどころ満載の筒井康隆らしい本。強固な方法論が出来上がってるベテラン物書きはこんなネタでもそれなりに面白い小説にしてしまうので、余計なこと考えずに流れに乗れればいい。美大のある郊外の街にGODが現れた理由が失笑物で、昔読んだ漫画の悪役のセリフ「世界征服はまず練馬から」を思い出してしまった。
全盛期を知る者には少し寂しい作品。

08.04.2025 13:01 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

吉村栄一「坂本龍一のプレイリスト」読了。知らないものもあり、懐かしいものもあり、スクリッティポリッティとか懐かしくてまた聴き直したりしながら楽しく読んだが、誤字脱字誤植に加えて、データのいい加減に萎える。「1983年発売のアルバムに収録された1985年の曲」とか「全4曲からなる作品の6曲め」とか誰もチェックしてないんかレベル。あと曲名が邦題なのは勘弁してほしかった。とりあえずデータとしては役に立たない本。

30.03.2025 13:47 — 👍 1    🔁 0    💬 0    📌 0

中村文則「銃」読了。この著者の本を読むのは3冊目。この人の本は、読んでる間はそれなりに面白いのに、読み終わると綺麗に忘れる。
今回の「銃」は読んでる間が辛い。デビュー作らしい硬さと説明っぽい文章がべたべたしていて、クライマックス盛り上げようとしても、文章にスピード感がなくて苛々してしまった。
あともう、学生が主人公の本とかだめだ、おっさんなので。

28.03.2025 12:31 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

積読の整理という不毛で楽しい休日らしい作業によって気づいたこと。
「これ以上老眼が進行する前に読まなきゃいけない本多数有り」
昔の文庫本とかめちゃくちゃ字が小さい上に、経年変色した茶色紙は文字が判読しにくいことが判明。大昔に出た海外文学全集の微細活字2段組は、2、3行で頭痛を誘発した。
とりあえず、眼鏡作り直すか。

22.03.2025 07:31 — 👍 5    🔁 0    💬 0    📌 0

呉明益「歩道橋の魔術師」読了。「複眼人」「自転車泥棒」に続いて、呉さんの本は3冊目。呉明益の名前は自分にとっては安定の品質保証。
だが今回の短編集はちょっとしんどい話が多かった。特に死の気配が濃密な話の圧迫感。そこを知らない人でも懐かしく感じる商場の長閑な空気に亀裂を入れるかの如き手品師の技と、誰もがいつか通らなきゃならない世界の断面みたいな通過点。冷静に淡々と作家の筆は進む。呉さんは時間の経過を読者に感じさせる、時間を手触りのあるものとして描くのがとても上手いから、様々な人の人生の分岐点を全て体験する、という濃密でちょっと疲れる、充実した読書。

19.03.2025 13:51 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

佐藤優/副島隆彦「よみがえるロシア帝国」読了。妻が図書館で借りて来たのをちょっと手に取ったら、結局最後まで読んでしまった。自分の国際情勢の知識なんて無に等しいので、どこまでが事実でどこからが妄想や陰謀論なのか判断はできないが、知らないことばかりなので面白い。メディアやらニュースで悪の権化であるプーチンは素晴らしくて、ウクライナとそれを支援する西側がゴミと高らかに歌い上げる本なんだが、統一教会云々はもうちょっとエビデンス出してくれないとなんだかさっぱりだ。
ただし、2年前に出た本の予測は今かなりの確率で現実に起こっていて、そこは薄気味悪いな。だからと言ってプーチン信者にはならないけどな。

08.03.2025 13:45 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0
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台湾本2冊。少しずつ確実に増える中華圏本。読まねば。

17.02.2025 14:31 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

リュドミラ・ウリツカヤ「ソーネチカ」読了。こう言っていいのかわからないが、読んでいて羨ましかった。スターリンの時代なんてひたすらしんどかったはずなのに、淡々と謎の幸福感を持って物語は進んでいく。語彙貧困で哀しくなるが、すごくちゃんと生きてる。適度に真面目に、適度にだらしなく、適度にわがままで、適度に我慢強い。一人の女性の一生を描いた小説を読んで、その人が幸せだったらそれでいいじゃん、他人がとやかく言うもんじゃないよ、という頭悪い感想にしか辿り着けない自分の脳味噌に絶望する。

14.02.2025 13:40 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0
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昨日購入。引っ越しの時に作った本棚の空きはじわじわ埋め尽くされていく。

09.02.2025 01:38 — 👍 5    🔁 0    💬 0    📌 0

山尾悠子「ラピスラズリ」読了。文章も世界観も密度の濃い逸品(であることは認める)。この著者の本は初めて読んだけれども、なんというか、合わなかったのか読むのがしんどかった、というか疎外感があった。これは自分の問題なんだが、この作品にも読者を選んでいるところがあるような気がする。もっと生活が落ち着いてる時に読んだら、全然違った感想だったかもしれない。

05.02.2025 13:22 — 👍 4    🔁 0    💬 0    📌 0

「三島由紀夫 石原慎太郎全対話」読了。昭和のおっさんの生態標本。三島の天皇は本当によくわからない。文化防衛論が変な飛躍でわけわからないのと同じで、慎太郎氏は聞いててわかったんだろうか。妄想天皇制。
執筆された文章だけだとわからない人間臭さはもちろん感じたが、三島は軽く、石原は薄い。自らを文士と呼び、選ばれた人間なんですよ的なそっくり返った感じはよく似た2人だ。石原慎太郎は後の政治人生で醜態晒したが、三島由紀夫に続きがあったら、やはり相当痛かったのではないかと思われる。あと、三島は本当に女性が嫌い、というか下に見てたとしか思えん。

28.01.2025 13:34 — 👍 6    🔁 0    💬 0    📌 0
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安部公房が4冊しかない。引っ越しの時に誤って、まとめて寄付する、の箱に入れてしまったことが判明。「箱男」も「密会」「水中都市」も買い直しか。

27.01.2025 12:31 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

新潮2月号の三島由紀夫関連のところだけ読了。生誕100年、三島の生前を知る人というのもずいぶんと少なくなった今、三島の本と切腹はいい加減分けて考えてもいいんじゃないかと。遺された文章から解けるような死の真相なんて無いんじゃないか。ゴアヴィダルが言うように、生きたいように生きて、死にたいように死んだのだから。
けれども「日本文学小史」は完結まで書いてほしかった。謎めいているというか、今読むと引っかかる記述が多い。跋扈する似非右翼の言説無視して真面目に日本考えるにはいいきっかけになる文章だと思う。

15.01.2025 13:56 — 👍 8    🔁 1    💬 0    📌 0
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一番近いブックオフで散々回ってこんな感じ。多分もう行かない。

13.01.2025 07:42 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0

大野芳「裸の天才画家 田中一村」読了。事実としたら相当な夢物語。どの程度話を盛っているのかわからないが、不遇のまま亡くなった画家の絵が、生前縁のなかった人を多数含むリレーによって、やがて名を冠した美術館まで実現するという出来過ぎたストーリー。
この様々な人たちの努力によって今自分が一村の絵と向かい合える幸運というとは紛れもない事実。関わった全ての人々にでっかいリスペクトなんだが、本としては文章が時々焦点がボケて何の話だかわからなくなるくらい筆が滑りまくるのが辛かった。
とにかくいつか、奄美大島の一村美術館には行かねばならぬ。

08.01.2025 13:26 — 👍 3    🔁 0    💬 0    📌 0
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山でも河原でも石が積んであったら必ず一個足す。

02.01.2025 07:28 — 👍 2    🔁 0    💬 0    📌 0

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